東村アキコさんの「稲荷神社のキツネさん」 | 植松努のブログ

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講演でしゃべりきれないことを書きます。

「海月姫」というアニメがありました。

なんとなく見たら、面白かったので、原作のコミックスを買いました。

そうしたら、もっと面白かったです。

 

ということで、作者の東村アキコさんのマンガを、片っ端から読みました。

僕の本棚には、東村アキコさんコーナーがあります。

 

で、新しいマンガが出ました。

「稲荷神社のキツネさん」という本です。1冊で完結です。

宗教の本ではなく、経済に関する本でした。

 

出たばかりの本ですから、中身のことはかかないほうがいいと思いますが、

この本では、人間の才能のことが描かれています。

自分に自信が持てない人が読んだら、きっと自信にプラスになると思います。

 

僕は、小さい頃から紙切りが大好きです。

紙飛行機も、ペーパークラフトも大好きです。

大好きだから、勝手に勉強しました。

でもそれは、「学校の成績」には、1つも関係ありませんでした。

だから、

「くだらない」

「そんなことやってるヒマがあったら、勉強しなさい」

「喰えるわけない」

と、さんざん言われ続けます。

 

でも、明らかに、僕の現在の仕事を支えているのは、

好きだったから身に付いてしまった知識や能力です。

それらは、くだらなくなかったし、立派な勉強だったし、喰える能力でした。

 

だれもがみんな、何らかの才能を持っています。

でも、その才能を、才能だと思っていない人が多いです。

なぜそうなってしまうのか?

それは、

(1)学校生活の中で、学校が評価すること以外は無価値だと教えるから。

(2)企業が、働く人の才能を仕事に活かす努力をしていないから。

が原因だと思います。

 

たとえば、穴を掘る仕事の職場に、白鳥を就けたら、白鳥は役にたてないでしょう。

逆に、シベリアまで飛んでいく仕事に、モグラを就けたら、モグラは役にたてないでしょう。

 

本当は、小学校や中学校は、個々人の特性を把握し、活かすきっかけを作る場所のような気がします。

その上で、それらの特性を伸ばすための教育システムが、高校だったり、専門学校や大学だったりするのだと思います。

だのに、小学校、中学校が、「普通」を強要し、「普通じゃない」をバカにしたりするような環境だと、人は、自身の特性(才能)に気がつくこともないのだと思います。
むしろ、特性や才能を、マイナスだと思ってしまうかもしれません。

 

東村アキコさんの、「稲荷神社のキツネさん」で、

自分の持っている才能に気がつく人が増えたらいいなあと思います。

とてもいい本です。