精神病院がない国、イタリア。なぜ日本でも同じことができないのか?
精神病院がない国、イタリア。なぜ日本でも同じことができないのか?
2016.07.20
ジャーナリスト、事業家、社会活動家など様々な立場で国内外の現場を見てきた記者の引地達也さんが発行するメルマガ 『ジャーナリスティックなやさしい未来』。今回は、日本の「精神保健」に対する理解の低さに苦言を呈しています。1978年にイタリアで実際に起こった精神保健の改革運動に関する実話を基に制作されたイタリア映画「人生ここにあり」と、その背景にあったイタリアの社会背景を紹介。なぜ日本では、このような運動が起きないのか、その理由について分析しています。
イタリアでできて、日本でできない精神保健の問題
精神保健の世界に身を置いてみると、社会保障制度の不備、という現実的な問題が詳らかに見えるようになると同時に、その背景を考えると、一般社会で精神保健に対する理解が広がっていないという「社会の質」のような問題に直面する。どうしたらよいのか、と一般の方々が受け入れやすい切り口を探してみるが、同じ問題意識を持つ仲間もあれやこれやと頭をひねっても社会への決定打はなかなか難しい。
その中にあって、イタリア映画「人生ここにあり」(2008年)は切り口としてはかなり切れ味のある内容だ。
これは精神保健をテーマにしつつも、痛快で爽やかなでほろ苦い映画として抜群の啓蒙作用を持つ。楽観主義のラテン文化を背景にした人生賛歌に生命の輝きを痛快に見せつけられ、それが映画の枕詞となっている「人生はエンターテイメント」だと言い切る爽やかさとなり、ほろ苦さともなる。この感情を刺激するのは、イタリアの精神保健を取り巻く環境の変革期を描いた苦悩の実話だからこそで、この変革は日本の精神保健の世界とは大分違う。
精神疾患に関わる人には常識ではあるが、それはイタリアの凄さであり日本でなぜできないのだろうか、と考えてしまう。
映画の概略はアマゾンの紹介を引用する。
「合言葉は“やればできるさ!”。世界で初めて精神病院を廃止した国で始まった元患者たちの挑戦にイタリア全土が笑って泣いた!世界中に〈希望〉と〈元気〉を届ける、愛と笑いに溢れた人間讃歌エンターテイメント」。
さらに引用は続く。
「世界で初めて精神病院をなくした国─イタリアで起こった実話を基に映画化」として「1978年、イタリアでは、バザリア法の制定によって、次々に精神病院が閉鎖された。『自由こそ治療だ!』という画期的な考え方から、それまで病院に閉じ込められ、人としての扱いを受けていなかった患者たちを、一般社会で生活させるため、地域にもどしたのだ。本作は、そんな時代に起こった実話を基に、舞台を1983年のミラノに設定して誕生した。」
映画の宣伝だから少々大げさな文体
だが、コピーライターの感動ぶりも伝わってきそうで、これも爽やかな印象。
何がイタリアをここまで変えたのか?
「精神病院」を廃止した、とあるのは、正確に言えば「精神病院を生み出す社会制度の変革」とされ、この基本の法律が紹介文にもある通称「バザリア法」。正確には法180号である。
バザリアとは改革の中心人物である精神科医の名前。1971年に彼は改革の現場となった北イタリアに位置するトリエステのサン・ジョヴァンニ精神病院で改革に着手した。この病院では当時入院患者1182人中、90%以上が強制入院の環境。
バザリアはまず、医師と患者が主従であった関係を、医師と患者は「協同者」と位置づけた。その上で治療に関してミーティングを積極的に行い、それをオープンにし、ショック療法や身体拘束具の使用禁止、パーティの開催、患者新聞の発行、男女混合病棟の実現、街への自由外出と金銭所持を認める、などで、大きく言えば、患者の権利獲得、そして病院職員の意識改革、同時に周辺への啓蒙であった。
これが法律へと結実するのである。
この時代背景にはイタリアの労働運動がある。労働者が結束し権力や資本と立ち向かい権利を獲得する風土である。バザリアの取組みが法制化されたのも、労働者がこの権利獲得の動きに呼応したから。
この精神医療の改革運動は「トリエステの改革」もしくは「精神病院の廃絶」をキーワードとして日本にも伝わっているものの、日本での模倣者は多くはない。北海道・浦河の「べてるの家」は、この考えに近く、地域と障がい者が垣根なく暮らす風土を作ってきたが、この運動の中心にいる向谷地生良さんは医師ではなく、ソーシャルワーカーである。彼が孤軍奮闘し、風土を変えてきた。
日本で医師が改革するには、制約があるのかもしれない。ならば、私のような非医師であるからできることがあるはず、と考えて、就労移行支援事業所でも出来ることを少し実践してきた。この実践を本欄でさらに紹介しながら、精神保健領域での社会への理解の輪を広げようと考えている。
メルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』より一部抜粋
著者/引地達也
記者として、事業家として、社会活動家として、国内外の現場を歩いてきた視点で、世の中をやさしい視点で描きます。誰もが気持よくなれるやさしいジャーナリスムを目指して。
http://www.mag2.com/p/news/212450?l=fox08dd07c
友人の看護士は、精神科で働いていたが、よく、患者に殴られてアザをこしらえていたけどね。
暴力をふるう精神病患者もいるからね。
知人の母親はうつ病で自殺願望があったので、病院に入れるしかなかった。家に置いておくといつ自殺されるかわからないのだ。うつ病は命にかかわる病気です。
2016.07.20
ジャーナリスト、事業家、社会活動家など様々な立場で国内外の現場を見てきた記者の引地達也さんが発行するメルマガ 『ジャーナリスティックなやさしい未来』。今回は、日本の「精神保健」に対する理解の低さに苦言を呈しています。1978年にイタリアで実際に起こった精神保健の改革運動に関する実話を基に制作されたイタリア映画「人生ここにあり」と、その背景にあったイタリアの社会背景を紹介。なぜ日本では、このような運動が起きないのか、その理由について分析しています。
イタリアでできて、日本でできない精神保健の問題
精神保健の世界に身を置いてみると、社会保障制度の不備、という現実的な問題が詳らかに見えるようになると同時に、その背景を考えると、一般社会で精神保健に対する理解が広がっていないという「社会の質」のような問題に直面する。どうしたらよいのか、と一般の方々が受け入れやすい切り口を探してみるが、同じ問題意識を持つ仲間もあれやこれやと頭をひねっても社会への決定打はなかなか難しい。
その中にあって、イタリア映画「人生ここにあり」(2008年)は切り口としてはかなり切れ味のある内容だ。
これは精神保健をテーマにしつつも、痛快で爽やかなでほろ苦い映画として抜群の啓蒙作用を持つ。楽観主義のラテン文化を背景にした人生賛歌に生命の輝きを痛快に見せつけられ、それが映画の枕詞となっている「人生はエンターテイメント」だと言い切る爽やかさとなり、ほろ苦さともなる。この感情を刺激するのは、イタリアの精神保健を取り巻く環境の変革期を描いた苦悩の実話だからこそで、この変革は日本の精神保健の世界とは大分違う。
精神疾患に関わる人には常識ではあるが、それはイタリアの凄さであり日本でなぜできないのだろうか、と考えてしまう。
映画の概略はアマゾンの紹介を引用する。
「合言葉は“やればできるさ!”。世界で初めて精神病院を廃止した国で始まった元患者たちの挑戦にイタリア全土が笑って泣いた!世界中に〈希望〉と〈元気〉を届ける、愛と笑いに溢れた人間讃歌エンターテイメント」。
さらに引用は続く。
「世界で初めて精神病院をなくした国─イタリアで起こった実話を基に映画化」として「1978年、イタリアでは、バザリア法の制定によって、次々に精神病院が閉鎖された。『自由こそ治療だ!』という画期的な考え方から、それまで病院に閉じ込められ、人としての扱いを受けていなかった患者たちを、一般社会で生活させるため、地域にもどしたのだ。本作は、そんな時代に起こった実話を基に、舞台を1983年のミラノに設定して誕生した。」
映画の宣伝だから少々大げさな文体
だが、コピーライターの感動ぶりも伝わってきそうで、これも爽やかな印象。
何がイタリアをここまで変えたのか?
「精神病院」を廃止した、とあるのは、正確に言えば「精神病院を生み出す社会制度の変革」とされ、この基本の法律が紹介文にもある通称「バザリア法」。正確には法180号である。
バザリアとは改革の中心人物である精神科医の名前。1971年に彼は改革の現場となった北イタリアに位置するトリエステのサン・ジョヴァンニ精神病院で改革に着手した。この病院では当時入院患者1182人中、90%以上が強制入院の環境。
バザリアはまず、医師と患者が主従であった関係を、医師と患者は「協同者」と位置づけた。その上で治療に関してミーティングを積極的に行い、それをオープンにし、ショック療法や身体拘束具の使用禁止、パーティの開催、患者新聞の発行、男女混合病棟の実現、街への自由外出と金銭所持を認める、などで、大きく言えば、患者の権利獲得、そして病院職員の意識改革、同時に周辺への啓蒙であった。
これが法律へと結実するのである。
この時代背景にはイタリアの労働運動がある。労働者が結束し権力や資本と立ち向かい権利を獲得する風土である。バザリアの取組みが法制化されたのも、労働者がこの権利獲得の動きに呼応したから。
この精神医療の改革運動は「トリエステの改革」もしくは「精神病院の廃絶」をキーワードとして日本にも伝わっているものの、日本での模倣者は多くはない。北海道・浦河の「べてるの家」は、この考えに近く、地域と障がい者が垣根なく暮らす風土を作ってきたが、この運動の中心にいる向谷地生良さんは医師ではなく、ソーシャルワーカーである。彼が孤軍奮闘し、風土を変えてきた。
日本で医師が改革するには、制約があるのかもしれない。ならば、私のような非医師であるからできることがあるはず、と考えて、就労移行支援事業所でも出来ることを少し実践してきた。この実践を本欄でさらに紹介しながら、精神保健領域での社会への理解の輪を広げようと考えている。
メルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』より一部抜粋
著者/引地達也
記者として、事業家として、社会活動家として、国内外の現場を歩いてきた視点で、世の中をやさしい視点で描きます。誰もが気持よくなれるやさしいジャーナリスムを目指して。
http://www.mag2.com/p/news/212450?l=fox08dd07c
友人の看護士は、精神科で働いていたが、よく、患者に殴られてアザをこしらえていたけどね。
暴力をふるう精神病患者もいるからね。
知人の母親はうつ病で自殺願望があったので、病院に入れるしかなかった。家に置いておくといつ自殺されるかわからないのだ。うつ病は命にかかわる病気です。
私の「身辺雑記」(367)平井 修一
親は歳とっているから、30代、40代の“元気 のいい”精神病の子供を面倒見切れないのだ。この際、民活で「隔離施設」を造って収容するしかない。費用の半分は保護者負担とか で。
~~~~~~~~~~~~~~~
大阪の電車に乗ると、朝からずっと環状線に乗ってぐるぐる回っている知的神障碍者の方々がいる。あちこちの駅で、奇声をあげて走っている知的障害者の方を見かける。または、電車の中を
お客さんをかき分けていったり来たりする知的障害者の方もいる。
他人に危害を加えない限り、それでいいと思う。ちょっと怖いけど他のお客さんは我慢したらいいだけだし、、、。若い時、電車の中で、知的障害者の方に「ぼく、カレーすきやねん。ぼくと結婚してカレー作って。」と言われた時は、ちょっと情けない感じがした。
次の駅で降りて逃げたけど、、、。
~~~~~~~~~~~~~~~
私の「身辺雑記」(367)
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平井 修一
■7月26日(火)、朝5:30は室温26度、曇、怪しい涼しさ、天気は荒れそうだ。
怪しいと言えば都知事選候補の増田だ。人を見下している感じ。どうせ東 大出だろうと調べたらそうだった。発達障害。
伊藤陽平・新宿区議会議員の論考「増田候補、競馬に投じた330億円の闇 は今も超深い」(アゴラ7/26)から。
<増田ひろや氏は、岩手県知事、総務大臣などのご経験を前面に押し出し 「実務家」としてPRをされています。岩手県知事時代にファーストクラス を利用していたこと、借金が7000億円から倍増し
1.4兆円になったことな どが話題となりました。
増田ひろや候補の陣営は「いわれなき批判」として以下の文書(略)を発 表されています。
ファーストクラスに関しては、他人を批判しながら自分は利用していたこ と、過去の議会では不況を考慮し県民の税金でファーストクラスをやめて 欲しいと切実なお願いされていたにも関わらず、
自ら答弁することもなく 県庁職員を通じて冷たく却下したことについては、一切触れられていません。
また、借金を倍増させた理由に関しては、県立大学(約500億円)や新幹線 (約950億円)についての説明のみです。
こちらに掲げられている実績はごく一部のもので、他の事業についても検 証を行う必要があります。
そこで、岩手県に2泊3日で滞在し、増田ひろや氏の実務能力について徹底 検証してみることにしました。
今回の調査では、増田ひろや県政時代に議論された、県立大学、県立情報 センター、県立美術館、県庁、花巻空港、久慈港、盛岡競馬場、森のト レーなどに訪問をさせていただきました。
第一回目は、増田ひろや氏が管理者として組合のトップを勤められていた 競馬事業についてご紹介させていただきます。
(盛岡競馬場の)美術品に関しては気になったので調べてみました。増田 ひろや氏が知事になる直前の委員会でのご発言ですが、ご紹介します。
“それから、絵画の御指摘があったけれども、1億円以上の絵画の購入が確 かにある。1億300万円というようなものである。スーチンという作家の油 絵である。それから、ブロンズ像についても1億6480 万円というものがあ る。そして、絵画とか彫刻はほかにも買い求めておって、合わせると都合 3億8500万円程度になるわけであるが、
この目的としておるのは、新しくできる新競馬場が、ゆとり、触れ合い、 そして、自然を醸し出すような、これからの新しい競馬場としてゆったり とした雰囲気の中で、また、落ち着きのある雰囲 気の中で楽しんでいただ こうということを目途として、絵画や彫刻をその中に展示いたしたいとい う目的で今、そろえつつあるものである。出典:予算特別委員会 濱田副
知事 (平成7/1995年3月1日)”
なんと、絵画に1億円以上。この頃とっくにバブルは終わってるはずなの ですが(笑)盛岡競馬場が移転したことが赤字の大きな原因となりました が、バブル期であれば結果は違っていたかもしれま せん。
増田ひろや氏もバブル期と同じような感覚で事業を行い、赤字が出ても問 題を先送りしたことが借金をつくる原因になったものと考えられます。
特に(馬券の)販売額に関してはバブル崩壊後に急激に落ち込み、平成 4/1992年の700億円をピークにその後は減少。現在では200億円台、当時の 約1/3となりました。
最終的に、増田ひろや氏は解決策も見出せず、借金問題を抱えることにな りました。そして、それを補填するために(県は競馬場に)330億円の融 資を行うことになります。
“岩手競馬は、平成18年11月「新しい岩手県競馬組合改革計画」を策定 し、平成19年3月に構成団体(岩手県、奥州市、盛岡市)から330億円の融資 を受け、単年度ごとに収支均衡を実現し、新たな赤
字を出さないことを存 続の条件として事業を運営してきた。出展:岩手県競馬組あい競馬事業収 支改善計画書 平成23年7月より”
融資と書かれてはいますが、返済の見込みもないため実質的な公費負担で はないかと、県議会でも厳しく追及をされてきました。修繕費などを積み 立てなければならない関係で、まだ330億円に関し
ては利息の支払いだけ で元本は一切減少していません。
増田ひろや氏が残した負の遺産は、現在も県政にとっては大きなマイナス となっています。
ちょうど、昨日行われた候補者ネット討論会で、増田ひろや候補が競馬に 関して追及をされる場面がありましたが、
「かつての先輩方はこれまで競馬事業は収入になっていた。今もきちんと 運営されている。これまでの投資が岩手県の姿を変えて、未来への投資が 進んでいる」
とお答えになりました。
明らかに現在に至るまで岩手県に損害を与え続けている状況にも関わら ず、競馬事業は知らんぷり。こうした過去の実績には触れず、実務家とし て打ち出されていますが、インチキな候補者だとし か表現のしようがあり ません。
岩手県には現在進行形で当時の問題解決をしている方がいらっしゃること を受け止めていただき、同時に、なぜ同じことを都政にも繰り返さないと 言えるのか、きちんと説明をしていただきたいと 思います>(以上)
美術品が大好きって・・・桝・増のMMはなんかそっくりのような・・・大 学も一緒だし。鳥越は中身のないMM(無知蒙昧)で京大出(善人を装う岩 波系)、毎日新聞(同、今はただのアカ)出身、今 はルーピ―痴呆症、中 共走狗のアカだ。増も鳥も鳩ポッポ、宇宙人。結局、まともな人類は小池 百合子しかいない。
【今朝の産経から】2面主張「ロシア除外見送り 五輪は瀕死の危機にあ る IOCの判断は責任放棄だ」。
スポーツは興行である。興行主は客を楽しませて客から、さらにはスポン サーからカネを得る。莫大なカネが手に入る。興行主(江戸時代から親分 衆、昭和=ひばり時代は山口組)はそれで飯を 食っている。カネが絡めば WINWIN汚職もある。
五輪は最大規模の国際興行で、参加国の名誉もかかっているから、政府も 応援する。特に独裁国は誇るべきものがないから五輪で国威発揚、世界に 威張りたいと思う。ここでもカネが動き、さらに は薬物も動くことにな る。「勝てばいいのだ」、でも絶対バレてはいけない。
独裁国ではメダルをとれば一生食っていけるから、選手の中にもやむを得 ず、あるいは積極的に薬物を常用する人がいるだろう。
フェアプレーは理想だが、反則という罰があるのだから選手はフェアとア ンフェアの境界線上で戦うのが普通だろう。美しい時もあれば醜い時もあ る。選手も観客も感動したりブーイングしたり。
人生そっくり。
スポーツを美化しすぎる傾向が目立つが、いかがなものか。五輪利権でお いしい思いをしているのがIOCなどだが、国際大会がゴマンとある現在、 五輪は本当に必要なのかどうか。よく考えた方がい い。
クソ暑い真夏に東京五輪だって。巨額放映権目当てのカネカネカネ優先。 バッカジャナイ、最低、五輪死ね!の気分だ。
3面「限界さらしたASEAN 日本 結束呼びかけ 中国 切り崩し奏功」。 地獄の沙汰も金次第。カネの威力は絶大だ。これが現実。
8面「独南部で自爆か 15人負傷『また移民』独揺さぶる」。そのうち欧 州は中近東並みになりそうだ。日常茶飯事、「お、昨日はたったの30人 か」となる日は近い。立派なトップを持った独仏国 民は幸せだ、天国へ連 れて行ってくれるのだから。
29面「運転中ポケモン摘発71件 物損事故36件」。7/22~7/25午前11時 半までの警察庁まとめ。ポケGOで死ねば歴史に名を残すのか。一番乗りは 誰だ。そう言えば今朝、歩きスマホのお姉さんが街 灯のポールとコッツン コしていた。65年の人生で初めて見た光景。そのうち日常茶飯事になるこ とは間違いない。(俺のポールにぶつかってくれ、がっちり抱き止めるぜ)
ハーフ散歩。タバコ屋でパイプ煙草「HALF AND HALF」5パック入りを買 う。6250円。パイプ煙草はいい趣味、煙道、紙巻き煙草はただの悪習。
園庭の 歓声消えて 夏休み(修)
わが日々は 毎日連休 天に謝す(修)
蝉しぐれ 体をほぐし 四股を踏む(修)
体調は少しずつ良くなってきた。歯茎の腫れもかなり緩和。キチ○イ水を 飲みすぎないことだ。分かっちゃいるけどやめられない、人生はときどき コッツンコ、しっかり前を見ないとポールにぶつ かったり穴に落ちる。
・・・これはちょっと触れたくはなかったが、キチ○イ・・・わが故郷の 近くで起きた未明の大量殺人。どうすべきか。
精神科の婦長であるカミサンによると精神病は完治しない。国の方針は3 か月以上の入院はダメ(回復の可能性がある急性期の患者、ほかの病気も 同じ)。精神科でできることは症状を緩和すること ぐらいだが、退院する と患者は薬を飲まない。通常は3か月で再入院するが、1か月で戻ってくる 患者もいる。
家族も大いに困惑している。親は歳とっているから、30代、40代の“元気 のいい”精神病の子供を面倒見切れないのだ。この際、民活で「隔離施 設」を造って収容するしかない。費用の半分は保護 者負担とかで。
江戸時代の監獄は、斬首、遠島、所払い、蟄居閉門、手鎖などの刑が確定 するまでの一時拘留の場だった。懲役、禁固などの刑を科す場ではなかった。
長州藩の士分向けの牢獄「野山獄」は松陰先生が入っていたことで有名だ が(松陰を守るために入れたのだろう)、収監者11人中、藩命によるもの は2名、9名は「借牢」といって家族の費用負担で “厄介者”を収容していた のだ。
収監者はゲスト、獄卒は松陰を尊敬していた。だから野山獄は学問の場で あり、松陰にとって淡い恋の機会でもあった。江戸時代は全国的にそうい うシステムだったのではないか。
「隔離施設」では24時間、檻に閉じ込める必要はないだろう、夜だけは施 錠するが、それ以外は運動場や図書館、教室、あるいは娯楽室で過ごせる ようにする。看護師がちゃんと薬を飲ませるし、 時々医者が検診に来る。 そんなイメージ。為政者にはぜひ検討してほしい。
精神病患者なら不起訴でせいぜいが措置入院。やがて退院する、神戸の少 年Aのように。彼らを社会に野放ししていたら大事故の元だ。国民は真剣 に「隔離施設」を考えるべきである。
■7月27日(水)、朝5:00は室温26度、曇、涼しい。
カミサンに取材した。
――精神科の患者に病識はあるの?
