先日、体験学習に来てくれた子達がいました。
とてもいい子達でした。
ただ、ちょっと気になったことがありました。
それは、女子全員が同じにおいだったのです。
柔軟剤なのかな・・・
僕は、香水や化粧品などのにおいにものすごく弱いです。
香り付きのトイレットペーパーがある個室に入ると、頭痛と吐き気がします。
そんな僕にとっては、ちょっときついにおいでした。
いままでも、ひとり、ふたりの子が、そうだったことはありましたが、
全員って、ちょっと怖いな・・・と思いました。
おそらく、スタート地点は、「よかれと思って」です。
「わあ、このにおい、いい香り。」ではじまっていると思います。
でもやがてそれが、「そうじゃないといけない」に発展してしまったのかもしれません。
中には、僕と同じように、においに弱い人もいるかもしれません。
そんな子が、無理してにおいをつけているとしたら、かわいそうだな、と思いました。
もちろん、男子も、もう文句を言えない状態になってるのだと思います。
いま、コロナのおかげで、世の中がぎすぎすしています。
「よかれと思って」は、怖い影響力を持つようになってしまいました。
なにしろ、一見「よいこと」を否定すると、悪者になってしまいます。
厚生労働省のHPには、マスクは健康な人がつけても有効ではないどころか、
マスクには菌などは増殖しやすく、取り扱いには注意が必要だ、と言うようなことが
明記されています。
しかし、現実には、マスクをしていないと、「感染を拡大する悪人」のように見られます。
自粛警察とよばれる人達も、感染拡大を防止するために、「よかれ」と思ってやっています。
お店に入るときに、放射温度計で体温を測られます。
でも、僕は仕事で放射温度計を使っていますので、
放射温度計は、対象物の赤外線放射率に、ものすごく影響を受けることを知っています。
ですから、お手軽におでこや腕で温度を測っても、その値は極めて不正確です。
でも、そこら中で放射温度計が使われています。
時々、摂氏と華氏を間違えていて、とんでもない温度をたたき出したりしています。
これも、よかれと思ってはじまったことでしょう。
でもね、命に関わる重要な判断をする体温測定であるならば、直腸で測れ!と思います。
よかれと思うこと自体は、素晴らしい事です。
状態をよくするための工夫は、とても大事です。
でも、個人の「よかれ」は、みんなの「いい」とは限りません。
みんなの意見を尊重することがとても大事です。
だから僕は、学校などで講演をしたときには、全員の感想文をもらうようにしています。
それは、ものすごい量になります。
でも、もしかしたら、僕の表現が不十分だったりして、
傷つけてしまっている子がいるかもしれないのです。
それは、なんとかして改善したいです。
だから、僕は沢山の感想文を読みます。
そこから学ぶことが、沢山あります。
うっかりすると、僕らは自粛警察になってしまう可能性をもっています。
それを防ぐためには、みんなの意見や、相手の意見を聞くことが大事だと思います。
「最終的にどうなったらいいのか?」「そのための手段としてそれは最適か?」を
関わる人達で考え合えば、きっといい結果になると思います。
僕も気を付けます。