村上春樹さん本人は出てきません。
メッテさんは英語を介さずに直接日本語をデンマーク語にしている翻訳家。
翻訳本は必ずしも時系列で発売されるわけではないので、
デンマークではデビュー作の『風の歌を聴け』はだいぶ後で翻訳されています。
そのためこの作品の中でメッテさんは『風の歌を聴け』の翻訳作業をしています。
そして「完璧な文章などというものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね」という文でかなり悩んでいました。
「文章」をどう訳すか、普通に訳してよいのか、それとも…
やはりひとつの文を訳すだけでも、何通りもある中から最も適しているものを選ばなくてはならず、
そのためには解釈がきちんとなされていなければならず、
…ほんとうに大変な作業です^^;
さて、この作品はドキュメンタリーでありながら、村上春樹の小説的なものがイメージとして登場します。
その中でも、かえるくんがなかなか不気味でよかったです(笑)