まったくないわ。自分は正しい、病気じゃないのに無理やり入院させられ た、冗談じゃない、早く出してくれ、って。
――患者の知的レベルはどうなの?
もう東大出とか慶応なんていう有名大学出がいっぱいいるわ。統合失調症 と学歴は関係ないけれど、高学歴はプライドが高い分、罵詈雑言がすさま じい。現役の医者も担ぎ込まれたりするけど、私 に向かって「老いぼれバ バア、さっさと辞表出して失せろ!」なんて言う。
こういう悪口雑言に私は慣れているから「このバカが」と心の中ではあし らっているけれど、若い看護師は言葉の暴力に耐えきれずめげちゃう人が 結構いる。
高学歴の患者は序列をものすごく意識するわね。看護師の言うことなんか まったく聞かない、看護師長には半分従う、医師の言うことは全面的に聞 く、っていう感じ。
――退院すると薬を飲まなくなるのはなぜ?
そもそも病識がない、つまり自分は病気じゃないと思っているから、薬を 飲まないわけよ。精神病は薬と注射でかなり回復するの。看護師は一所懸 命に薬を飲ませようとしていても、飲んだふりし て舌の奥に隠して洗面所 でぺーっするとかは日常茶飯事。
退院すれば患者に無理してでも服用させられる人がいないでしょ。俺は病 気じゃない、お前らがおかしい、今度入院させたら殺すぞ、なんて威嚇さ れたら、両親だってお手上げよ。
退院ですから引き取ってくださいと両親に連絡しても、あーだこーだ言っ て引き取りを拒否する。もう老人の手に負えないのよ。気持ちは分かるけ れど、病院だって困ってしまう、ベッドが空くの を待っている患者さんが いるのだから。(以上)
犯罪は模倣される。精神病、特に幻聴幻視幻覚で暴発しかねない統合失調 症に特化した「隔離施設」を造らないと“津久井の悲劇”は繰り返される。 嫌なものだが「もっとフェンスを!」と叫ぶし かない。油断すれば殺され るのだ。(↓)
http://jp.ntdtv.com/news/16517/中国%20サファリパークで女性がトラに 襲われ死亡
【今朝の産経から】1面「障碍者施設 19人刺殺 元職員26歳男逮捕 26 人重軽傷」。
泰平の 眠りを覚ます 妄想狂 たった一人で 被害甚大(修)
ソフトターゲットの警備は必須だ。センサーや警備ロボット、老人(元警 官がベスト)を活用すべし。
7面正論、ジェームス・アワー氏「インドへの飛行艇US2輸出を急げ」。 メーカーの新明和工業サイトから。
<「飛行艇」とは、飛行機と船の両方の特徴を持ち、陸上だけでなく海面 にも着水できる飛行機のこと。 新明和工業が製造するUS-2型救難飛行艇 は、海難事故の救助活動を目的
に、防衛省海上自衛隊によってUS-2が5 機、US-1Aが2機が運用され、前身となるUS-1から起算すると900回以上も の出動回数を誇っています。
波高3メートルもの荒海に着水することが可能。過酷な状況での人命救助 に運用されています。
優れたSTOL《短距離離着水(陸)》性能で、一般の旅客機のような長い滑走 路は不要です>
動画を見たが、沈没寸前からまるでバタフライみたいに滑走、離水、すご い迫力。261の離島にアクセスできるという。(↓)
http://www.shinmaywa.co.jp/aircraft/us2/
同社曰く――
<水陸両用の航空機を製造しているのは日本、カナダ、ロシアの3カ国の みです。その中で、外洋に着水でき、大人数を乗せることが可能で、かつ 長距離を飛ぶことができる、これらの市場要求をす べて満たしているのは 「US-2」だけです。
今、メーカーである私たちに課せられているのは「製造コスト」の削減です>
最高級品、アワー氏は有力なPRオフィサーだな。
8面、湯浅記者「中国が恐れる国連総会」、曰く「日米豪印が中国に対す るコスト高(負担を強いる戦略)を狙うなら、南シナ海の不法行為を監視 する多国間枠組みをつくることが考えられる。国際 社会はソマリア沖に展 開する国際合同任務部隊の活動で経験済みである」。
中共はついに海賊呼ばわりされるようになった。
9面「仏の教会 司祭刺殺 IS戦闘員2人射殺」。カトリックの司祭は喉を 切られた。殺さなければ殺されるということ。ためらったら負け。
26面「祖父(76)の首絞め死なせる 容疑の中3女子逮捕」。父親はいな いみたいだ。孫に殺される老人は珍しくないが、アメ10とムチ1とかで上 手く調教しないとだめだ。
■7月28日(木)、朝5:00は室温26度、曇→晴、涼→暑。梅雨明け、炎天下で 壁に這う蔦除去。放置すると大変なことになるから、早めに駆除するのが いい。テロとの戦いも同じ。「芽むしり仔撃ち」 が肝心だ。放置すれば老 害になる。
【今朝の産経から】1面「相模原殺傷 容疑者送検『後悔も反省もな い』」。予備軍は予防拘禁で隔離すべし。犯人は薬物で脳ミソがいかれて いたのか。
同「経済対策28兆円超」。安心して産んで育てられる環境こそが「未来へ の投資」の一丁目一番地だろうが、安倍氏は分かっていないのではないか。
2面主張、「慰安婦財団の設立 韓国が誠意を見せる番だ」。韓国に誠意 なんてあるわけないし、一部に誠意があったとしても最高法規の「国民感 情法」があるから誠意を見せたら社会的に抹殺され る。10億円をドブに捨 てるだけだ。
売春婦になったいきさつはいろいろだろうが、慰謝料モドキを払うバカな 国は日本だけだ。恥を知れ恥を。娼婦のゴテドク。Shame on you!
5面、瑠比ボナパルトの「韓国を冷静に突き放す10億円」。泥棒に追い 銭、朝鮮ピーに手切れ金か。
7面、野口健氏「災害時におけるリーダーの役割」。片岡聡一・岡山県総 社市長は今どき珍しい、武士道を体現した政治家のようだ。こういう方が いれば日本は大丈夫だ。実に頼もしい。“ポマード ・ハニトラ”橋龍総理の 公設第一秘書だったが、鳶が鷹を生んだようだ。結果オーライ、橋龍を許 そう。
同、木村汎氏「ドーピング生んだプーチン統治」。ドーピン・プーチン、 ドースル・プーチン。
8面、矢板記者「中国 行政の現場混乱 ツートップ 経済で対立」、中 南海は中共中央/習近平の南と、行政府/李克強の北の「南北戦争」が本格 化してきたようだ。
李克強は窮鼠猫を噛むか。秀才・李克強はカリスマ性も愛嬌もないから、 彼の気持ちを忖度して習近平を処分する刺客はいないだろうな。この辺が プーチンとは大違いだ。
9面、岡部記者「ポーランドとの絆」。同国はヤルタ密約をいち早く日本 人陸軍武官に伝えたが、その夫婦のことがNHKで放送されるそうだ(30 日)。反日放送だから日本を貶す内容に違いないが、産 経がNHKを宣伝す るなんてアンビリーボーだ。
24面「横田めぐみさん母『日本という国はどうなっている』」。小4中2坊 主が大半だから「ポケGOで浮かれています」としか言いようがない。総連 さえ潰せない去勢国家。
27面「障碍者支援団体が声明『全力で皆さんのこと守る』」、できないの に夢のようなことを言ってはいけない。「まずは自分の身は自分でも守ろ う、護身術を身に着けよう」と言った方がより現 実的だ。小4中2坊主につ ける薬なし。この団体の会長は脱原発を叫んでいるようだが、障碍者と原 発はどう関係するのだろう。ま、言っても詮無いが。(2016/7/28)
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大阪の電車に乗ると、朝からずっと環状線に乗ってぐるぐる回っている知的神障碍者の方々がいる。あちこちの駅で、奇声をあげて走っている知的障害者の方を見かける。または、電車の中を
お客さんをかき分けていったり来たりする知的障害者の方もいる。
他人に危害を加えない限り、それでいいと思う。ちょっと怖いけど他のお客さんは我慢したらいいだけだし、、、。若い時、電車の中で、知的障害者の方に「ぼく、カレーすきやねん。ぼくと結婚してカレー作って。」と言われた時は、ちょっと情けない感じがした。
次の駅で降りて逃げたけど、、、。
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私の「身辺雑記」(367)
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平井 修一
■7月26日(火)、朝5:30は室温26度、曇、怪しい涼しさ、天気は荒れそうだ。
怪しいと言えば都知事選候補の増田だ。人を見下している感じ。どうせ東 大出だろうと調べたらそうだった。発達障害。
伊藤陽平・新宿区議会議員の論考「増田候補、競馬に投じた330億円の闇 は今も超深い」(アゴラ7/26)から。
<増田ひろや氏は、岩手県知事、総務大臣などのご経験を前面に押し出し 「実務家」としてPRをされています。岩手県知事時代にファーストクラス を利用していたこと、借金が7000億円から倍増し
1.4兆円になったことな どが話題となりました。
増田ひろや候補の陣営は「いわれなき批判」として以下の文書(略)を発 表されています。
ファーストクラスに関しては、他人を批判しながら自分は利用していたこ と、過去の議会では不況を考慮し県民の税金でファーストクラスをやめて 欲しいと切実なお願いされていたにも関わらず、
自ら答弁することもなく 県庁職員を通じて冷たく却下したことについては、一切触れられていません。
また、借金を倍増させた理由に関しては、県立大学(約500億円)や新幹線 (約950億円)についての説明のみです。
こちらに掲げられている実績はごく一部のもので、他の事業についても検 証を行う必要があります。
そこで、岩手県に2泊3日で滞在し、増田ひろや氏の実務能力について徹底 検証してみることにしました。
今回の調査では、増田ひろや県政時代に議論された、県立大学、県立情報 センター、県立美術館、県庁、花巻空港、久慈港、盛岡競馬場、森のト レーなどに訪問をさせていただきました。
第一回目は、増田ひろや氏が管理者として組合のトップを勤められていた 競馬事業についてご紹介させていただきます。
(盛岡競馬場の)美術品に関しては気になったので調べてみました。増田 ひろや氏が知事になる直前の委員会でのご発言ですが、ご紹介します。
“それから、絵画の御指摘があったけれども、1億円以上の絵画の購入が確 かにある。1億300万円というようなものである。スーチンという作家の油 絵である。それから、ブロンズ像についても1億6480 万円というものがあ る。そして、絵画とか彫刻はほかにも買い求めておって、合わせると都合 3億8500万円程度になるわけであるが、
この目的としておるのは、新しくできる新競馬場が、ゆとり、触れ合い、 そして、自然を醸し出すような、これからの新しい競馬場としてゆったり とした雰囲気の中で、また、落ち着きのある雰囲 気の中で楽しんでいただ こうということを目途として、絵画や彫刻をその中に展示いたしたいとい う目的で今、そろえつつあるものである。出典:予算特別委員会 濱田副
知事 (平成7/1995年3月1日)”
なんと、絵画に1億円以上。この頃とっくにバブルは終わってるはずなの ですが(笑)盛岡競馬場が移転したことが赤字の大きな原因となりました が、バブル期であれば結果は違っていたかもしれま せん。
増田ひろや氏もバブル期と同じような感覚で事業を行い、赤字が出ても問 題を先送りしたことが借金をつくる原因になったものと考えられます。
特に(馬券の)販売額に関してはバブル崩壊後に急激に落ち込み、平成 4/1992年の700億円をピークにその後は減少。現在では200億円台、当時の 約1/3となりました。
最終的に、増田ひろや氏は解決策も見出せず、借金問題を抱えることにな りました。そして、それを補填するために(県は競馬場に)330億円の融 資を行うことになります。
“岩手競馬は、平成18年11月「新しい岩手県競馬組合改革計画」を策定 し、平成19年3月に構成団体(岩手県、奥州市、盛岡市)から330億円の融資 を受け、単年度ごとに収支均衡を実現し、新たな赤
字を出さないことを存 続の条件として事業を運営してきた。出展:岩手県競馬組あい競馬事業収 支改善計画書 平成23年7月より”
融資と書かれてはいますが、返済の見込みもないため実質的な公費負担で はないかと、県議会でも厳しく追及をされてきました。修繕費などを積み 立てなければならない関係で、まだ330億円に関し
ては利息の支払いだけ で元本は一切減少していません。
増田ひろや氏が残した負の遺産は、現在も県政にとっては大きなマイナス となっています。
ちょうど、昨日行われた候補者ネット討論会で、増田ひろや候補が競馬に 関して追及をされる場面がありましたが、
「かつての先輩方はこれまで競馬事業は収入になっていた。今もきちんと 運営されている。これまでの投資が岩手県の姿を変えて、未来への投資が 進んでいる」
とお答えになりました。
明らかに現在に至るまで岩手県に損害を与え続けている状況にも関わら ず、競馬事業は知らんぷり。こうした過去の実績には触れず、実務家とし て打ち出されていますが、インチキな候補者だとし か表現のしようがあり ません。
岩手県には現在進行形で当時の問題解決をしている方がいらっしゃること を受け止めていただき、同時に、なぜ同じことを都政にも繰り返さないと 言えるのか、きちんと説明をしていただきたいと 思います>(以上)
美術品が大好きって・・・桝・増のMMはなんかそっくりのような・・・大 学も一緒だし。鳥越は中身のないMM(無知蒙昧)で京大出(善人を装う岩 波系)、毎日新聞(同、今はただのアカ)出身、今 はルーピ―痴呆症、中 共走狗のアカだ。増も鳥も鳩ポッポ、宇宙人。結局、まともな人類は小池 百合子しかいない。
【今朝の産経から】2面主張「ロシア除外見送り 五輪は瀕死の危機にあ る IOCの判断は責任放棄だ」。
スポーツは興行である。興行主は客を楽しませて客から、さらにはスポン サーからカネを得る。莫大なカネが手に入る。興行主(江戸時代から親分 衆、昭和=ひばり時代は山口組)はそれで飯を 食っている。カネが絡めば WINWIN汚職もある。
五輪は最大規模の国際興行で、参加国の名誉もかかっているから、政府も 応援する。特に独裁国は誇るべきものがないから五輪で国威発揚、世界に 威張りたいと思う。ここでもカネが動き、さらに は薬物も動くことにな る。「勝てばいいのだ」、でも絶対バレてはいけない。
独裁国ではメダルをとれば一生食っていけるから、選手の中にもやむを得 ず、あるいは積極的に薬物を常用する人がいるだろう。
フェアプレーは理想だが、反則という罰があるのだから選手はフェアとア ンフェアの境界線上で戦うのが普通だろう。美しい時もあれば醜い時もあ る。選手も観客も感動したりブーイングしたり。
人生そっくり。
スポーツを美化しすぎる傾向が目立つが、いかがなものか。五輪利権でお いしい思いをしているのがIOCなどだが、国際大会がゴマンとある現在、 五輪は本当に必要なのかどうか。よく考えた方がい い。
クソ暑い真夏に東京五輪だって。巨額放映権目当てのカネカネカネ優先。 バッカジャナイ、最低、五輪死ね!の気分だ。
3面「限界さらしたASEAN 日本 結束呼びかけ 中国 切り崩し奏功」。 地獄の沙汰も金次第。カネの威力は絶大だ。これが現実。
8面「独南部で自爆か 15人負傷『また移民』独揺さぶる」。そのうち欧 州は中近東並みになりそうだ。日常茶飯事、「お、昨日はたったの30人 か」となる日は近い。立派なトップを持った独仏国 民は幸せだ、天国へ連 れて行ってくれるのだから。
29面「運転中ポケモン摘発71件 物損事故36件」。7/22~7/25午前11時 半までの警察庁まとめ。ポケGOで死ねば歴史に名を残すのか。一番乗りは 誰だ。そう言えば今朝、歩きスマホのお姉さんが街 灯のポールとコッツン コしていた。65年の人生で初めて見た光景。そのうち日常茶飯事になるこ とは間違いない。(俺のポールにぶつかってくれ、がっちり抱き止めるぜ)
ハーフ散歩。タバコ屋でパイプ煙草「HALF AND HALF」5パック入りを買 う。6250円。パイプ煙草はいい趣味、煙道、紙巻き煙草はただの悪習。
園庭の 歓声消えて 夏休み(修)
わが日々は 毎日連休 天に謝す(修)
蝉しぐれ 体をほぐし 四股を踏む(修)
体調は少しずつ良くなってきた。歯茎の腫れもかなり緩和。キチ○イ水を 飲みすぎないことだ。分かっちゃいるけどやめられない、人生はときどき コッツンコ、しっかり前を見ないとポールにぶつ かったり穴に落ちる。
・・・これはちょっと触れたくはなかったが、キチ○イ・・・わが故郷の 近くで起きた未明の大量殺人。どうすべきか。
精神科の婦長であるカミサンによると精神病は完治しない。国の方針は3 か月以上の入院はダメ(回復の可能性がある急性期の患者、ほかの病気も 同じ)。精神科でできることは症状を緩和すること ぐらいだが、退院する と患者は薬を飲まない。通常は3か月で再入院するが、1か月で戻ってくる 患者もいる。
家族も大いに困惑している。親は歳とっているから、30代、40代の“元気 のいい”精神病の子供を面倒見切れないのだ。この際、民活で「隔離施 設」を造って収容するしかない。費用の半分は保護 者負担とかで。
江戸時代の監獄は、斬首、遠島、所払い、蟄居閉門、手鎖などの刑が確定 するまでの一時拘留の場だった。懲役、禁固などの刑を科す場ではなかった。
長州藩の士分向けの牢獄「野山獄」は松陰先生が入っていたことで有名だ が(松陰を守るために入れたのだろう)、収監者11人中、藩命によるもの は2名、9名は「借牢」といって家族の費用負担で “厄介者”を収容していた のだ。
収監者はゲスト、獄卒は松陰を尊敬していた。だから野山獄は学問の場で あり、松陰にとって淡い恋の機会でもあった。江戸時代は全国的にそうい うシステムだったのではないか。
「隔離施設」では24時間、檻に閉じ込める必要はないだろう、夜だけは施 錠するが、それ以外は運動場や図書館、教室、あるいは娯楽室で過ごせる ようにする。看護師がちゃんと薬を飲ませるし、 時々医者が検診に来る。 そんなイメージ。為政者にはぜひ検討してほしい。
精神病患者なら不起訴でせいぜいが措置入院。やがて退院する、神戸の少 年Aのように。彼らを社会に野放ししていたら大事故の元だ。国民は真剣 に「隔離施設」を考えるべきである。
■7月27日(水)、朝5:00は室温26度、曇、涼しい。
カミサンに取材した。
――精神科の患者に病識はあるの?
