今日は東京の瑞江でお話しさせていただきます | 植松努のブログ

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講演でしゃべりきれないことを書きます。

昨日の日付が変わる頃に、東京のホテルに到着。

今日は、夕方から、瑞江でお話しをさせていただけます。

僕の出番は・・・おお。1940〜2100って、おそ。

 

いつも、講演をするときに悩むことがあります。

それは、お話しの内容です。

そりゃそうか。

 

で、何を悩むって、

基本的に僕はいま、「学校の授業として」もしくは「企業の研修として」の

お話しに全力投球しています。

 

昔は、PTA向けの講演も積極的に引き受けていました。

しかし、自分自身のPTAの経験からも、

PTAの研修会に参加する人は、もともと教育に前向きで、熱心に学ぶ人達です。

そういう人は、ほうっておいても大丈夫です。

一番聞いて欲しいのは、PTAの研修会に来ない(来られない)人達です。

じゃあ、そういう人は、何をしているのかな?

どっかで働いているんじゃないかな・・・。

だとしたら、企業だ。企業が、働いている人向けの勉強会として開催したら・・・

 

ということなので、基本的に、僕のお話の内容は、

「聞いたことがない人」を対象としています。

ですから、学校や企業の種類や、地域性などを考慮して内容を変更していますが、

基本的な内容は、あまり変わらないです。

 

問題なのは、「希望する人を募る方式」の講演会です。

以前、「読書普及協会」という集まりが、かなり頑張って日本中で僕の講演会を

開いてくださいました。

そこに集まってくださる人達は、聞きたくてきてくれる人達だから、

うなずくし、笑うし、泣くし、しゃべっている方も本当に充実感を感じました。

しかし、あるとき気がつきました。

「なんか、毎回同じ顔ぶれだ・・・」

日本中、何度も何度も話を聞きに来てくれる人が、どんどん増えました。

そうなると、しゃべることの内容が、同じでいいのか?

でも、聞きに来てくれる人の大半は、はじめて聞く人。

すごく悩みました。

 

講演後のアンケートでも、

「前と同じ話だった。」

「本に書いてあることと同じだった。」

「同じ事を何度も繰り返して話している。」

というものもあるし、

「前と違っていて残念だった。」

「聞きたかったフレーズがなかった。」

というものもあります。どうすればいいの?

 

でも、そういうときは、「なぜしゃべるのか」を考えるようにしています。

僕は、人の自信や可能性が奪われない社会をつくりたいです。

そのために最優先すべきは、「聞いたことがない人に思いを伝える」ことです。

そして、僕と同じく、人の自信や可能性が奪われない社会をつくる仲間を増やすことです。
決して、自分がここちよくしゃべるのが目的ではないです。
 
以前、中村文昭さんと一緒に講演をさせていただいた時、
講演後に、文昭さんから言われました。
「植松さんは、しゃべるの嫌でしょ?見てたらわかるよ。」って。
すごいな、文昭さん。
 
ということで、「希望者を募る方式」の講演の件数を減らすために、
講演の金額が高くなっています。
ちなみに、僕の講演のお金は、僕の懐には1円もはいりません。
すべて、会社の「教育支援事業」に入ります。
そのおかげで、いろんな学校に行くことができます。
新しい事業も進めることができます。
頑張ってお金を工面してくださる方々に、本当に感謝です。
そのお金を出してくださる方々にも、本当に感謝です。
その感謝は、行動で返すしかないです。
頑張ります。
 
ただね。
講演の限られた時間だけでは話せていないことが沢山あります。
いまの植松電機の宇宙開発のお話しや、
それ以外の開発のお話し。
植松電機を支えるマグネット事業のお話し。
ほかにもいっぱいです。
たまには、90分、全部質疑応答ってのもいいかも・・・と思ったりもします。
いつか、そんな機会も作れたらいいかも・・・
 
僕が生きてきた人生の情報を、もっと伝えたら、
僕と同じ地雷を踏まないで、もっと高く遠くに行ける人が増える気がします。
以前から、学校をつくりたいと思っていました。
しかし、自分で学校をつくっても、関われるのはほんのわずかな人達でしかないです。
だから、学校ではなく、カリキュラムをつくれたら・・・と思っています。
と同時に、数年前から、次世代型の「問題解決できるエンジニア」を育成する学校は
つくってみたいなと思っています。
知識や技術を、人の役にたつように駆使できる人材を増やしたいです。
いまでも、多くの大手企業から、「植松電機では、どうして、普通の人や、文系の人が、エンジニアになれるの?どういう社員研修しているの?」と問われています。
その手法を活かした学校・・・できそうな気がします。
 

今日は、遅い時間設定と、金額設定のおかげで、参加者がけっこう少ないみたい。

ということは、来てくれた人と、直に関われる時間が取りやすいってことだ。
講演後に、サイン会と称した懇親会もあります。
僕は瑞江に宿泊です。
明日は北海道に帰るだけだし、今日は、講演後に、いろんなお話しができたらなあ、
と思っています。