まったくないわ。自分は正しい、病気じゃないのに無理やり入院させられ た、冗談じゃない、早く出してくれ、って。
――患者の知的レベルはどうなの?
もう東大出とか慶応なんていう有名大学出がいっぱいいるわ。統合失調症 と学歴は関係ないけれど、高学歴はプライドが高い分、罵詈雑言がすさま じい。現役の医者も担ぎ込まれたりするけど、私 に向かって「老いぼれバ バア、さっさと辞表出して失せろ!」なんて言う。
こういう悪口雑言に私は慣れているから「このバカが」と心の中ではあし らっているけれど、若い看護師は言葉の暴力に耐えきれずめげちゃう人が 結構いる。
高学歴の患者は序列をものすごく意識するわね。看護師の言うことなんか まったく聞かない、看護師長には半分従う、医師の言うことは全面的に聞 く、っていう感じ。
――退院すると薬を飲まなくなるのはなぜ?
そもそも病識がない、つまり自分は病気じゃないと思っているから、薬を 飲まないわけよ。精神病は薬と注射でかなり回復するの。看護師は一所懸 命に薬を飲ませようとしていても、飲んだふりし て舌の奥に隠して洗面所 でぺーっするとかは日常茶飯事。
退院すれば患者に無理してでも服用させられる人がいないでしょ。俺は病 気じゃない、お前らがおかしい、今度入院させたら殺すぞ、なんて威嚇さ れたら、両親だってお手上げよ。
退院ですから引き取ってくださいと両親に連絡しても、あーだこーだ言っ て引き取りを拒否する。もう老人の手に負えないのよ。気持ちは分かるけ れど、病院だって困ってしまう、ベッドが空くの を待っている患者さんが いるのだから。(以上)
犯罪は模倣される。精神病、特に幻聴幻視幻覚で暴発しかねない統合失調 症に特化した「隔離施設」を造らないと“津久井の悲劇”は繰り返される。 嫌なものだが「もっとフェンスを!」と叫ぶし かない。油断すれば殺され るのだ。(↓)
http://jp.ntdtv.com/news/16517/中国%20サファリパークで女性がトラに 襲われ死亡
【今朝の産経から】1面「障碍者施設 19人刺殺 元職員26歳男逮捕 26 人重軽傷」。
泰平の 眠りを覚ます 妄想狂 たった一人で 被害甚大(修)
ソフトターゲットの警備は必須だ。センサーや警備ロボット、老人(元警 官がベスト)を活用すべし。
7面正論、ジェームス・アワー氏「インドへの飛行艇US2輸出を急げ」。 メーカーの新明和工業サイトから。
<「飛行艇」とは、飛行機と船の両方の特徴を持ち、陸上だけでなく海面 にも着水できる飛行機のこと。 新明和工業が製造するUS-2型救難飛行艇 は、海難事故の救助活動を目的
に、防衛省海上自衛隊によってUS-2が5 機、US-1Aが2機が運用され、前身となるUS-1から起算すると900回以上も の出動回数を誇っています。
波高3メートルもの荒海に着水することが可能。過酷な状況での人命救助 に運用されています。
優れたSTOL《短距離離着水(陸)》性能で、一般の旅客機のような長い滑走 路は不要です>
動画を見たが、沈没寸前からまるでバタフライみたいに滑走、離水、すご い迫力。261の離島にアクセスできるという。(↓)
http://www.shinmaywa.co.jp/aircraft/us2/
同社曰く――
<水陸両用の航空機を製造しているのは日本、カナダ、ロシアの3カ国の みです。その中で、外洋に着水でき、大人数を乗せることが可能で、かつ 長距離を飛ぶことができる、これらの市場要求をす べて満たしているのは 「US-2」だけです。
今、メーカーである私たちに課せられているのは「製造コスト」の削減です>
最高級品、アワー氏は有力なPRオフィサーだな。
8面、湯浅記者「中国が恐れる国連総会」、曰く「日米豪印が中国に対す るコスト高(負担を強いる戦略)を狙うなら、南シナ海の不法行為を監視 する多国間枠組みをつくることが考えられる。国際 社会はソマリア沖に展 開する国際合同任務部隊の活動で経験済みである」。
中共はついに海賊呼ばわりされるようになった。
9面「仏の教会 司祭刺殺 IS戦闘員2人射殺」。カトリックの司祭は喉を 切られた。殺さなければ殺されるということ。ためらったら負け。
26面「祖父(76)の首絞め死なせる 容疑の中3女子逮捕」。父親はいな いみたいだ。孫に殺される老人は珍しくないが、アメ10とムチ1とかで上 手く調教しないとだめだ。
■7月28日(木)、朝5:00は室温26度、曇→晴、涼→暑。梅雨明け、炎天下で 壁に這う蔦除去。放置すると大変なことになるから、早めに駆除するのが いい。テロとの戦いも同じ。「芽むしり仔撃ち」 が肝心だ。放置すれば老 害になる。
【今朝の産経から】1面「相模原殺傷 容疑者送検『後悔も反省もな い』」。予備軍は予防拘禁で隔離すべし。犯人は薬物で脳ミソがいかれて いたのか。
同「経済対策28兆円超」。安心して産んで育てられる環境こそが「未来へ の投資」の一丁目一番地だろうが、安倍氏は分かっていないのではないか。
2面主張、「慰安婦財団の設立 韓国が誠意を見せる番だ」。韓国に誠意 なんてあるわけないし、一部に誠意があったとしても最高法規の「国民感 情法」があるから誠意を見せたら社会的に抹殺され る。10億円をドブに捨 てるだけだ。
売春婦になったいきさつはいろいろだろうが、慰謝料モドキを払うバカな 国は日本だけだ。恥を知れ恥を。娼婦のゴテドク。Shame on you!
5面、瑠比ボナパルトの「韓国を冷静に突き放す10億円」。泥棒に追い 銭、朝鮮ピーに手切れ金か。
7面、野口健氏「災害時におけるリーダーの役割」。片岡聡一・岡山県総 社市長は今どき珍しい、武士道を体現した政治家のようだ。こういう方が いれば日本は大丈夫だ。実に頼もしい。“ポマード ・ハニトラ”橋龍総理の 公設第一秘書だったが、鳶が鷹を生んだようだ。結果オーライ、橋龍を許 そう。
同、木村汎氏「ドーピング生んだプーチン統治」。ドーピン・プーチン、 ドースル・プーチン。
8面、矢板記者「中国 行政の現場混乱 ツートップ 経済で対立」、中 南海は中共中央/習近平の南と、行政府/李克強の北の「南北戦争」が本格 化してきたようだ。
李克強は窮鼠猫を噛むか。秀才・李克強はカリスマ性も愛嬌もないから、 彼の気持ちを忖度して習近平を処分する刺客はいないだろうな。この辺が プーチンとは大違いだ。
9面、岡部記者「ポーランドとの絆」。同国はヤルタ密約をいち早く日本 人陸軍武官に伝えたが、その夫婦のことがNHKで放送されるそうだ(30 日)。反日放送だから日本を貶す内容に違いないが、産 経がNHKを宣伝す るなんてアンビリーボーだ。
24面「横田めぐみさん母『日本という国はどうなっている』」。小4中2坊 主が大半だから「ポケGOで浮かれています」としか言いようがない。総連 さえ潰せない去勢国家。
27面「障碍者支援団体が声明『全力で皆さんのこと守る』」、できないの に夢のようなことを言ってはいけない。「まずは自分の身は自分でも守ろ う、護身術を身に着けよう」と言った方がより現 実的だ。小4中2坊主につ ける薬なし。この団体の会長は脱原発を叫んでいるようだが、障碍者と原 発はどう関係するのだろう。ま、言っても詮無いが。(2016/7/28)
ジャイアン発想。中国ネット民の反応は?南シナ海【南海】
本当に、一般のチュウゴク人は鼻息が荒くて戦争大好きで、無知で性格が悪くて、チュウゴク政府に丸ごと洗脳されていて、洗脳されていることにも全く気が付かない愚か者なんだなと思った。こんな愚か者たちを洗脳するのは簡単だろう。じゃあ、もっと、チュウゴク人が環境を破壊しないよう、自己中心にならないよう、不潔な行為や自分勝手な行動を止めるよう洗脳したら?
とりあえず、手鼻をかんだり、親が子供にそこらじゅうでおしっこをさせないよう教育したら?
日本のコンビニで、お金を払う前にアイスを食べないように、注意されたからって、店員に殴り掛からないよう教育したら?地下鉄の社内で刺身を食べないように注意したら?
~~~~~~
仲裁裁判所が下した「中国に南シナ海の領有権なし」という裁定に猛反発している中国政府ですが、一般国民の反応はどのようなものなのでしょうか。無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国
語』の日本人著者・ジンダオさんが、中国ネット民の「まるでジャイアン」のような主張を紹介しています。
ジャイアン発想。中国ネット民の反応は?南シナ海【南海】
2週間ほど前、日本で南シナ海判決のニュースが報道されていましたが、時を同じくして中国でも報道されていました。中国のネット民がどんな反応でどんな書き込みをしているのか? 少しだけ、のぞき見ちゃいま
しょう。
あるWechat公式アカウントの書き込みからの一部抜粋です。
一寸都不能少
(わずかといえども欠くことができない)
支持支持
(支持、支持)
一条鱼都不给你
(一匹の魚ですらアナタにあげない)
支持一点也不能少
(支持、少しも欠くことができない)
南シナ海は中国のだ!南シナ海の全ての海鮮は中国のだ!
一つの帆立貝といえども欠くことができない。
それと小エビもイセエビも各種の海老も!全ての海老も!
私達のだ、必ず。
※ 画像の中国語は「中国の場所なので、4Gの電波が必ずある」という意味。
魚や海老は俺の物! と、何ともジャイアン的な発想の言い分なのですが、ただ何となく感じたのは似たり寄ったりの書き込みばかりが目についた点。実は本当はどっちでもいい、またはよくわかっていないのかも。
正直な話、市民の生活からすると縁遠い場所の話ですし、中国の場所だって書き込んでいるから、乗っておけ! 的な感が。
中国人の腹の中はわからない?
ちなみに中国では抗日戦争のTVドラマが毎日のように放映。抗日に関する単語は日常生活に密着しているので、反日デモが起きると今回の書き込み以上に色々な単語が乱れ飛ぶのですが、抗日と南シナ海の件を比較すると、日頃からインプットされている情報量の差が原因なのか、圧倒的に書き込みに差が生じているように感じました。
今回の件、何事にも必要以上に主張をする、中国らしさを垣間見た瞬間でした。
今日の振り返り!中国語音声
南海 (nán hǎi) 南シナ海の振り返り音源はココから
支持 (zhī chí) 支持するの振り返り音源はココから
ジンダオのここだけの話
中国人って腹の中がわからないよねー。日本人とは考えが違うよねー、など中国に住んでいると、たまに日本人の口からポロッと聞くセリフ。そもそも国が違うし文化も違う、生活環境も違って、ベクトルも違うので、本当はこんなセリフ自体に意味がありません。
もし日本人同士だったら腹の中がわかるのか? 日本人同士だったら考えが違わないのか? と質問したら、どんな回答をするのでしょうか。
身近な中国人から話を聞いてみると、先ほどのようなセリフを話してる日本人とは、そもそも距離を置いています。理由は、最初から色眼鏡で見ているのがわかっているから。相手の立場で話を聞く姿勢がないから、なのだとか。自分たちに踏み込んでこない日本人には、本音なんて話してくれる訳がないのです。
国籍ではなく個人なんですよね。それだけ真剣にその国の人と腹を割って話せるか、ではないのでしょうか。
『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』
中国の日常生活でバンバン利用している、ちょっとした一言フレーズを現地写真と共に楽しく分かりやすく配信中。普通語1級中国人の音源付き。中国人社会で働いて知った風習や習慣マナーなども併せて紹介しています。
http://www.mag2.com/p/news/213566
とりあえず、手鼻をかんだり、親が子供にそこらじゅうでおしっこをさせないよう教育したら?
日本のコンビニで、お金を払う前にアイスを食べないように、注意されたからって、店員に殴り掛からないよう教育したら?地下鉄の社内で刺身を食べないように注意したら?
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仲裁裁判所が下した「中国に南シナ海の領有権なし」という裁定に猛反発している中国政府ですが、一般国民の反応はどのようなものなのでしょうか。無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国
語』の日本人著者・ジンダオさんが、中国ネット民の「まるでジャイアン」のような主張を紹介しています。
ジャイアン発想。中国ネット民の反応は?南シナ海【南海】
2週間ほど前、日本で南シナ海判決のニュースが報道されていましたが、時を同じくして中国でも報道されていました。中国のネット民がどんな反応でどんな書き込みをしているのか? 少しだけ、のぞき見ちゃいま
しょう。
あるWechat公式アカウントの書き込みからの一部抜粋です。
一寸都不能少
(わずかといえども欠くことができない)
支持支持
(支持、支持)
一条鱼都不给你
(一匹の魚ですらアナタにあげない)
支持一点也不能少
(支持、少しも欠くことができない)
南シナ海は中国のだ!南シナ海の全ての海鮮は中国のだ!
一つの帆立貝といえども欠くことができない。
それと小エビもイセエビも各種の海老も!全ての海老も!
私達のだ、必ず。
※ 画像の中国語は「中国の場所なので、4Gの電波が必ずある」という意味。
魚や海老は俺の物! と、何ともジャイアン的な発想の言い分なのですが、ただ何となく感じたのは似たり寄ったりの書き込みばかりが目についた点。実は本当はどっちでもいい、またはよくわかっていないのかも。
正直な話、市民の生活からすると縁遠い場所の話ですし、中国の場所だって書き込んでいるから、乗っておけ! 的な感が。
中国人の腹の中はわからない?
ちなみに中国では抗日戦争のTVドラマが毎日のように放映。抗日に関する単語は日常生活に密着しているので、反日デモが起きると今回の書き込み以上に色々な単語が乱れ飛ぶのですが、抗日と南シナ海の件を比較すると、日頃からインプットされている情報量の差が原因なのか、圧倒的に書き込みに差が生じているように感じました。
今回の件、何事にも必要以上に主張をする、中国らしさを垣間見た瞬間でした。
今日の振り返り!中国語音声
南海 (nán hǎi) 南シナ海の振り返り音源はココから
支持 (zhī chí) 支持するの振り返り音源はココから
ジンダオのここだけの話
中国人って腹の中がわからないよねー。日本人とは考えが違うよねー、など中国に住んでいると、たまに日本人の口からポロッと聞くセリフ。そもそも国が違うし文化も違う、生活環境も違って、ベクトルも違うので、本当はこんなセリフ自体に意味がありません。
もし日本人同士だったら腹の中がわかるのか? 日本人同士だったら考えが違わないのか? と質問したら、どんな回答をするのでしょうか。
身近な中国人から話を聞いてみると、先ほどのようなセリフを話してる日本人とは、そもそも距離を置いています。理由は、最初から色眼鏡で見ているのがわかっているから。相手の立場で話を聞く姿勢がないから、なのだとか。自分たちに踏み込んでこない日本人には、本音なんて話してくれる訳がないのです。
国籍ではなく個人なんですよね。それだけ真剣にその国の人と腹を割って話せるか、ではないのでしょうか。
『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』
中国の日常生活でバンバン利用している、ちょっとした一言フレーズを現地写真と共に楽しく分かりやすく配信中。普通語1級中国人の音源付き。中国人社会で働いて知った風習や習慣マナーなども併せて紹介しています。
http://www.mag2.com/p/news/213566
勝手にミルクを飲んだ同僚への仕返しが話題
イギリスの女性は、ユーモアでもって注意勧告する。日本人なら、黙って我慢する。
または、勝手に使われないようにミルクを冷蔵庫に入れて置くのを止めるのだと思う。
この辺でイギリス人と日本人の差が出ているかなあ。
イギリス人は、上手に文句をたれるんだなあと感心した。でも、ちょっと嫌な気持ちがするのはなぜだろう?
~~~~~
恐るべきOLのリベンジ。勝手にミルクを飲んだ同僚への仕返しが話題
2016.07.28
会社の冷蔵庫に入れておいた飲み物や食べ物を同僚が飲んでしまったら、あなたはどうしますか?
最近SNSで話題になった「同僚リベンジ」投稿をご紹介。
英テレグラフによると、ある女性の写真がコーヒーに入れるミルク(クリーマー)を会社の冷蔵庫にいれていました。
しかし、会社の誰かが勝手に「クリーム」を使っていることに気づき、怒りを覚えます。
そこで同僚にリベンジ。
それがこちらの張り紙です。
「おはよう! 誰だかわからないけど、私のコーヒークリーマーを使った人。サプライ~ズ!! あなたが飲み続けていたのは私の母乳よ。楽しんでくれたらいいけど。チアーズ! Bより
P.S ちなみにオーガニックだから、心配しなくても大丈夫よ」
な、なんと!
勝手に飲み続けていたのは、この女性の母乳だったとは。
この張り紙を見た”張本人”はどんな気持ちだったのでしょうか?
想像がつきません!
すごいリベンジの仕方ですが、最後にはユーモアも。
これには様々なコメントが。
「私なら誰が飲んだのか探し出して、(母乳の)素晴らしい栄養サプリメント代を請求する。だって、無料で飲んだんだから! きっと黙って飲んだ人は一週間良い気持ちだったに違いないわ。理由はわからないけどw 」
「誰かが私の母乳を飲んだってしったなら、私なら怒るわ。だって、絞り出すのにすごい時間と労力がかかるのよ」
「私の夫の友人でお金を払って母乳を飲んでる人がいるのよね。プロテインシェイクを作ってるみたい。彼らに行ってやったわ、ママに頼めって。だってそれ私の赤ちゃんのミルクなんだから」
「これ、今日最高の出来事だわ。奇妙だけど、どんな味だったのか知りたい。母乳入りのコーヒー。オーマイーガー!」
みなさん、誰も見ていないからと言って、同僚のものを勝手に食べたり飲んだりしないように。
恐ろしい仕返しが待ってますよ~!
source by: Breastfeeding Mama Talk, 英テレグラフ
http://www.mag2.com/p/news/213678?utm_medium=email&utm_source=mag_news_9999&utm_campaign=mag_news_0729
または、勝手に使われないようにミルクを冷蔵庫に入れて置くのを止めるのだと思う。
この辺でイギリス人と日本人の差が出ているかなあ。
イギリス人は、上手に文句をたれるんだなあと感心した。でも、ちょっと嫌な気持ちがするのはなぜだろう?
~~~~~
恐るべきOLのリベンジ。勝手にミルクを飲んだ同僚への仕返しが話題
2016.07.28
会社の冷蔵庫に入れておいた飲み物や食べ物を同僚が飲んでしまったら、あなたはどうしますか?
最近SNSで話題になった「同僚リベンジ」投稿をご紹介。
英テレグラフによると、ある女性の写真がコーヒーに入れるミルク(クリーマー)を会社の冷蔵庫にいれていました。
しかし、会社の誰かが勝手に「クリーム」を使っていることに気づき、怒りを覚えます。
そこで同僚にリベンジ。
それがこちらの張り紙です。
「おはよう! 誰だかわからないけど、私のコーヒークリーマーを使った人。サプライ~ズ!! あなたが飲み続けていたのは私の母乳よ。楽しんでくれたらいいけど。チアーズ! Bより
P.S ちなみにオーガニックだから、心配しなくても大丈夫よ」
な、なんと!
勝手に飲み続けていたのは、この女性の母乳だったとは。
この張り紙を見た”張本人”はどんな気持ちだったのでしょうか?
想像がつきません!
すごいリベンジの仕方ですが、最後にはユーモアも。
これには様々なコメントが。
「私なら誰が飲んだのか探し出して、(母乳の)素晴らしい栄養サプリメント代を請求する。だって、無料で飲んだんだから! きっと黙って飲んだ人は一週間良い気持ちだったに違いないわ。理由はわからないけどw 」
「誰かが私の母乳を飲んだってしったなら、私なら怒るわ。だって、絞り出すのにすごい時間と労力がかかるのよ」
「私の夫の友人でお金を払って母乳を飲んでる人がいるのよね。プロテインシェイクを作ってるみたい。彼らに行ってやったわ、ママに頼めって。だってそれ私の赤ちゃんのミルクなんだから」
「これ、今日最高の出来事だわ。奇妙だけど、どんな味だったのか知りたい。母乳入りのコーヒー。オーマイーガー!」
みなさん、誰も見ていないからと言って、同僚のものを勝手に食べたり飲んだりしないように。
恐ろしい仕返しが待ってますよ~!
source by: Breastfeeding Mama Talk, 英テレグラフ
http://www.mag2.com/p/news/213678?utm_medium=email&utm_source=mag_news_9999&utm_campaign=mag_news_0729
フィッシングメールに騙されないためにも、画像表示をしないようにしておく方が多少は安全
[スクウェア・エニックス アカウント]のお知らせ
公開日: 2016年3月15日火曜日 フィッシングメール
スクウェア・エニックスを騙るフィッシングメールが届きました。
上記のトップ画像はメールをhtml表示した場合に見える状態です。
メールを開く際、画像読み込みをする設定にしているユーザーは、騙されてクリックしてしまいそうですね。
フィッシングメールに騙されないためにも、画像表示をしないようにしておく方が多少は安全です。
ただスクウェア・エニックスを騙るフィッシングメールはこれまでも何度も送られているので、ユーザーには周知されていたり心構えが出来ているのかな?
なおメール本文はりそな銀行のフィッシングメールとは異なり、違和感のない日本語表示で書かれています。
りそな銀行を騙る日本語がとっても酷いフィッシングメールは下記
↓
~~~~~~~~~~
貴様のアカウントの利用中止を避けるために、検証する必要があります。
~~~~~~~~~~~~
一見まともそうなメール本文の内容
↓
~~~~~~~~~~~~~~~
こんにちは、メンバーズ事務局です。
お客様がログインされたスクウェア・エニックス アカウントの接続環境が変化した、
もしくは不審なアクセスを検知したため、ログインが制限されました。
ログイン制限を解除するには、以下の手順に沿ってセキュリティ対策とパスワード
再検証を行ってください。
スクウェア・エニックス アカウントの検証を完了するためには、下記のURLを
クリックしてください。
https://secure.square-enix.com/account/app/svc/Login?cont=account
※上記URLをクリックしてもページが開かないときはURLをコピーし、
ご利用のウェブブラウザーのアドレス入力欄に貼り付けてお試しください。
※上記URLは、送信より24時間経過すると無効になりますので、
有効期間内にURLをクリックしてメールアドレスの登録を完了させてください。
実際のリンク先(間違えて飛ばないよう一部修正)
>
~~~~~~~~~~~~
ドメインが全然違います。
テキスト表示にしているとすぐ分かるんですけどね。
htmlメールの欠点です。
http://blogger.zatsuroku.net/2016/03/square-enix.html
公開日: 2016年3月15日火曜日 フィッシングメール
スクウェア・エニックスを騙るフィッシングメールが届きました。
上記のトップ画像はメールをhtml表示した場合に見える状態です。
メールを開く際、画像読み込みをする設定にしているユーザーは、騙されてクリックしてしまいそうですね。
フィッシングメールに騙されないためにも、画像表示をしないようにしておく方が多少は安全です。
ただスクウェア・エニックスを騙るフィッシングメールはこれまでも何度も送られているので、ユーザーには周知されていたり心構えが出来ているのかな?
なおメール本文はりそな銀行のフィッシングメールとは異なり、違和感のない日本語表示で書かれています。
りそな銀行を騙る日本語がとっても酷いフィッシングメールは下記
↓
~~~~~~~~~~
貴様のアカウントの利用中止を避けるために、検証する必要があります。
~~~~~~~~~~~~
一見まともそうなメール本文の内容
↓
~~~~~~~~~~~~~~~
こんにちは、メンバーズ事務局です。
お客様がログインされたスクウェア・エニックス アカウントの接続環境が変化した、
もしくは不審なアクセスを検知したため、ログインが制限されました。
ログイン制限を解除するには、以下の手順に沿ってセキュリティ対策とパスワード
再検証を行ってください。
スクウェア・エニックス アカウントの検証を完了するためには、下記のURLを
クリックしてください。
https://secure.square-enix.com/account/app/svc/Login?cont=account
※上記URLをクリックしてもページが開かないときはURLをコピーし、
ご利用のウェブブラウザーのアドレス入力欄に貼り付けてお試しください。
※上記URLは、送信より24時間経過すると無効になりますので、
有効期間内にURLをクリックしてメールアドレスの登録を完了させてください。
実際のリンク先(間違えて飛ばないよう一部修正)
>
~~~~~~~~~~~~
ドメインが全然違います。
テキスト表示にしているとすぐ分かるんですけどね。
htmlメールの欠点です。
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中国の王毅外相は信じがたいほど格の低い小物
石原ヒロアキさんの連載
「日の丸父さん」
http://okigunnji.com/url/109/
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こんにちは。エンリケです。
毎月ご紹介している大礒正美先生のコラム
「国際政策コラム<よむ地球きる世界>Vol.208」
をお届けします。
(エンリケ)
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国際政策コラム<よむ地球きる世界>No.208
by 大礒正美(国際政治学者、シンクタンク大礒事務所代表)
平成28年7月29日
中国に外交を教えるチャンス到来
坂本龍馬は、剣術家のはずだったが、ふところには拳銃、その次には「万国公法」(国際法)を入れていたという話がある。
龍馬に限らず、幕府側も倒幕側も必死で国際法を学んでいたことが、後の日本の急速な近代化と経済発展に結びついている。
それからほぼ1世紀半を経過した現在、中国は全く正反対の動きを加速していることになる。
南シナ海のほぼ全域が「古来から中国のものだ」として、岩礁をどんどん埋め立てて軍事基地化を押し進めた結果、国際仲裁裁判所の裁定で、予想を上回る提訴側フィリピンの完勝となった。
中国は判決前から「裁判は無効」と断言し、「判決は紙くず」とまで罵っている。
こうした乱暴な国際法無視と重なる形で、王毅外相の態度が傲慢かつ威圧的になり、顔つきまで悪鬼の形相を思わせるまでになってしまった。
カナダの記者を怒鳴りつけたり、日本の岸田外相を北京に招待しておいて、のっけから「誠意を持ってきたのなら歓迎する」と切り出したり、外相の儀礼どころか人間としての基本を欠いた言動が世界中でひんしゅくを買っている。
この状態を、日米欧の首脳たちは好機到来と捉えることができる。
中国が最大の弱点をさらけ出したという認識が肝心である。
近代国家同士であれば、こういう問題は起きないが、ロシアのラブロフ外相も特に日本に対しては高圧的な物言いを繰り返しているので、近代国家でない社会ではありうることと言えよう。
そうであれば、日米欧としては中国に対し、「国際標準の外交当局(Foreign Office)」を整備するよう、共同で申し入れたらいい。
現在の中国に対する最も強力な外交攻勢になること請け合いである。
近代国家では、外務大臣は疑いなく重要閣僚のひとりだ。
最近、首相が交代した英国では、首相、外相、財務相、内相の4人が政権のコアと発表されている。
女性のメイ新首相は内相からの昇格だ。
日本でも首相のほか、外相、財務相(現在は副総理格)、官房長官(ほぼ内相格)が内閣のカナメである。
米国は大統領以下、ホワイトハウスの首席補佐官、安保担当補佐官に加え、閣僚(セクレタリー)では国務長官が中核メンバーとなる。
他国の外相より首相に準ずる要職なので、国務(State)と名付けられている。
万一の場合の大統領職継承順位も、副大統領、下院・上院の両トップに次ぐ4番目で、法的に首席閣僚と位置づけられている。
これが世界標準という意味である。
それが分かると、中国の王毅外相は信じがたいほど格の低い小物(こもの)であることに驚くだろう。
王毅は日本語専攻の職業外交官で、駐日大使の後、台湾担当の責任者を経て、抜擢人事で外務大臣(正確には国務院外交部長)になった。
しかし、台湾は形式的には国内であり、日本は江沢民国家主席時代に「もはや対等の大国ではない」と格下げした相手である。
すなわち省内的にもエリートの経歴ではなく、大臣といってもその上に国務院総理直属の楊ケッチ国務委員(副首相級)が乗っかる。
楊は駐米大使経験者のエリート前任者だ。
したがって王は、よく言っても日本の「事務次官」相当にすぎない官僚と言えよう。
日本の事務次官は官僚の最高峰だが、中国は全く事情が違う。
共産党独裁の政治体制だから、党内の序列がすべてに優先する社会だ。
最大の弱点は、党内序列で外務担当者が信じられないほど低いことである。
最高指導部の政治局常務委員はトップの習近平以下7人で、その下の政治局委員、会社で言えばヒラ取締役が18人いるが、外交のプロはこの25人の指導部にいないのである。
事実上の外相にあたる楊ケッチと部下の王毅は、さらに下の中央委員2百名以上の1人に過ぎない。
つまり党内序列では、2人とも部課長級でしかないのである。
ということはすなわち、世界の情勢が政権トップの耳に直に届けられる仕組みが存在しない、ということである。
権力闘争を勝ち抜いて国家主席(大統領)という強大な権力にのし上がる過程で、次第に世界情勢から疎遠になっていくという危険なプロセスが、ここに見て取れるのである。
外交トップが誰なのかもハッキリしない体制で、外交当局が大国としての職務を誇りを持って遂行していけるはずもあるまい。
中国の拡張戦略であるアジアインフラ投資銀行(AIIB)の国際諮問委員に、あの評判の悪い鳩山由紀夫元首相を招くといった、思いっきりトンチンカンな外交をよく思いつくものだと感嘆したくなる。
習近平国家主席に対して直接に、日米欧の首脳たちが一致して、「国際標準の外交当局」を整備するよう申し入れる必要性が理解できるだろう。
「国際法に従え」と直球を投げてもムダなので、このクセ玉のほうが効果的だと思うがいかがだろうか。
(おおいそ・まさよし 2016/07/29)
「国際政策コラム<よむ地球きる世界>No.208」より(転載許諾済み)
http://www.geocities.jp/oiso_zemi/column/latest208.html
最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝しています。
マガジン作りにご協力いただいた各位に、心から感謝しています。
そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、心から感謝しています。
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発行:おきらく軍事研究会(代表・エンリケ航海王子)
http://okigunnji.com/
◎軍事情報 のバックナンバーはこちら
⇒ http://archives.mag2.com/0000049253/index.html?l=fox08dd07c
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平成28年7月29日
中国に外交を教えるチャンス到来
坂本龍馬は、剣術家のはずだったが、ふところには拳銃、その次には「万国公法」(国際法)を入れていたという話がある。
龍馬に限らず、幕府側も倒幕側も必死で国際法を学んでいたことが、後の日本の急速な近代化と経済発展に結びついている。
それからほぼ1世紀半を経過した現在、中国は全く正反対の動きを加速していることになる。
南シナ海のほぼ全域が「古来から中国のものだ」として、岩礁をどんどん埋め立てて軍事基地化を押し進めた結果、国際仲裁裁判所の裁定で、予想を上回る提訴側フィリピンの完勝となった。
中国は判決前から「裁判は無効」と断言し、「判決は紙くず」とまで罵っている。
こうした乱暴な国際法無視と重なる形で、王毅外相の態度が傲慢かつ威圧的になり、顔つきまで悪鬼の形相を思わせるまでになってしまった。
カナダの記者を怒鳴りつけたり、日本の岸田外相を北京に招待しておいて、のっけから「誠意を持ってきたのなら歓迎する」と切り出したり、外相の儀礼どころか人間としての基本を欠いた言動が世界中でひんしゅくを買っている。
この状態を、日米欧の首脳たちは好機到来と捉えることができる。
中国が最大の弱点をさらけ出したという認識が肝心である。
近代国家同士であれば、こういう問題は起きないが、ロシアのラブロフ外相も特に日本に対しては高圧的な物言いを繰り返しているので、近代国家でない社会ではありうることと言えよう。
そうであれば、日米欧としては中国に対し、「国際標準の外交当局(Foreign Office)」を整備するよう、共同で申し入れたらいい。
現在の中国に対する最も強力な外交攻勢になること請け合いである。
近代国家では、外務大臣は疑いなく重要閣僚のひとりだ。
最近、首相が交代した英国では、首相、外相、財務相、内相の4人が政権のコアと発表されている。
女性のメイ新首相は内相からの昇格だ。
日本でも首相のほか、外相、財務相(現在は副総理格)、官房長官(ほぼ内相格)が内閣のカナメである。
米国は大統領以下、ホワイトハウスの首席補佐官、安保担当補佐官に加え、閣僚(セクレタリー)では国務長官が中核メンバーとなる。
他国の外相より首相に準ずる要職なので、国務(State)と名付けられている。
万一の場合の大統領職継承順位も、副大統領、下院・上院の両トップに次ぐ4番目で、法的に首席閣僚と位置づけられている。
これが世界標準という意味である。
それが分かると、中国の王毅外相は信じがたいほど格の低い小物(こもの)であることに驚くだろう。
王毅は日本語専攻の職業外交官で、駐日大使の後、台湾担当の責任者を経て、抜擢人事で外務大臣(正確には国務院外交部長)になった。
しかし、台湾は形式的には国内であり、日本は江沢民国家主席時代に「もはや対等の大国ではない」と格下げした相手である。
すなわち省内的にもエリートの経歴ではなく、大臣といってもその上に国務院総理直属の楊ケッチ国務委員(副首相級)が乗っかる。
楊は駐米大使経験者のエリート前任者だ。
したがって王は、よく言っても日本の「事務次官」相当にすぎない官僚と言えよう。
日本の事務次官は官僚の最高峰だが、中国は全く事情が違う。
共産党独裁の政治体制だから、党内の序列がすべてに優先する社会だ。
最大の弱点は、党内序列で外務担当者が信じられないほど低いことである。
最高指導部の政治局常務委員はトップの習近平以下7人で、その下の政治局委員、会社で言えばヒラ取締役が18人いるが、外交のプロはこの25人の指導部にいないのである。
事実上の外相にあたる楊ケッチと部下の王毅は、さらに下の中央委員2百名以上の1人に過ぎない。
つまり党内序列では、2人とも部課長級でしかないのである。
ということはすなわち、世界の情勢が政権トップの耳に直に届けられる仕組みが存在しない、ということである。
権力闘争を勝ち抜いて国家主席(大統領)という強大な権力にのし上がる過程で、次第に世界情勢から疎遠になっていくという危険なプロセスが、ここに見て取れるのである。
外交トップが誰なのかもハッキリしない体制で、外交当局が大国としての職務を誇りを持って遂行していけるはずもあるまい。
中国の拡張戦略であるアジアインフラ投資銀行(AIIB)の国際諮問委員に、あの評判の悪い鳩山由紀夫元首相を招くといった、思いっきりトンチンカンな外交をよく思いつくものだと感嘆したくなる。
習近平国家主席に対して直接に、日米欧の首脳たちが一致して、「国際標準の外交当局」を整備するよう申し入れる必要性が理解できるだろう。
「国際法に従え」と直球を投げてもムダなので、このクセ玉のほうが効果的だと思うがいかがだろうか。
(おおいそ・まさよし 2016/07/29)
「国際政策コラム<よむ地球きる世界>No.208」より(転載許諾済み)
http://www.geocities.jp/oiso_zemi/column/latest208.html
最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝しています。
マガジン作りにご協力いただいた各位に、心から感謝しています。
そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、心から感謝しています。
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発行:おきらく軍事研究会(代表・エンリケ航海王子)
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太田述正コラム#8510(2016.7.27)
太田述正コラム#8510(2016.7.27)
<皆さんとディスカッション(続x3051)>
<太田>(ツイッターより)
「台湾で<の>…対日世論調査<で>「あなたの最も好きな国はどこですか」
という質問に対して…「日本を最も好き」と答えた人は、08年は38%、09年は
52%、11年には41%、12年には43%となり、今回は56%<であり、>2位は中国
(6%)、3位は米国(5%)…だった。…
また、「台湾が今後最も親しくするべき国」という設問に対して、「日本」と
答えた回答者が39%と他を引き離して高かった。
過去4回の調査では、いずれも「最も親しくするべき」相手のトップだったの
は中国だった。…」
http://news.infoseek.co.jp/article/japanindepth_29234/
台中韓間で日本礼賛競争が…。
<gNEj94Xo>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
トランプ大統領、もし誕生した場合に・・・・・
http://business.newsln.jp/news/201607220048080000.html
5兆円はでかいぞー。
日本国総理大臣&野党がどう反応するのか見物ですぞ。
<太田>
ここは、プーチンにも、更に、一肌も二肌も脱いでもらって、何がなんでも、
トランプに米大統領になってもらわねば。
関連記事だ。
次から次へと、トランプがクリントンを上回る世論調査結果が。↓
・・・In a two-way matchup with Clinton, who is the Democratic
presumptive nominee, the New York billionaire leads by 3 points, 48
percent to 45 percent, according to a CNN/ORC International poll. And
Trump leads Clinton by 5 points, 44 percent to 39 percent, in a four-way
contest with third-party candidates Gary Johnson (Libertarian) and Jill
Stein (Green Party). In the same poll before the RNC, Clinton held a
7-point lead over her opponent, 49 percent to 42 percent. ・・・
http://www.newsweek.com/donald-trump-leads-hillary-clinton-polls-483815
旧サンダース支持者達の多くは、やっぱトランプ支持へ。
We visited the demonstrations around Philadelphia on Monday to ask a
question of the (largely Bernie Sanders supporting) protesters: Who’d be
a better president: Hillary Clinton or Donald Trump?* To our amazement,
several of these putative left-wingers said they’d prefer the Donald to
HRC.
http://www.slate.com/articles/video/video/2016/07/bernie_sanders_voters_in_philadelphia_who_prefer_trump_to_clinton_video.html
米諸有力紙は、決戦の時来る、とトランプは、無能、偏見の持ち主、専制的、
と書きたてているが、それ、戦中から、一貫して、彼らが、或いは、民主党が共
和党大統領候補者達にぶつけてきた言葉であり、もはや、米大衆にとっては耳タ
コ、だとさ。↓
・・・Already, editorial boards are preparing their indictments of
what they believe to be Donald Trump’s incompetence, bigotry and
authoritarianism. The Trump campaign will undoubtedly respond, “That’s
what they always say about Republicans.” And they’ll be right.
http://www.latimes.com/opinion/op-ed/la-oe-goldberg-trump-msm-cry-wolf-20160726-snap-story.html
<太田>(ツイッターより)
やまゆり園での大量殺害予告をしていた犯人
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201607/CK2016072702000139.html
を「2月に13日間の措置入院<をさせつつ、>県警や市把握も退院後の動向確認
せず…」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201607/CK2016072702000139.html
ストーカー犯人を見逃したのと比べ物にならぬ大失態だ。
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
なかなか読ませるコラム。↓
「無印良品が中国人の若者を魅了する深い理由・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/money/news/%e7%84%a1%e5%8d%b0%e8%89%af%e5%93%81%e3%81%8c%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e4%ba%ba%e3%81%ae%e8%8b%a5%e8%80%85%e3%82%92%e9%ad%85%e4%ba%86%e3%81%99%e3%82%8b%e6%b7%b1%e3%81%84%e7%90%86%e7%94%b1-%e8%8b%a5%e8%80%85%e3%81%8c%e6%8a%b1%e3%81%88%e3%82%8b%e7%9f%9b%e7%9b%be%e3%82%92%e8%a7%a3%e6%b6%88%e3%81%a7%e3%81%8d%e3%82%8b%ef%bd%a2%e4%be%a1%e5%80%a4%ef%bd%a3%e3%82%92%e6%8f%90%e4%be%9b/ar-BBuRqdW?ocid=iehp#page=2
なかなか読ませる記事。↓
「・・・<中共で> なぜ日本文化に関心を持つ人が増えたのか。劉社長は
「反日デモ以降、国と国との関係が良くないことで逆に関心が高まった」とみ
る。観光で日本社会に触れる機会も拡大。「高度経済成長が30年続き、中国人も
心と体が疲れている。でも今の中国社会は、それを癒やすものを提供できない。
そこを日本の本や映画、安心・安全を提供する日本社会がカバーしたのでは」と
分析する。」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12479465.html?rm=150
昨日紹介した記事の続編。
これ以上もない明快さで習ちゃんのホンネを伝えとるね。
要するに、日本型政治経済体制継受こそ、中共当局が考える日本文明総体継受
の核心部分なのよね。↓
「・・・技術革新や社会文明のほか、中国が日本から学ぶべきことがあと2点
ある・・・
まず、「保守・服従」を重視する日本の大衆心理<だ。>・・・
もう一つは・・・日本の「一党優位政党制」<だ。>・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0726/c94473-9091050.html
上掲のもそうだが、恒例の、中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群
でっせ。↓
「・・・今日頭条は・・・「東京はどうして基本的にクルマが渋滞しないの
か」とする記事を掲載した。大都会・東京では日常的に道路の渋滞は発生してい
るが、記事は「渋滞しない」と言い切っている。北京・上海をはじめとする中国
の大都市におけるヘビーな渋滞に比べれば「そんなものは渋滞じゃない」という
ことなのだろうか。
記事は、東京で「クルマが渋滞しない」理由として3点を挙げている。1点目
は、空間を効率的に利用した駐車スペースの確保、秩序ある駐車の徹底により路
上駐車を減らすことだ。また、大きな自動車を好む中国とは異なり、コンパクト
ボディな自動車が多いことも、空間の効率的な利用に貢献していると解説している。
2点目は、地下鉄のネットワークが非常に充実しており、利便性が高いこと
だ。中国でも各都市で地下鉄建設が進んでいるものの、北京や上海でも東京ほど
充実しておらず「道路の自動車同様、地下鉄もぎゅうぎゅう詰め。座席を確保す
るチャンスなどない」と説明した。
そして3点目は「必要に迫られない限り自動車を買わず、運転もしない」点を
挙げている。「そんなに必要でなくても買おうとするメンツ大好きな中国人とは
異なり、日本では若者でも年配者でも自転車で出かけることをとても好む。身体
の鍛錬になるし、交通への負荷も緩和されるのだ」と論じた。」
http://news.searchina.net/id/1615059?page=1
「・・・駆動之家は・・・記録的豪雨によって多くの都市が被害を受けたと伝
えつつ、「排水系統が整備されていないことが批判の対象となっている」と報じ
ている。・・・
記事は、日本で洪水が容易には生じない理由は治水と都市部における排水系統
が優れているためだと伝えつつ、ネット上では多くの中国人ネットユーザーが日
本をはじめとする国外の排水系統を紹介し、中国政府に対して排水系統の整備を
暗に求めていると紹介した。
続けて、東京にある「神田川・環状7号線地下調節池」を写真とともに紹
介。・・・
豪雨によって河川の水位が上昇しても氾濫しないようにするのが地下調節池の
役割であり、こうした施設が数多くあるからこそ日本では容易に河川の氾濫や洪
水が起きないということが分かる。記事は神田川・環状7号線地下調節池につい
て「洪水の発生を食い止めるうえで大きな役割を果たしてきた」と伝えつつ、こ
うした施設の有無が日本と中国での洪水発生回数の差につながっているとの見方
を示している。」
http://news.searchina.net/id/1615081?page=1
<「絶対に行くべき場所」が無数にある日本は「絶対に行くべき場所」であ
る、と人民に「命ずる」習ちゃん。↓>
「・・・今日頭条は・・・日本に数多存在する100円ショップについて紹介す
る記事を掲載した。記事は「中国国内にも10元ショップが数多くあれど、日本の
100円ショップは訪れる人の想像を絶するほどのたくさんの、そして高品質な商
品が並んでいるのである」と説明。「日本にやってきたら絶対に行くべき場所の
1つだ」としている。
そのうえで、日本の「3大100円ショップ」としてダイソー、セリア、キャン
ドゥを挙げ、それぞれの特徴について紹介。ダイソーは3大ブランドの中でも最
も有名な「元祖100均」であり、顧客のニーズにあった自己開発商品が多数存在
するとした。また、近年では女性用化粧品のラインナップが充実していると説明
した。
セリアについては「シックな小物や文具、手工芸品が売り」とし、特に手工芸
品やDIYグッズが充実していると紹介。ハンドメイドのコンテストも開催して
いるとした。そしてキャンドゥについては季節商品の開発に力を入れ、さらに
キッチン用品や食品が充実していると説明。東京都内の駅付近に店舗があるた
め、コンビニ代わりに利用する人も多いと評している。」
http://news.searchina.net/id/1614879?page=1
「・・・今日頭条は・・・1カ月かけて行われる京都の祇園祭の持つ魅力につ
いて紹介する記事を掲載した。
記事はまず、日本における「美」について解説。簡素で静かな「わびさび」の
美学であり、神社の鳥居や着物の模様などにその美しさへの追及を垣間見ること
ができるとした。そして、祇園祭が日本式の「美」を最も良く説明していると紹
介した。
1000年の歴史を持ち、7月の1カ月間まるまる行われる祇園祭の中でも特に盛
り上がるのが「山鉾巡行」であると紹介。登場する33基の山鉾にはそれぞれ異な
る装飾が施されており、赤色と金色を基調としたデザインの節々に日本式の美し
さが際立っているとし、「移動する美術館」と賞賛されることを伝えた。
また、「山鉾巡行」の前に行われる山鉾の試運転「曳き初め」は、観光客が自
ら参加できるイベントであるとし、賑やかな祭りの音楽のなか、自分を含めたみ
んなの力で大きな山鉾が狭い路地をゆっくりと進む様子について「その使命感と
熱狂的なムードに、大きな感動を禁じ得ない」と評している。
記事は、祇園祭が「自らその場に身を置けるスタイル、かつ安らかな暮らしを
願う意味が込められている」ものであるとし、「日本の濃厚な民族的風情を体感
できるほか、普通の休日には絶対に得られない、我を忘れて歓楽に浸ることので
きる時間を味わうことができる」と綴った。」
http://news.searchina.net/id/1615026?page=1
<だけど、その日本に行きっぱなしはダメよ、と釘をさす、あざとい習ちゃ
ん。↓>
「・・・今日頭条は・・・「中国人留学生の目に映る日本人は、一体どんなも
のか」とする記事を掲載した。記事では日本に留学し、半年ほど日本国内で働い
たという元留学生の「日本人観」が披露されている。
この元留学生は、小さい頃から日本に対するイメージは、すべて抗日戦争ドラ
マによるものであり、ほとんどいい印象を抱いていなかったと告白。実際に日本
の地に降り立つと「とても清潔。自動車が小さい。通りが狭く、建物と建物の間
がとても近い」と感じたことを紹介した。
また、学校で同じクラスになった日本人の学生たちは非常にまじめで礼儀正し
く、学生どうしで非常に仲が良かったとした。さらに、街で財布を落とした際に
は、拾った人が財布の中にあった学生証を手掛かりにわざわざ届けてくれた、旅
行中に立ち寄った売店では、年配の女性が親切に話しかけてくれたうえ、「道中
お腹がすいたら食べなさい」と食べ物をくれた、といった心温まるエピソードも
紹介している。
文章では、日本人がグループで遊んだりイベントに興じたりするのが好きだと
する一方、友達付き合いの方法が中国とは異なると説明。互いに酒を酌み交わし
て歓談すれば距離が接近する中国人に対して、日本では「普通の友人と話すとき
には、まずい話をして相手の心象を悪くしないよう気を付けなければならない」
と解説した。
元留学生は最後に、「また日本に行く確率はかなり低いと思う。なぜなら、わ
が国の方が自由で居心地がいいからだ」と締めくくっている。」
http://news.searchina.net/id/1615014?page=1
<でもって、こじつけで、中共のイイ点をあげる習ちゃん。↓>
「・・・梅州網は・・・日本の中年女性たちが生計を立てるのに忙しいのは
「60歳で退職した日本の女性たちは65歳にならなければ年金を受け取ることがで
きず、5年間収入のない時期が生じる」ことにあると記事<で>指摘。「見たと
ころ退職後に続けて働く日本の女性は少なくないようだが、広場ダンスを楽しむ
中国の女性たちは増えている」と説明、日本の女性たちに比べて「中国の女性た
ちは幸福で快適な生活を享受している」と主張した。・・・
現在、中国人女性の定年退職の年齢は50歳、中国人男性は60歳であり、それぞ
れこの年齢から年金を受給できる。」
http://news.searchina.net/id/1615017?page=1
<マッチポンプ的に人民教化に勤しむ習ちゃん。
(この記事だけ、ほんのチョイだが、官民合作。)↓>
「・・・東方網は・・・「日本の福祉施設襲撃を喜ぶことが『愛国』だと言う
のか」と題した文章を掲載した。文章は今回の事件に関して中国のネット上で喜
ぶ声が出ていることに触れ「理性的な愛国への道がなおも遠いことが分かった」
としている。
文章は、生命は最も尊重されるべきものであり、理由もなく他人の生命を傷つ
ける行為が責められるのは全人類に共通する道徳の最低ラインであると説明。に
もかかわらず、ネット上では「祝電」が寄せられ、「犠牲者が少なすぎる」と
いった感想まで飛び出したと指摘し、「道徳の最低ラインすら守れない奴を、ど
うして『人』と呼べようか」と憤った。
さらに、このような「人でなし」な狂気を「愛国」と定義するうえ、犠牲者に
哀悼を示す人びとを「売国奴」扱いする風潮を「まさに笑止千万だ」と糾弾。
「いつからわれわれの『愛国』は悪人を応援することによって表現されるように
なったのか」と疑問を呈した。
文章は、日中両国には歴史的な恩や恨みが存在し、今もなお食い違いがあるこ
とを認める一方で、「しかし、われわれが人類の持つべき最低限の良知を捨てる
理由や言い訳にはならない」と主張。「もうこれ以上、『愛国』の旗印で『愛
国』の2文字を汚してはならない」と締めくくっている。」
http://news.searchina.net/id/1615073?page=1
<お前達も台湾人に負けないように日本を好きになれ、と、習ちゃん、人民に
けしかける。↓>
「・・・台湾における2015年度の対日世論調査・・・によれば、56%の台湾人
が「もっとも好きな国は日本」と回答した。12年度の調査での同割合は43%で
あったため、3年間で13ポイントも上昇したことになる。・・・
観察者はこのほど、同調査の結果を紹介したうえで、台湾人の半数以上が日本
を好きだと回答したと驚きをもって伝えつつ、「調査開始以来、台湾人の間で日
本がずっと人気の国でありつづけている」と伝えた。
記事は、12年の調査に比べて日本を好きだと回答した台湾人が急増したことを
伝え、さらに「39歳以下の台湾人がもっとも、日本と台湾の関係を高く評価して
いた」と紹介。また、64%の回答者が日台関係の将来を楽観的に見ていることが
分かったと伝えた。
<ここでも、マッチポンプに忙しい中共当局。↓>
さらに、同調査の結果について、日本では「日本人も台湾が好きだ」、「兄弟
のような台湾が存在することが喜ばしい」など、ネット上では歓迎の声があがっ
たと紹介。一方で同記事には中国人ネットユーザーから「日本にいったいどんな
魅力があるっていうのだ!」、「なぜだ!台湾と中国は家族ではないのか」など
といった反発のコメントが寄せられた。
また記事は「台湾の蔡英文総統は親日政策を推進している」と伝えつつ、台湾
で現時点で存在する親日感情が今後さらに加速する可能性があると指摘」
http://news.searchina.net/id/1615054?page=1
私がかねてから指摘してきたことだが、現時点じゃ、中共軍は自衛隊にかなわ
ず、それが明らかになったら中共軍は取り返しのつかないダメージを受けるって
FTサマもお書きになっただ。↓
・・・Experts say they doubt the PLA’s current capability to win a war
against even a smaller regional opponent like Japan, let alone the US,
and that the political consequences of such a loss could be
catastrophic: “If you lose a war to Japan it’s game over for the CCP
[Chinese Communist party],”・・・
http://www.ft.com/cms/s/0/dde0af68-4db2-11e6-88c5-db83e98a590a.html#axzz4FZ2ssrDi
◎防衛省OB太田述正メルマガ のバックナンバーはこちら
⇒ http://archives.mag2.com/0000101909/index.html?l=fox08dd07c
~~~~
チュウゴクが日本の各都市にミサイル攻撃、または東京や原発に核爆弾を落として
壊滅的な被害を与えたとしても、日本も黙ってやられているはずはなく、
チュウゴク軍にも結構な損害が出ると思う。
チュウゴク軍と日本が相当ボロボロになった時点で、
アメリカにはチュウゴクをこてんぱんに叩く立派な口実があるので、
こんどはアメリカは、チュウゴクを思い通りにできる。
チュウゴクもそれは、わかっているから日本を侵略することはないだろうと友人は言う。
ただし、チュウゴク軍は、そんなに賢い人ばかりじゃないし、チュウゴク人そのものが チャンスと思えば博打を打ってでる民族性があるから、気を抜いていてはいけない。
チュウゴクがやるとしたら、日本の島々を少しずつ奪っていく方法である。
だから、1島でも奪われたら習慣性がついて、あきらめてしまうからダメ。
1島でも、日本だ。本州も島なんだから、ひとつ奪われたらなし崩しになる可能性がある。
島々を奪われたら終いには日本そのものが亡くなる。日本は島々でできている国だということを忘れてはいけない。
チュウゴクには、日本の自衛隊は軍隊ではないかもしれないけど
日本の一部を絶対に奪われないような気概があり、
「日本人ひとりひとりが命をかけて日本を守るために戦う民族」だと思わせておく必要がある。
実際そうなんですけど、チュウゴク人は、一般的に自分に都合よく考える民族性があるので
日本人をバカにしていると痛い目に遭うと日頃から解からせておきたいものである。
<皆さんとディスカッション(続x3051)>
<太田>(ツイッターより)
「台湾で<の>…対日世論調査<で>「あなたの最も好きな国はどこですか」
という質問に対して…「日本を最も好き」と答えた人は、08年は38%、09年は
52%、11年には41%、12年には43%となり、今回は56%<であり、>2位は中国
(6%)、3位は米国(5%)…だった。…
また、「台湾が今後最も親しくするべき国」という設問に対して、「日本」と
答えた回答者が39%と他を引き離して高かった。
過去4回の調査では、いずれも「最も親しくするべき」相手のトップだったの
は中国だった。…」
http://news.infoseek.co.jp/article/japanindepth_29234/
台中韓間で日本礼賛競争が…。
<gNEj94Xo>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
トランプ大統領、もし誕生した場合に・・・・・
http://business.newsln.jp/news/201607220048080000.html
5兆円はでかいぞー。
日本国総理大臣&野党がどう反応するのか見物ですぞ。
<太田>
ここは、プーチンにも、更に、一肌も二肌も脱いでもらって、何がなんでも、
トランプに米大統領になってもらわねば。
関連記事だ。
次から次へと、トランプがクリントンを上回る世論調査結果が。↓
・・・In a two-way matchup with Clinton, who is the Democratic
presumptive nominee, the New York billionaire leads by 3 points, 48
percent to 45 percent, according to a CNN/ORC International poll. And
Trump leads Clinton by 5 points, 44 percent to 39 percent, in a four-way
contest with third-party candidates Gary Johnson (Libertarian) and Jill
Stein (Green Party). In the same poll before the RNC, Clinton held a
7-point lead over her opponent, 49 percent to 42 percent. ・・・
http://www.newsweek.com/donald-trump-leads-hillary-clinton-polls-483815
旧サンダース支持者達の多くは、やっぱトランプ支持へ。
We visited the demonstrations around Philadelphia on Monday to ask a
question of the (largely Bernie Sanders supporting) protesters: Who’d be
a better president: Hillary Clinton or Donald Trump?* To our amazement,
several of these putative left-wingers said they’d prefer the Donald to
HRC.
http://www.slate.com/articles/video/video/2016/07/bernie_sanders_voters_in_philadelphia_who_prefer_trump_to_clinton_video.html
米諸有力紙は、決戦の時来る、とトランプは、無能、偏見の持ち主、専制的、
と書きたてているが、それ、戦中から、一貫して、彼らが、或いは、民主党が共
和党大統領候補者達にぶつけてきた言葉であり、もはや、米大衆にとっては耳タ
コ、だとさ。↓
・・・Already, editorial boards are preparing their indictments of
what they believe to be Donald Trump’s incompetence, bigotry and
authoritarianism. The Trump campaign will undoubtedly respond, “That’s
what they always say about Republicans.” And they’ll be right.
http://www.latimes.com/opinion/op-ed/la-oe-goldberg-trump-msm-cry-wolf-20160726-snap-story.html
<太田>(ツイッターより)
やまゆり園での大量殺害予告をしていた犯人
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201607/CK2016072702000139.html
を「2月に13日間の措置入院<をさせつつ、>県警や市把握も退院後の動向確認
せず…」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201607/CK2016072702000139.html
ストーカー犯人を見逃したのと比べ物にならぬ大失態だ。
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
なかなか読ませるコラム。↓
「無印良品が中国人の若者を魅了する深い理由・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/money/news/%e7%84%a1%e5%8d%b0%e8%89%af%e5%93%81%e3%81%8c%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e4%ba%ba%e3%81%ae%e8%8b%a5%e8%80%85%e3%82%92%e9%ad%85%e4%ba%86%e3%81%99%e3%82%8b%e6%b7%b1%e3%81%84%e7%90%86%e7%94%b1-%e8%8b%a5%e8%80%85%e3%81%8c%e6%8a%b1%e3%81%88%e3%82%8b%e7%9f%9b%e7%9b%be%e3%82%92%e8%a7%a3%e6%b6%88%e3%81%a7%e3%81%8d%e3%82%8b%ef%bd%a2%e4%be%a1%e5%80%a4%ef%bd%a3%e3%82%92%e6%8f%90%e4%be%9b/ar-BBuRqdW?ocid=iehp#page=2
なかなか読ませる記事。↓
「・・・<中共で> なぜ日本文化に関心を持つ人が増えたのか。劉社長は
「反日デモ以降、国と国との関係が良くないことで逆に関心が高まった」とみ
る。観光で日本社会に触れる機会も拡大。「高度経済成長が30年続き、中国人も
心と体が疲れている。でも今の中国社会は、それを癒やすものを提供できない。
そこを日本の本や映画、安心・安全を提供する日本社会がカバーしたのでは」と
分析する。」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12479465.html?rm=150
昨日紹介した記事の続編。
これ以上もない明快さで習ちゃんのホンネを伝えとるね。
要するに、日本型政治経済体制継受こそ、中共当局が考える日本文明総体継受
の核心部分なのよね。↓
「・・・技術革新や社会文明のほか、中国が日本から学ぶべきことがあと2点
ある・・・
まず、「保守・服従」を重視する日本の大衆心理<だ。>・・・
もう一つは・・・日本の「一党優位政党制」<だ。>・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0726/c94473-9091050.html
上掲のもそうだが、恒例の、中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群
でっせ。↓
「・・・今日頭条は・・・「東京はどうして基本的にクルマが渋滞しないの
か」とする記事を掲載した。大都会・東京では日常的に道路の渋滞は発生してい
るが、記事は「渋滞しない」と言い切っている。北京・上海をはじめとする中国
の大都市におけるヘビーな渋滞に比べれば「そんなものは渋滞じゃない」という
ことなのだろうか。
記事は、東京で「クルマが渋滞しない」理由として3点を挙げている。1点目
は、空間を効率的に利用した駐車スペースの確保、秩序ある駐車の徹底により路
上駐車を減らすことだ。また、大きな自動車を好む中国とは異なり、コンパクト
ボディな自動車が多いことも、空間の効率的な利用に貢献していると解説している。
2点目は、地下鉄のネットワークが非常に充実しており、利便性が高いこと
だ。中国でも各都市で地下鉄建設が進んでいるものの、北京や上海でも東京ほど
充実しておらず「道路の自動車同様、地下鉄もぎゅうぎゅう詰め。座席を確保す
るチャンスなどない」と説明した。
そして3点目は「必要に迫られない限り自動車を買わず、運転もしない」点を
挙げている。「そんなに必要でなくても買おうとするメンツ大好きな中国人とは
異なり、日本では若者でも年配者でも自転車で出かけることをとても好む。身体
の鍛錬になるし、交通への負荷も緩和されるのだ」と論じた。」
http://news.searchina.net/id/1615059?page=1
「・・・駆動之家は・・・記録的豪雨によって多くの都市が被害を受けたと伝
えつつ、「排水系統が整備されていないことが批判の対象となっている」と報じ
ている。・・・
記事は、日本で洪水が容易には生じない理由は治水と都市部における排水系統
が優れているためだと伝えつつ、ネット上では多くの中国人ネットユーザーが日
本をはじめとする国外の排水系統を紹介し、中国政府に対して排水系統の整備を
暗に求めていると紹介した。
続けて、東京にある「神田川・環状7号線地下調節池」を写真とともに紹
介。・・・
豪雨によって河川の水位が上昇しても氾濫しないようにするのが地下調節池の
役割であり、こうした施設が数多くあるからこそ日本では容易に河川の氾濫や洪
水が起きないということが分かる。記事は神田川・環状7号線地下調節池につい
て「洪水の発生を食い止めるうえで大きな役割を果たしてきた」と伝えつつ、こ
うした施設の有無が日本と中国での洪水発生回数の差につながっているとの見方
を示している。」
http://news.searchina.net/id/1615081?page=1
<「絶対に行くべき場所」が無数にある日本は「絶対に行くべき場所」であ
る、と人民に「命ずる」習ちゃん。↓>
「・・・今日頭条は・・・日本に数多存在する100円ショップについて紹介す
る記事を掲載した。記事は「中国国内にも10元ショップが数多くあれど、日本の
100円ショップは訪れる人の想像を絶するほどのたくさんの、そして高品質な商
品が並んでいるのである」と説明。「日本にやってきたら絶対に行くべき場所の
1つだ」としている。
そのうえで、日本の「3大100円ショップ」としてダイソー、セリア、キャン
ドゥを挙げ、それぞれの特徴について紹介。ダイソーは3大ブランドの中でも最
も有名な「元祖100均」であり、顧客のニーズにあった自己開発商品が多数存在
するとした。また、近年では女性用化粧品のラインナップが充実していると説明
した。
セリアについては「シックな小物や文具、手工芸品が売り」とし、特に手工芸
品やDIYグッズが充実していると紹介。ハンドメイドのコンテストも開催して
いるとした。そしてキャンドゥについては季節商品の開発に力を入れ、さらに
キッチン用品や食品が充実していると説明。東京都内の駅付近に店舗があるた
め、コンビニ代わりに利用する人も多いと評している。」
http://news.searchina.net/id/1614879?page=1
「・・・今日頭条は・・・1カ月かけて行われる京都の祇園祭の持つ魅力につ
いて紹介する記事を掲載した。
記事はまず、日本における「美」について解説。簡素で静かな「わびさび」の
美学であり、神社の鳥居や着物の模様などにその美しさへの追及を垣間見ること
ができるとした。そして、祇園祭が日本式の「美」を最も良く説明していると紹
介した。
1000年の歴史を持ち、7月の1カ月間まるまる行われる祇園祭の中でも特に盛
り上がるのが「山鉾巡行」であると紹介。登場する33基の山鉾にはそれぞれ異な
る装飾が施されており、赤色と金色を基調としたデザインの節々に日本式の美し
さが際立っているとし、「移動する美術館」と賞賛されることを伝えた。
また、「山鉾巡行」の前に行われる山鉾の試運転「曳き初め」は、観光客が自
ら参加できるイベントであるとし、賑やかな祭りの音楽のなか、自分を含めたみ
んなの力で大きな山鉾が狭い路地をゆっくりと進む様子について「その使命感と
熱狂的なムードに、大きな感動を禁じ得ない」と評している。
記事は、祇園祭が「自らその場に身を置けるスタイル、かつ安らかな暮らしを
願う意味が込められている」ものであるとし、「日本の濃厚な民族的風情を体感
できるほか、普通の休日には絶対に得られない、我を忘れて歓楽に浸ることので
きる時間を味わうことができる」と綴った。」
http://news.searchina.net/id/1615026?page=1
<だけど、その日本に行きっぱなしはダメよ、と釘をさす、あざとい習ちゃ
ん。↓>
「・・・今日頭条は・・・「中国人留学生の目に映る日本人は、一体どんなも
のか」とする記事を掲載した。記事では日本に留学し、半年ほど日本国内で働い
たという元留学生の「日本人観」が披露されている。
この元留学生は、小さい頃から日本に対するイメージは、すべて抗日戦争ドラ
マによるものであり、ほとんどいい印象を抱いていなかったと告白。実際に日本
の地に降り立つと「とても清潔。自動車が小さい。通りが狭く、建物と建物の間
がとても近い」と感じたことを紹介した。
また、学校で同じクラスになった日本人の学生たちは非常にまじめで礼儀正し
く、学生どうしで非常に仲が良かったとした。さらに、街で財布を落とした際に
は、拾った人が財布の中にあった学生証を手掛かりにわざわざ届けてくれた、旅
行中に立ち寄った売店では、年配の女性が親切に話しかけてくれたうえ、「道中
お腹がすいたら食べなさい」と食べ物をくれた、といった心温まるエピソードも
紹介している。
文章では、日本人がグループで遊んだりイベントに興じたりするのが好きだと
する一方、友達付き合いの方法が中国とは異なると説明。互いに酒を酌み交わし
て歓談すれば距離が接近する中国人に対して、日本では「普通の友人と話すとき
には、まずい話をして相手の心象を悪くしないよう気を付けなければならない」
と解説した。
元留学生は最後に、「また日本に行く確率はかなり低いと思う。なぜなら、わ
が国の方が自由で居心地がいいからだ」と締めくくっている。」
http://news.searchina.net/id/1615014?page=1
<でもって、こじつけで、中共のイイ点をあげる習ちゃん。↓>
「・・・梅州網は・・・日本の中年女性たちが生計を立てるのに忙しいのは
「60歳で退職した日本の女性たちは65歳にならなければ年金を受け取ることがで
きず、5年間収入のない時期が生じる」ことにあると記事<で>指摘。「見たと
ころ退職後に続けて働く日本の女性は少なくないようだが、広場ダンスを楽しむ
中国の女性たちは増えている」と説明、日本の女性たちに比べて「中国の女性た
ちは幸福で快適な生活を享受している」と主張した。・・・
現在、中国人女性の定年退職の年齢は50歳、中国人男性は60歳であり、それぞ
れこの年齢から年金を受給できる。」
http://news.searchina.net/id/1615017?page=1
<マッチポンプ的に人民教化に勤しむ習ちゃん。
(この記事だけ、ほんのチョイだが、官民合作。)↓>
「・・・東方網は・・・「日本の福祉施設襲撃を喜ぶことが『愛国』だと言う
のか」と題した文章を掲載した。文章は今回の事件に関して中国のネット上で喜
ぶ声が出ていることに触れ「理性的な愛国への道がなおも遠いことが分かった」
としている。
文章は、生命は最も尊重されるべきものであり、理由もなく他人の生命を傷つ
ける行為が責められるのは全人類に共通する道徳の最低ラインであると説明。に
もかかわらず、ネット上では「祝電」が寄せられ、「犠牲者が少なすぎる」と
いった感想まで飛び出したと指摘し、「道徳の最低ラインすら守れない奴を、ど
うして『人』と呼べようか」と憤った。
さらに、このような「人でなし」な狂気を「愛国」と定義するうえ、犠牲者に
哀悼を示す人びとを「売国奴」扱いする風潮を「まさに笑止千万だ」と糾弾。
「いつからわれわれの『愛国』は悪人を応援することによって表現されるように
なったのか」と疑問を呈した。
文章は、日中両国には歴史的な恩や恨みが存在し、今もなお食い違いがあるこ
とを認める一方で、「しかし、われわれが人類の持つべき最低限の良知を捨てる
理由や言い訳にはならない」と主張。「もうこれ以上、『愛国』の旗印で『愛
国』の2文字を汚してはならない」と締めくくっている。」
http://news.searchina.net/id/1615073?page=1
<お前達も台湾人に負けないように日本を好きになれ、と、習ちゃん、人民に
けしかける。↓>
「・・・台湾における2015年度の対日世論調査・・・によれば、56%の台湾人
が「もっとも好きな国は日本」と回答した。12年度の調査での同割合は43%で
あったため、3年間で13ポイントも上昇したことになる。・・・
観察者はこのほど、同調査の結果を紹介したうえで、台湾人の半数以上が日本
を好きだと回答したと驚きをもって伝えつつ、「調査開始以来、台湾人の間で日
本がずっと人気の国でありつづけている」と伝えた。
記事は、12年の調査に比べて日本を好きだと回答した台湾人が急増したことを
伝え、さらに「39歳以下の台湾人がもっとも、日本と台湾の関係を高く評価して
いた」と紹介。また、64%の回答者が日台関係の将来を楽観的に見ていることが
分かったと伝えた。
<ここでも、マッチポンプに忙しい中共当局。↓>
さらに、同調査の結果について、日本では「日本人も台湾が好きだ」、「兄弟
のような台湾が存在することが喜ばしい」など、ネット上では歓迎の声があがっ
たと紹介。一方で同記事には中国人ネットユーザーから「日本にいったいどんな
魅力があるっていうのだ!」、「なぜだ!台湾と中国は家族ではないのか」など
といった反発のコメントが寄せられた。
また記事は「台湾の蔡英文総統は親日政策を推進している」と伝えつつ、台湾
で現時点で存在する親日感情が今後さらに加速する可能性があると指摘」
http://news.searchina.net/id/1615054?page=1
私がかねてから指摘してきたことだが、現時点じゃ、中共軍は自衛隊にかなわ
ず、それが明らかになったら中共軍は取り返しのつかないダメージを受けるって
FTサマもお書きになっただ。↓
・・・Experts say they doubt the PLA’s current capability to win a war
against even a smaller regional opponent like Japan, let alone the US,
and that the political consequences of such a loss could be
catastrophic: “If you lose a war to Japan it’s game over for the CCP
[Chinese Communist party],”・・・
http://www.ft.com/cms/s/0/dde0af68-4db2-11e6-88c5-db83e98a590a.html#axzz4FZ2ssrDi
◎防衛省OB太田述正メルマガ のバックナンバーはこちら
⇒ http://archives.mag2.com/0000101909/index.html?l=fox08dd07c
~~~~
チュウゴクが日本の各都市にミサイル攻撃、または東京や原発に核爆弾を落として
壊滅的な被害を与えたとしても、日本も黙ってやられているはずはなく、
チュウゴク軍にも結構な損害が出ると思う。
チュウゴク軍と日本が相当ボロボロになった時点で、
アメリカにはチュウゴクをこてんぱんに叩く立派な口実があるので、
こんどはアメリカは、チュウゴクを思い通りにできる。
チュウゴクもそれは、わかっているから日本を侵略することはないだろうと友人は言う。
ただし、チュウゴク軍は、そんなに賢い人ばかりじゃないし、チュウゴク人そのものが チャンスと思えば博打を打ってでる民族性があるから、気を抜いていてはいけない。
チュウゴクがやるとしたら、日本の島々を少しずつ奪っていく方法である。
だから、1島でも奪われたら習慣性がついて、あきらめてしまうからダメ。
1島でも、日本だ。本州も島なんだから、ひとつ奪われたらなし崩しになる可能性がある。
島々を奪われたら終いには日本そのものが亡くなる。日本は島々でできている国だということを忘れてはいけない。
チュウゴクには、日本の自衛隊は軍隊ではないかもしれないけど
日本の一部を絶対に奪われないような気概があり、
「日本人ひとりひとりが命をかけて日本を守るために戦う民族」だと思わせておく必要がある。
実際そうなんですけど、チュウゴク人は、一般的に自分に都合よく考える民族性があるので
日本人をバカにしていると痛い目に遭うと日頃から解からせておきたいものである。
小池百合子氏 女性初の都知事に!「都のドン」と対決し圧勝
小池百合子氏 女性初の都知事に!「都のドン」と対決し圧勝
スポニチアネックス 2016/8/1 07:01
当選を確実とした小池百合子氏
◇東京都知事選
舛添要一氏(67)の辞任に伴う東京都知事選は31日、投開票され、元防衛相の小池百合子氏(64)が女性として初の当選を果たした。全国では7人目の女性知事となった。元総務相の増田寛也氏(64)=自民、公明、こころ推薦、野党4党統一候補のジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)=民進、共産、社民、生活推薦=ら組織で挑んだ候補を退けた。投票締め切り直後に「当確」が報じられる圧勝で弾みをつけ、都議会改革に動きだす。
投票が午後8時に締め切られてすぐに、テレビ各局が「小池氏当確」の速報を流した。その3分後にベージュ色のスーツ姿の小池氏が事務所に登場。目に涙を浮かべ、シンボルカラーとなった緑色のハンカチでマイクを覆って「結果の重みを感じて都政にまい進したい」と誓った。
約130回の街頭演説で都内をくまなく回り「どんどん、私のことをお支えくださる人の輪が広がった。そのことを、痛感した」。知事報酬の削減、保育や介護、防災対策など東京都が抱える問題点と取り組みをよどみなく答え、やってきたことへの自信をのぞかせた。増田氏の応援を受けた元都知事の石原慎太郎氏(83)から「大年増の厚化粧」と言われたことについて「エールのようなものをいただいた」と余裕をかまし「少しグサッときた」と女心をアピールするしたたかさも見せた。
組織の後ろ盾がない中で、最大の勝因は小泉純一郎元首相の代名詞となった「劇場型」選挙だった。
都連の反発を逆手に取り、出馬会見では不信任案可決を踏まえた都議会の「冒頭解散」をちらつかせた。党都連との対決構図を鮮明にし「一部の人だけで意思決定している」と批判を続けた。選挙戦終盤には「都連のドン」こと自民党の内田茂都連幹事長(77、写真)への攻勢を強め、聴衆は「小泉劇場」ならぬ「小池劇場」に引き込まれていった。
都民から「圧勝」という信を得て、今度は意思決定や利権構造が不透明だとして「ブラックボックス」と批判してきた都議会にメスを入れる。標的は来年の都議選での内田氏だ。2005年に小泉氏が仕掛けた郵政解散で東京10区に刺客として送り込まれた小池氏が今度は刺客を送り込む。経験を踏まえ、戦い方を熟知しているだけに最大の脅威となる。
崖から飛び降りた勢いのまま、都議会の改革を断行できるか。当選後の会見で、対決姿勢を強めた都議会との向き合い方を問われ「まずは会派を含めてごあいさつに伺いたい」と余裕の笑み。30日の最後のあいさつで「火あぶりになる覚悟で都庁に乗り込む」と言った新都知事は、自分を火あぶりにしようとした都連を「血祭りにしようとしている」(都連関係者)。相手が戦々恐々とすることが分かっているだけに、その脳裏には早くも次なる「小池劇場」の台本が描かれているかもしれない。
http://news.merumo.ne.jp/article/genre/4854181
都知事に小池氏
2016年08月01日 00時40分
時事通信
都知事に小池氏
写真を拡大写真を拡大
舛添要一前知事の辞職に伴う東京都知事選が31日投開票され、無所属で新人の小池百合子元防衛相(64)が、初当選を果たした。写真は万歳する小池氏(中央)ら=東京都豊島区
コメント
ナカさん
バンザイなどと喜んでいる場合ではない。東京都議会を牛耳っている「都議会のドン」又は「都議会のガン」である内田茂が小池百合子潰しに本気で圧力をかけてくるわけで、ある都議会議員を自殺に追い込んだ人物だけに皆さんでその真実伝え、悪なる男である内田茂をたたきのめしましょう。
http://www.mag2.com/p/news/213253/6?l=fox08dd07c
スポニチアネックス 2016/8/1 07:01
当選を確実とした小池百合子氏
◇東京都知事選
舛添要一氏(67)の辞任に伴う東京都知事選は31日、投開票され、元防衛相の小池百合子氏(64)が女性として初の当選を果たした。全国では7人目の女性知事となった。元総務相の増田寛也氏(64)=自民、公明、こころ推薦、野党4党統一候補のジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)=民進、共産、社民、生活推薦=ら組織で挑んだ候補を退けた。投票締め切り直後に「当確」が報じられる圧勝で弾みをつけ、都議会改革に動きだす。
投票が午後8時に締め切られてすぐに、テレビ各局が「小池氏当確」の速報を流した。その3分後にベージュ色のスーツ姿の小池氏が事務所に登場。目に涙を浮かべ、シンボルカラーとなった緑色のハンカチでマイクを覆って「結果の重みを感じて都政にまい進したい」と誓った。
約130回の街頭演説で都内をくまなく回り「どんどん、私のことをお支えくださる人の輪が広がった。そのことを、痛感した」。知事報酬の削減、保育や介護、防災対策など東京都が抱える問題点と取り組みをよどみなく答え、やってきたことへの自信をのぞかせた。増田氏の応援を受けた元都知事の石原慎太郎氏(83)から「大年増の厚化粧」と言われたことについて「エールのようなものをいただいた」と余裕をかまし「少しグサッときた」と女心をアピールするしたたかさも見せた。
組織の後ろ盾がない中で、最大の勝因は小泉純一郎元首相の代名詞となった「劇場型」選挙だった。
都連の反発を逆手に取り、出馬会見では不信任案可決を踏まえた都議会の「冒頭解散」をちらつかせた。党都連との対決構図を鮮明にし「一部の人だけで意思決定している」と批判を続けた。選挙戦終盤には「都連のドン」こと自民党の内田茂都連幹事長(77、写真)への攻勢を強め、聴衆は「小泉劇場」ならぬ「小池劇場」に引き込まれていった。
都民から「圧勝」という信を得て、今度は意思決定や利権構造が不透明だとして「ブラックボックス」と批判してきた都議会にメスを入れる。標的は来年の都議選での内田氏だ。2005年に小泉氏が仕掛けた郵政解散で東京10区に刺客として送り込まれた小池氏が今度は刺客を送り込む。経験を踏まえ、戦い方を熟知しているだけに最大の脅威となる。
崖から飛び降りた勢いのまま、都議会の改革を断行できるか。当選後の会見で、対決姿勢を強めた都議会との向き合い方を問われ「まずは会派を含めてごあいさつに伺いたい」と余裕の笑み。30日の最後のあいさつで「火あぶりになる覚悟で都庁に乗り込む」と言った新都知事は、自分を火あぶりにしようとした都連を「血祭りにしようとしている」(都連関係者)。相手が戦々恐々とすることが分かっているだけに、その脳裏には早くも次なる「小池劇場」の台本が描かれているかもしれない。
http://news.merumo.ne.jp/article/genre/4854181
都知事に小池氏
2016年08月01日 00時40分
時事通信
都知事に小池氏
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舛添要一前知事の辞職に伴う東京都知事選が31日投開票され、無所属で新人の小池百合子元防衛相(64)が、初当選を果たした。写真は万歳する小池氏(中央)ら=東京都豊島区
コメント
ナカさん
バンザイなどと喜んでいる場合ではない。東京都議会を牛耳っている「都議会のドン」又は「都議会のガン」である内田茂が小池百合子潰しに本気で圧力をかけてくるわけで、ある都議会議員を自殺に追い込んだ人物だけに皆さんでその真実伝え、悪なる男である内田茂をたたきのめしましょう。
http://www.mag2.com/p/news/213253/6?l=fox08dd07c
中国の「南シナ海活動は2000年の歴史」という真っ赤なウソを検証
つまり、中国船が南シナ海を行き交うようになったのは、せいぜいが1,000年前からにすぎず、それ以前の「数千年数万年」を通じてこの海は誰にも一元的に支配されることのない海の民のネットワーク共同体の自由な海だった。
従って中国政府が言う「2,000年前からの歴史的権利」とかいう定義不明の主張には何の根拠もない。
第1に、この海には、上に見たように「数千年数万年」に渡って領土とか主権とか境界とかいう観念そのものが存在していなかった。それを持ち込んできたのは、イギリス、フランス、ドイツ、米国、そして最後にそれらに見習って帝国化した日本などの侵略者たちであった。
「固定的な国境と領土主権という概念は、まるで何千年も前から存在したかのように当然視されている。しかし東南アジアでは、このような考え方はわずか1世紀強の歴史しかないのだ」(同上)。だから、中国が2,000年前にまで遡って「歴史的な権利」を主張すること自体が馬鹿げている。
第2に、その陣取り合戦に遅れて参加したのが帝国日本であり、1879年の琉球王国併合に続いて1895年に台湾を領有し、さらに20世紀に入って、その先、香港の東南のプラタス諸島(東沙島)、海南島の南方のパラセル諸島(西沙諸島)に手を伸ばそうとして、中国(最初は清、15年からは中華民国)及びフランスともめ事が起きた。このため中国はフランスがスプラトリー諸島(南沙諸島)の領有を宣言した1933年頃から地図制作に力を入れ始め、35年には水陸地図審査委員会の会報で「南シナ海にある132の島嶼の名を上げて、これらは正統な中国の領土であるとぶちあげた。その132のうち28がパラセル諸島、96がスプラトリー諸島に属している。しかしこのリストは、昔からあった中国名を集めたものではなく、航海用の海図に記載されている西欧名の音訳または翻訳だった……ばかりでなく、英国の地図を翻訳する場合に、数多くの誤りを引き継ぎ、新たな誤りまで増やしている」(ヘイトン、P.87)。
つまり、この海域のほとんどの島を「発見、命名」したのが中国ではないことに疑いの余地はない。彼らはこの島嶼リストを作る時に中国語の島名を持っていなかったのだ。
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中国の「南シナ海活動は2000年の歴史」という真っ赤なウソを検証
2016.07.26
先日下された「中国に南シナ海の領有権なし」という仲裁裁判所の判決に猛烈に反発、ますます態度を硬化させる中国に対し、関係各国からは批判の声が高まっています。解決策はあるのでしょうか。メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では、問題解決のカギを握るのは「台湾」であり、日米やASEANは軍事的包囲網で中国を押さえつけるのではなく、巧みな知的包囲網を形成し問題の解決を図るべきというこれまでにない見解が示されています。
もうちょっと落ち着いて議論したい「南シナ海」問題
ハーグの常設仲裁裁判所が7月12日、中国の南シナ海に対する領有権主張を全面的に退ける判決を下したことに対し、中国政府が尋常でない反発ぶりを示し、同裁判所を裏で操っているのは米国や日本だとまで言い出しているのは滑稽極まりない。世界で2番目の経済大国に成り上がったというのに、図体が大きいだけの子どもにすぎないことを国際社会に曝け出しているに等しい。
もっと上手にやればいいのに
いま中国にとって一番大事なことは、この問題に限らずあらゆる国際分野で、第2次大戦後に米国が主導権をとって作り上げてきた国際的な秩序を尊重しつつ、その中で米国に次ぐ大国に相応しい責任ある地位を得て信頼を集める努力を重ねた上で、すでに耐用年数が切れつつあるものも少なくない諸秩序を内側から改革していくという、節度ある漸進的な行動に徹することではないか。ところが中国には、米国主導の戦後秩序の下で不当な扱いを受けてきたというコンプレックスというかトラウマがあるので、時と場合によって今回のようにそれが暴発してしまう。
私見では、国際金融秩序に関しては、中国は上手くやってきたように思う。
中国主導で今年1月に開業にこぎ着けた「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」について、米日が主導権を握る国際通貨基金(IMF)、世界銀行(WB)及びアジア開発銀行(ADB)という既存秩序に対抗するつもりか! という敵意にも似た警戒の声が上がったが、そんなことを言っているのは米日の一部の嫌中派だけで、欧州やアジアの主要国は皆、中国がここ数年来、IMFやADBの運営改善に地道な協力を惜しまないでいることを評価していたので、米日の警告など無視して雪崩を打って参加した。いずれ日本も米国も参加せざるを得なくなるので、鳩山由紀夫元首相がAIIBの国際顧問に入るのは的確な判断である。
IMFでは、リーマンショックとそれに続くユーロ危機を受けて、増資を含む改革論議が2010年から始まったが、これに中国は積極参加し、米国が議会の反対で逆に出資比率を減らしたのとは対照的に、ブラジル、ロシア、インドとのBRICS連合の共同歩調を重視しながら出資比率を日本とほぼ同等の第3位=6.39%にまで増やし、途上国の発言力を強めるためにリーダーシップを発揮した。
そしてそれを背景に11年には、戦後ずっと米欧日の3人体制でやってきた副専務理事を、中国を含む4人体制に変えることに成功し、朱民=前中国人民銀行副総裁をそのポストに送り込んだ。朱は、米ジョンズ・ホプキンス大学出身の経済学博士で、世界銀行勤務の後、帰国して前職に就いていた一流の国際金融マンである(本誌No.643=12年9月10日号、「中国という『世紀の大矛盾』とどう向き合うか・3」参照)。
ADBでも中国の存在感は増しており、今や米日に次ぐ3番目の出資国であり、5人の副総裁の1人は中国人だし、12人からなる理事会では米日と並んで単独で理事を出す枠を確保している(他の9理事は複数国の輪番制)。
また850人ほどの専任職員にも日米に次いでインド、オーストラリアと並ぶ50人ほどの人員を送り込んでいる。
その体制の下、中国の大手銀行はこれまでもたくさんの案件でADBと協調融資や共同プロジェクトの経験を積み重ね、またそれらの案件の2割以上を中国企業が受注している(日本は1%以)。
今さらAIIBがADBと対抗するなど、はなからあり得ない話なのである。
今回の問題もこの伝で行けばよかったのだ。ところが中国は最初から仲裁裁判そのものを拒絶して堂々と議論に応じることを避け、そうすれば余計に不利な判決が出るのは分かりきっているのに、その自ら招いた結果に大騒ぎしている。下手くそとしか言い様がない。
「2,000年前からの歴史的権利」は中国の大ウソ
「2,000年以上の活動の歴史」という嘘
7月13日の中国政府の声明は、「南シナ海での中国人の活動にはすでに2,000年以上の歴史がある。中国は南シナ海諸島及び関係海域を最も早く発見、命名、開発、利用し、その諸島・海域に対して最も早くかつ持続的、平和的、有効に主権と管轄を行使し、南シナ海における領土主権及び権益を確立した」と言っているが、これはもちろん嘘である。
元BBCのジャーナリストで今は英王立国際問題研究所にいるビル・ヘイトンの力作『南シナ海/アジアの覇権をめぐる闘争史』(河出書房新社、15年12月刊)が詳しく述べているように、2,000年どころか数千年数万年前からこの海域を自由に行き交って漁労や交易や海賊行為で暮らしを立ててきたのは、フィリピン大学の考古学者=ウィルヘルム・ソルハイムが「ヌサンタオ」(南の島の人々)と名付けたオーストロネシア語系のさまざまな民族や部族の海洋民である。
彼らの子孫は今日でも、中国南部の蛋民(たんみん)、ベトナムのダン族、フィリピンで「海のジプシー」と呼ばれるバジャオ族、マレーシアのバジャウ族、インドネシアのオラン・ラウトなどとして海上や沿岸部で何千年何万年前と基本的に同じ暮らし方をしている。
1950年代に米人類学者がフィリピンのミンダナオ島で出会った海民サマ族の女性は、生まれてから1度も陸地に上がったことがなく、陸に上がると悪霊に襲われると信じていた。
そのように、彼らは陸地とは無縁どころか陸の国家から排除された人々で、「つまり、本当に南シナ海の島々を発見したのは、今日認識されるような民族的なアイデンティティを持たず、国家のようなものには何の愛着も持たなかったであろう人々なのだ。政治的単位が陸上で発展していくかたわらで、ヌサンタオはその手の届かないところで生きようとしただろう」と、ヘイトンは書いている(P.25~27)。
1世紀頃から4世紀まで東南アジアに覇を唱えたのは、メコンデルタを中心に今のカンボジアからベトナム南部を抑えた「扶南(ふなん)」(と7世紀の中国の史書「梁書」で呼ばれている国)で、ヌサンタオが拓いたローマからインド、中国までを結ぶ海上交易路を支配して、中国の絹や東南アジアのスパイスをローマに、アラビアの乳香や没薬(もつやく)やインドのガラス工芸品などを中国に運んで富を蓄えた。4世紀になると、扶南の従属国の1つだった「チャンラ(真臘=しんろう)」が台頭して今のベトナム中部沿岸のその諸港が栄えた。
ダナンの南西にある世界文化遺産の「ミーソン遺跡」はチャンラ王国の聖域で、数世紀後のアンコールワット寺院に通じるヒンドゥー様式の原型を示しており、要するにこの辺りまでは長くインド文化圏だったのである。
扶南も真臘も、東西交易路を独占していたわけではなく、それ以外にもマレー人、ジャワのタルマ国やスマトラのシュリーヴィジャヤ国などが活躍し、それぞれに中国の歴代王朝と朝貢関係を結んでいたが、それは交易の便宜上のことで中国との主従関係はなかった。
これらの南シナ海の諸国・首長らが強い政治的・宗教的繋がりを持っていたのはむしろインドで、宗教は最初はヒンドゥー教、後に仏教を導入し、サンスクリット語を公用語として用いた。
唐に至るまでの中国の内陸王朝にとって、海は辺境もしくは脅威の源であり、中国人が自船で外洋に乗り出すことを禁止していた。
貿易は専ら受け身で、中国南部の諸港にやってくるヌサンタオやその子孫たちとの国家管理の下でのオフショア取引に限られていた。
唐が崩壊して十国時代になり、福州を中心に「ビン(門構えに虫)」が興ると、陸側を閉ざされたこの小国は海側に活路を求め、10世紀を通じて急速に海洋貿易国家になっていく。
次の統一王朝の宋はそれをさらに拡大して、積極的に中国商船に許可を与えて交易を促し、銅銭の輸出を解禁し、マレー船を真似た外洋船の建造法も身につけた。
11世紀末には、中国船はどこの港からも外国に向けて出航してよいことになり、東南アジアのあちこちの港町に中国人の商人や船員が溢れ、チャイナタウンを作るようになった(ヘイトン、P.30~37)。
つまり、中国船が南シナ海を行き交うようになったのは、せいぜいが1,000年前からにすぎず、それ以前の「数千年数万年」を通じてこの海は誰にも一元的に支配されることのない海の民のネットワーク共同体の自由な海だった。
従って中国政府が言う「2,000年前からの歴史的権利」とかいう定義不明の主張には何の根拠もない。
「南沙諸島を発見したのは中国」も大ウソ
「9段線」主張が生まれた歴史的な経緯
今回の審判で、中国が南シナ海への領土主権と海洋権益の主な根拠としてきた「9段線」は、「法的な根拠たりえない」として完膚なきまでに否定された。この問題を考える場合に、まず歴史的経緯として踏まえておきたいのは、次の3点である。
第1に、この海には、上に見たように「数千年数万年」に渡って領土とか主権とか境界とかいう観念そのものが存在していなかった。それを持ち込んできたのは、イギリス、フランス、ドイツ、米国、そして最後にそれらに見習って帝国化した日本などの侵略者たちであった。ヘイトンは書いている。「19世紀の初めには、なにをもって国とするかという点についてヨーロッパ人と東南アジア人とでは考え方が大きく異なっていた。東南アジアでは従来、政治単位はその中心によって、すなわち支配者の個人的な威光によって決まるもので、支配者の権威は王国の中心から遠ざかるにつれて減少していく。これに対してヨーロッパでは、少なくとも[1648年の]ウェストファリア条約以降は、政治単位はその境界によって決まるものになっていた。法も権利も義務も境界内には一様に適用されるが、境界の外には全く及ばないのだ。アジア的な体制では……どの支配者の権威も及ばないすきまさえ存在した。……ヨーロッパ的な体制では、すきまはどこにも残らない」(P.76~77)。
そのため「列強による陣取り合戦が、南シナ海における現在の国境線のもとになっている。列強は国を作り、国と国との国境を作り、それをもとに海上の境界線が引かれた」(P.80)。
•1529年、フィリピンとインドネシアの国境を葡西合意で分割
•1842年、マレーシアとインドネシアの国境を英蘭合意で決定
•1887年、中国とベトナムの国境をフランスが中国に押しつけ
•1898年、フィリピンの国境全体を米西で決定
•1930年、フィリピンとマレーシアの国境を米英で決定
「固定的な国境と領土主権という概念は、まるで何千年も前から存在したかのように当然視されている。しかし東南アジアでは、このような考え方はわずか1世紀強の歴史しかないのだ」(同上)。だから、中国が2,000年前にまで遡って「歴史的な権利」を主張すること自体が馬鹿げている。
第2に、その陣取り合戦に遅れて参加したのが帝国日本であり、1879年の琉球王国併合に続いて1895年に台湾を領有し、さらに20世紀に入って、その先、香港の東南のプラタス諸島(東沙島)、海南島の南方のパラセル諸島(西沙諸島)に手を伸ばそうとして、中国(最初は清、15年からは中華民国)及びフランスともめ事が起きた。このため中国はフランスがスプラトリー諸島(南沙諸島)の領有を宣言した1933年頃から地図制作に力を入れ始め、35年には水陸地図審査委員会の会報で「南シナ海にある132の島嶼の名を上げて、これらは正統な中国の領土であるとぶちあげた。その132のうち28がパラセル諸島、96がスプラトリー諸島に属している。しかしこのリストは、昔からあった中国名を集めたものではなく、航海用の海図に記載されている西欧名の音訳または翻訳だった……ばかりでなく、英国の地図を翻訳する場合に、数多くの誤りを引き継ぎ、新たな誤りまで増やしている」(ヘイトン、P.87)。
つまり、この海域のほとんどの島を「発見、命名」したのが中国ではないことに疑いの余地はない。彼らはこの島嶼リストを作る時に中国語の島名を持っていなかったのだ。
こうして生まれた「9段線」
中国でも諸説紛々の「9段線」の意味
その後、南沙諸島をめぐる周辺各国の確執の複雑な経緯についてはすべて省略する。矢吹晋の新著『南シナ海/領土紛争と日本』(花伝社、16年6月刊)の要約によれば、中国が岩礁の「島作り」に本格的に取り組み始める2014年まで「『新南群島』として日本政府が列挙した13の島嶼のうち、中華民国は最大の太平島を真っ先に実効支配し、残りの12島をフィリピンとベトナムがそれぞれ6島ずつ等しく分け合って」いて「出遅れた」中国に「残されていたのは『島』ではなく『岩礁のみ』であった」(同書P.32~34)。
そのため中国は、9段線主張を盾に強引に島作りを進めるのだが、その9段線とは、伝統的な意味での「国境」であって、線内の島嶼のみならず周辺海域もすべて中国のものであり、線外が公海もしくは他国の所属であることを意味しているのか、それとも線内の島嶼とその内水のみが中国領であって、それ以外は公海であることを意味しているのか、はたまたその場合に中国は排他的経済水域と大陸棚の権利は主張するのかしないのか──すべては曖昧なままである。
ホーチミン大学のハン・ヴィエト教授の論文「東海[南シナ海のベトナムの呼称]における中国のU字型線要求/その成立史と法的根拠」は「今日に至るまで、中国と台湾の学者によって、U字型線の法的性格についてのいくつかの解説が行われてきたが、その内容は各種各様に異なり、しどろもどろだ」と指摘している(矢吹、P.64)。
•高之国=中国海洋発展戦略研究所員、海洋法裁判所判事「海の国境を示すのではなく、線内の諸島の領有権を主張したものである。中国は南シナ海のすべてを要求したことはなく、線内の諸島とその周辺水域を要求している」
•趨克渊=中国の海洋法学者「中国は歴史的領有権を持つ。これは排他的経済水域または大陸棚と類似の法的状態」
•趙理海=中国の海洋法学者「9段線は南シナ海における中国の領域と主権を代表するもので、少なくとも15世紀以降、南シナ海が中国の領域に属するという海洋領域を確認するものだ。線内のすべての諸島と近隣水域は中国の法的管轄権に属する」
•潘石英=中国軍事科学院海洋戦略研究所員「線内の岩礁と水域は歴史的に中国の主権と法的権利に属する。9段線は南シナ海の4つの群礁と群礁を囲む沿海線との中間線を描いたものだ。線で囲まれた水域は、歴史的に中国の内海という実質を持つ」
•趙国材=台湾政治大学教授「線内の岩島、浅い岩礁、砂州と水域に対して歴史的権利を持つ。南シナ海は当時広く中国の歴史的水域と認められていた」
──出鱈目と言っていいだろう。主権、領有権、周辺水域、近隣水域、領域、海洋領域、排他的経済水域、大陸棚、内海、歴史的水域、中間線、といった言葉が、国際海洋法などとの関連で何を意味するのかの定義も明らかでないまま飛び交っている。
7月13日の中国政府の声明もほぼ同じで、これらの言葉を並べ立てて、そのどれもが国際法に合致していると主張している。
1.中国は東沙諸島、西沙諸島、中沙諸島、南沙諸島を含む南中国海諸島に対して主権を有する
2.中国の南中国海諸島は内水、領海、接続水域を有する
3.中国の南中国海諸島は排他的経済水域と大陸棚を有する
4.中国は南中国海において歴史的権利を有する
主権の内容は何か。内水、領海、接続水域、排他的経済水域、大陸棚はもちろん海洋法に位置づけられている概念だが、具体的にどこの島嶼にどれを適用すると9段線になるのかの説明が行われたことがない。また、歴史的権利というのは海洋法にはない概念である。こうした混乱を整理しないまま、「2012年4月以降に発行された中国のパスポートには、U字型ラインの入った地図が印刷されている。その正確な意味がはっきり述べられることのないままに、多くの中国人は単純に、それが自国の主張する国境だと受け止めているのである。その立場から[指導部が]後退しようものなら、国内から怒りに満ちた批判があがる恐れがある」(ヘイトン、P.336)。それが習近平政権が陥っている自縄自縛である。
なぜ台湾が南シナ海問題の鍵を握っているのか
その先はなかなか難しいが……
これを解きほぐすにはどうしたらいいのか。「おそらく、そのひとつの答えは台湾にある」とヘイトンは言う。「中国史に関する議論は、本土よりも台湾のほうがずっと自由にできる見込みがある。……それに台湾には、U字型ラインを最初に引いた政府、つまり中華民国の文書が保管されている。問題のラインがどんな偶然の成り行きで描かれるに至ったのか、おおっぴらに、また徹底的に検証すれば、世論形成に影響力のある人々が考えを変えて、絶対的真理と長らく宣伝してきた国粋主義的な神話を、一部なりとも再検討する気になるかもしれない。そして、台湾から始めるべきという最大の理由はこれだ──中国の当局者が恐れているのは、この問題で譲歩すれば、台湾から強く批判されるのではないかということなのである。北京大学の査道炯教授が説明しているように、『単純なことです。共産党対国民党なんですよ』。台湾政府が、南シナ海における歴史文献的な衝突を縮小する方向に動けば、中国政府も同じことをずっとやりやすくなる。平和な未来への鍵は、誠実で批判的な過去の検証にあるのかもしれない」(P.356)。これがヘイトンの大著の結びの言葉である。
なかなかいいアイディアだと思う。そこから始めて、次には、2002年に中国とASEANが策定した「南シナ海行動宣言」に立ち戻ってそれを法的拘束力を持つ「南シナ海行動規範」に格上げしようという長年の課題にいよいよ決着をつけることだろう。しかしその先、個々の紛争事案についてASEAN全体、あるいはさらに米国や日本も加わっている「ARF=ASEAN地域[安保]フォーラム」など多国間の枠組みで話し合うことが何より建設的ではあるが、中国は、一対多の図式になることを嫌うし、また特にARFでは米国が関与してくることが避けられないので、決して受け入れないだろう。
それはそれで一理あることで、田岡俊次が「ダイヤモンド・オンライン」7月14日号で言うとおり「中国が近隣諸国や米国との関係悪化を冒してまで南シナ海の確保をはかる第1の理由は、軍事面から見れば弾道ミサイル原潜の待機水域の確保」だからである。
この視点については、私も、本誌No.810=15年11月9日号「『米中が南シナ海で一触即発』というのは本当か?」や共著『習近平体制の真相に迫る』所収の岡田充との対談(16年7月、花伝社刊、P.72~)などで打ち出している。
中国が米本土に到達可能な戦略ミサイルを搭載した原潜を数隻程度、南シナ海に配備しようとすること自体は、米国が中国の核保有を容認している以上、「止めろ」と言うことはできない。
米中間の相互核軍縮、その入り口としての相互不使用宣言、それが成るまでの間、不測の事態を回避するための海空連絡メカニズムのできるだけ早い確立を期待するしかないだろう。
そういうわけで、この問題の平和的解決のためには、まず、中国と台湾がそれこそ「歴史的に」共有してきたが故にお互いが引っ込みがつかなくなっている「9段線」の混濁したイデオロギーを克服することである。
日米やASEANが巧みな知的包囲網を形成してそういう方向に議論を導くことが肝心で、軍事的包囲網で中国を押さえつけようとするのはかえって危険である。
『高野孟のTHE JOURNAL』より一部抜粋
著者/高野孟(ジャーナリスト)
早稲田大学文学部卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。現在は半農半ジャーナリストとしてとして活動中。メルマガを読めば日本の置かれている立場が一目瞭然、今なすべきことが見えてくる。
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http://www.mag2.com/p/news/213253?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000015_mon&utm_campaign=mag_9999_0801&l=fox08dd07c
従って中国政府が言う「2,000年前からの歴史的権利」とかいう定義不明の主張には何の根拠もない。
第1に、この海には、上に見たように「数千年数万年」に渡って領土とか主権とか境界とかいう観念そのものが存在していなかった。それを持ち込んできたのは、イギリス、フランス、ドイツ、米国、そして最後にそれらに見習って帝国化した日本などの侵略者たちであった。
「固定的な国境と領土主権という概念は、まるで何千年も前から存在したかのように当然視されている。しかし東南アジアでは、このような考え方はわずか1世紀強の歴史しかないのだ」(同上)。だから、中国が2,000年前にまで遡って「歴史的な権利」を主張すること自体が馬鹿げている。
第2に、その陣取り合戦に遅れて参加したのが帝国日本であり、1879年の琉球王国併合に続いて1895年に台湾を領有し、さらに20世紀に入って、その先、香港の東南のプラタス諸島(東沙島)、海南島の南方のパラセル諸島(西沙諸島)に手を伸ばそうとして、中国(最初は清、15年からは中華民国)及びフランスともめ事が起きた。このため中国はフランスがスプラトリー諸島(南沙諸島)の領有を宣言した1933年頃から地図制作に力を入れ始め、35年には水陸地図審査委員会の会報で「南シナ海にある132の島嶼の名を上げて、これらは正統な中国の領土であるとぶちあげた。その132のうち28がパラセル諸島、96がスプラトリー諸島に属している。しかしこのリストは、昔からあった中国名を集めたものではなく、航海用の海図に記載されている西欧名の音訳または翻訳だった……ばかりでなく、英国の地図を翻訳する場合に、数多くの誤りを引き継ぎ、新たな誤りまで増やしている」(ヘイトン、P.87)。
つまり、この海域のほとんどの島を「発見、命名」したのが中国ではないことに疑いの余地はない。彼らはこの島嶼リストを作る時に中国語の島名を持っていなかったのだ。
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中国の「南シナ海活動は2000年の歴史」という真っ赤なウソを検証
2016.07.26
先日下された「中国に南シナ海の領有権なし」という仲裁裁判所の判決に猛烈に反発、ますます態度を硬化させる中国に対し、関係各国からは批判の声が高まっています。解決策はあるのでしょうか。メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では、問題解決のカギを握るのは「台湾」であり、日米やASEANは軍事的包囲網で中国を押さえつけるのではなく、巧みな知的包囲網を形成し問題の解決を図るべきというこれまでにない見解が示されています。
もうちょっと落ち着いて議論したい「南シナ海」問題
ハーグの常設仲裁裁判所が7月12日、中国の南シナ海に対する領有権主張を全面的に退ける判決を下したことに対し、中国政府が尋常でない反発ぶりを示し、同裁判所を裏で操っているのは米国や日本だとまで言い出しているのは滑稽極まりない。世界で2番目の経済大国に成り上がったというのに、図体が大きいだけの子どもにすぎないことを国際社会に曝け出しているに等しい。
もっと上手にやればいいのに
いま中国にとって一番大事なことは、この問題に限らずあらゆる国際分野で、第2次大戦後に米国が主導権をとって作り上げてきた国際的な秩序を尊重しつつ、その中で米国に次ぐ大国に相応しい責任ある地位を得て信頼を集める努力を重ねた上で、すでに耐用年数が切れつつあるものも少なくない諸秩序を内側から改革していくという、節度ある漸進的な行動に徹することではないか。ところが中国には、米国主導の戦後秩序の下で不当な扱いを受けてきたというコンプレックスというかトラウマがあるので、時と場合によって今回のようにそれが暴発してしまう。
私見では、国際金融秩序に関しては、中国は上手くやってきたように思う。
中国主導で今年1月に開業にこぎ着けた「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」について、米日が主導権を握る国際通貨基金(IMF)、世界銀行(WB)及びアジア開発銀行(ADB)という既存秩序に対抗するつもりか! という敵意にも似た警戒の声が上がったが、そんなことを言っているのは米日の一部の嫌中派だけで、欧州やアジアの主要国は皆、中国がここ数年来、IMFやADBの運営改善に地道な協力を惜しまないでいることを評価していたので、米日の警告など無視して雪崩を打って参加した。いずれ日本も米国も参加せざるを得なくなるので、鳩山由紀夫元首相がAIIBの国際顧問に入るのは的確な判断である。
IMFでは、リーマンショックとそれに続くユーロ危機を受けて、増資を含む改革論議が2010年から始まったが、これに中国は積極参加し、米国が議会の反対で逆に出資比率を減らしたのとは対照的に、ブラジル、ロシア、インドとのBRICS連合の共同歩調を重視しながら出資比率を日本とほぼ同等の第3位=6.39%にまで増やし、途上国の発言力を強めるためにリーダーシップを発揮した。
そしてそれを背景に11年には、戦後ずっと米欧日の3人体制でやってきた副専務理事を、中国を含む4人体制に変えることに成功し、朱民=前中国人民銀行副総裁をそのポストに送り込んだ。朱は、米ジョンズ・ホプキンス大学出身の経済学博士で、世界銀行勤務の後、帰国して前職に就いていた一流の国際金融マンである(本誌No.643=12年9月10日号、「中国という『世紀の大矛盾』とどう向き合うか・3」参照)。
ADBでも中国の存在感は増しており、今や米日に次ぐ3番目の出資国であり、5人の副総裁の1人は中国人だし、12人からなる理事会では米日と並んで単独で理事を出す枠を確保している(他の9理事は複数国の輪番制)。
また850人ほどの専任職員にも日米に次いでインド、オーストラリアと並ぶ50人ほどの人員を送り込んでいる。
その体制の下、中国の大手銀行はこれまでもたくさんの案件でADBと協調融資や共同プロジェクトの経験を積み重ね、またそれらの案件の2割以上を中国企業が受注している(日本は1%以)。
今さらAIIBがADBと対抗するなど、はなからあり得ない話なのである。
今回の問題もこの伝で行けばよかったのだ。ところが中国は最初から仲裁裁判そのものを拒絶して堂々と議論に応じることを避け、そうすれば余計に不利な判決が出るのは分かりきっているのに、その自ら招いた結果に大騒ぎしている。下手くそとしか言い様がない。
「2,000年前からの歴史的権利」は中国の大ウソ
「2,000年以上の活動の歴史」という嘘
7月13日の中国政府の声明は、「南シナ海での中国人の活動にはすでに2,000年以上の歴史がある。中国は南シナ海諸島及び関係海域を最も早く発見、命名、開発、利用し、その諸島・海域に対して最も早くかつ持続的、平和的、有効に主権と管轄を行使し、南シナ海における領土主権及び権益を確立した」と言っているが、これはもちろん嘘である。
元BBCのジャーナリストで今は英王立国際問題研究所にいるビル・ヘイトンの力作『南シナ海/アジアの覇権をめぐる闘争史』(河出書房新社、15年12月刊)が詳しく述べているように、2,000年どころか数千年数万年前からこの海域を自由に行き交って漁労や交易や海賊行為で暮らしを立ててきたのは、フィリピン大学の考古学者=ウィルヘルム・ソルハイムが「ヌサンタオ」(南の島の人々)と名付けたオーストロネシア語系のさまざまな民族や部族の海洋民である。
彼らの子孫は今日でも、中国南部の蛋民(たんみん)、ベトナムのダン族、フィリピンで「海のジプシー」と呼ばれるバジャオ族、マレーシアのバジャウ族、インドネシアのオラン・ラウトなどとして海上や沿岸部で何千年何万年前と基本的に同じ暮らし方をしている。
1950年代に米人類学者がフィリピンのミンダナオ島で出会った海民サマ族の女性は、生まれてから1度も陸地に上がったことがなく、陸に上がると悪霊に襲われると信じていた。
そのように、彼らは陸地とは無縁どころか陸の国家から排除された人々で、「つまり、本当に南シナ海の島々を発見したのは、今日認識されるような民族的なアイデンティティを持たず、国家のようなものには何の愛着も持たなかったであろう人々なのだ。政治的単位が陸上で発展していくかたわらで、ヌサンタオはその手の届かないところで生きようとしただろう」と、ヘイトンは書いている(P.25~27)。
1世紀頃から4世紀まで東南アジアに覇を唱えたのは、メコンデルタを中心に今のカンボジアからベトナム南部を抑えた「扶南(ふなん)」(と7世紀の中国の史書「梁書」で呼ばれている国)で、ヌサンタオが拓いたローマからインド、中国までを結ぶ海上交易路を支配して、中国の絹や東南アジアのスパイスをローマに、アラビアの乳香や没薬(もつやく)やインドのガラス工芸品などを中国に運んで富を蓄えた。4世紀になると、扶南の従属国の1つだった「チャンラ(真臘=しんろう)」が台頭して今のベトナム中部沿岸のその諸港が栄えた。
ダナンの南西にある世界文化遺産の「ミーソン遺跡」はチャンラ王国の聖域で、数世紀後のアンコールワット寺院に通じるヒンドゥー様式の原型を示しており、要するにこの辺りまでは長くインド文化圏だったのである。
扶南も真臘も、東西交易路を独占していたわけではなく、それ以外にもマレー人、ジャワのタルマ国やスマトラのシュリーヴィジャヤ国などが活躍し、それぞれに中国の歴代王朝と朝貢関係を結んでいたが、それは交易の便宜上のことで中国との主従関係はなかった。
これらの南シナ海の諸国・首長らが強い政治的・宗教的繋がりを持っていたのはむしろインドで、宗教は最初はヒンドゥー教、後に仏教を導入し、サンスクリット語を公用語として用いた。
唐に至るまでの中国の内陸王朝にとって、海は辺境もしくは脅威の源であり、中国人が自船で外洋に乗り出すことを禁止していた。
貿易は専ら受け身で、中国南部の諸港にやってくるヌサンタオやその子孫たちとの国家管理の下でのオフショア取引に限られていた。
唐が崩壊して十国時代になり、福州を中心に「ビン(門構えに虫)」が興ると、陸側を閉ざされたこの小国は海側に活路を求め、10世紀を通じて急速に海洋貿易国家になっていく。
次の統一王朝の宋はそれをさらに拡大して、積極的に中国商船に許可を与えて交易を促し、銅銭の輸出を解禁し、マレー船を真似た外洋船の建造法も身につけた。
11世紀末には、中国船はどこの港からも外国に向けて出航してよいことになり、東南アジアのあちこちの港町に中国人の商人や船員が溢れ、チャイナタウンを作るようになった(ヘイトン、P.30~37)。
つまり、中国船が南シナ海を行き交うようになったのは、せいぜいが1,000年前からにすぎず、それ以前の「数千年数万年」を通じてこの海は誰にも一元的に支配されることのない海の民のネットワーク共同体の自由な海だった。
従って中国政府が言う「2,000年前からの歴史的権利」とかいう定義不明の主張には何の根拠もない。
「南沙諸島を発見したのは中国」も大ウソ
「9段線」主張が生まれた歴史的な経緯
今回の審判で、中国が南シナ海への領土主権と海洋権益の主な根拠としてきた「9段線」は、「法的な根拠たりえない」として完膚なきまでに否定された。この問題を考える場合に、まず歴史的経緯として踏まえておきたいのは、次の3点である。
第1に、この海には、上に見たように「数千年数万年」に渡って領土とか主権とか境界とかいう観念そのものが存在していなかった。それを持ち込んできたのは、イギリス、フランス、ドイツ、米国、そして最後にそれらに見習って帝国化した日本などの侵略者たちであった。ヘイトンは書いている。「19世紀の初めには、なにをもって国とするかという点についてヨーロッパ人と東南アジア人とでは考え方が大きく異なっていた。東南アジアでは従来、政治単位はその中心によって、すなわち支配者の個人的な威光によって決まるもので、支配者の権威は王国の中心から遠ざかるにつれて減少していく。これに対してヨーロッパでは、少なくとも[1648年の]ウェストファリア条約以降は、政治単位はその境界によって決まるものになっていた。法も権利も義務も境界内には一様に適用されるが、境界の外には全く及ばないのだ。アジア的な体制では……どの支配者の権威も及ばないすきまさえ存在した。……ヨーロッパ的な体制では、すきまはどこにも残らない」(P.76~77)。
そのため「列強による陣取り合戦が、南シナ海における現在の国境線のもとになっている。列強は国を作り、国と国との国境を作り、それをもとに海上の境界線が引かれた」(P.80)。
•1529年、フィリピンとインドネシアの国境を葡西合意で分割
•1842年、マレーシアとインドネシアの国境を英蘭合意で決定
•1887年、中国とベトナムの国境をフランスが中国に押しつけ
•1898年、フィリピンの国境全体を米西で決定
•1930年、フィリピンとマレーシアの国境を米英で決定
「固定的な国境と領土主権という概念は、まるで何千年も前から存在したかのように当然視されている。しかし東南アジアでは、このような考え方はわずか1世紀強の歴史しかないのだ」(同上)。だから、中国が2,000年前にまで遡って「歴史的な権利」を主張すること自体が馬鹿げている。
第2に、その陣取り合戦に遅れて参加したのが帝国日本であり、1879年の琉球王国併合に続いて1895年に台湾を領有し、さらに20世紀に入って、その先、香港の東南のプラタス諸島(東沙島)、海南島の南方のパラセル諸島(西沙諸島)に手を伸ばそうとして、中国(最初は清、15年からは中華民国)及びフランスともめ事が起きた。このため中国はフランスがスプラトリー諸島(南沙諸島)の領有を宣言した1933年頃から地図制作に力を入れ始め、35年には水陸地図審査委員会の会報で「南シナ海にある132の島嶼の名を上げて、これらは正統な中国の領土であるとぶちあげた。その132のうち28がパラセル諸島、96がスプラトリー諸島に属している。しかしこのリストは、昔からあった中国名を集めたものではなく、航海用の海図に記載されている西欧名の音訳または翻訳だった……ばかりでなく、英国の地図を翻訳する場合に、数多くの誤りを引き継ぎ、新たな誤りまで増やしている」(ヘイトン、P.87)。
つまり、この海域のほとんどの島を「発見、命名」したのが中国ではないことに疑いの余地はない。彼らはこの島嶼リストを作る時に中国語の島名を持っていなかったのだ。
こうして生まれた「9段線」
中国でも諸説紛々の「9段線」の意味
その後、南沙諸島をめぐる周辺各国の確執の複雑な経緯についてはすべて省略する。矢吹晋の新著『南シナ海/領土紛争と日本』(花伝社、16年6月刊)の要約によれば、中国が岩礁の「島作り」に本格的に取り組み始める2014年まで「『新南群島』として日本政府が列挙した13の島嶼のうち、中華民国は最大の太平島を真っ先に実効支配し、残りの12島をフィリピンとベトナムがそれぞれ6島ずつ等しく分け合って」いて「出遅れた」中国に「残されていたのは『島』ではなく『岩礁のみ』であった」(同書P.32~34)。
そのため中国は、9段線主張を盾に強引に島作りを進めるのだが、その9段線とは、伝統的な意味での「国境」であって、線内の島嶼のみならず周辺海域もすべて中国のものであり、線外が公海もしくは他国の所属であることを意味しているのか、それとも線内の島嶼とその内水のみが中国領であって、それ以外は公海であることを意味しているのか、はたまたその場合に中国は排他的経済水域と大陸棚の権利は主張するのかしないのか──すべては曖昧なままである。
ホーチミン大学のハン・ヴィエト教授の論文「東海[南シナ海のベトナムの呼称]における中国のU字型線要求/その成立史と法的根拠」は「今日に至るまで、中国と台湾の学者によって、U字型線の法的性格についてのいくつかの解説が行われてきたが、その内容は各種各様に異なり、しどろもどろだ」と指摘している(矢吹、P.64)。
•高之国=中国海洋発展戦略研究所員、海洋法裁判所判事「海の国境を示すのではなく、線内の諸島の領有権を主張したものである。中国は南シナ海のすべてを要求したことはなく、線内の諸島とその周辺水域を要求している」
•趨克渊=中国の海洋法学者「中国は歴史的領有権を持つ。これは排他的経済水域または大陸棚と類似の法的状態」
•趙理海=中国の海洋法学者「9段線は南シナ海における中国の領域と主権を代表するもので、少なくとも15世紀以降、南シナ海が中国の領域に属するという海洋領域を確認するものだ。線内のすべての諸島と近隣水域は中国の法的管轄権に属する」
•潘石英=中国軍事科学院海洋戦略研究所員「線内の岩礁と水域は歴史的に中国の主権と法的権利に属する。9段線は南シナ海の4つの群礁と群礁を囲む沿海線との中間線を描いたものだ。線で囲まれた水域は、歴史的に中国の内海という実質を持つ」
•趙国材=台湾政治大学教授「線内の岩島、浅い岩礁、砂州と水域に対して歴史的権利を持つ。南シナ海は当時広く中国の歴史的水域と認められていた」
──出鱈目と言っていいだろう。主権、領有権、周辺水域、近隣水域、領域、海洋領域、排他的経済水域、大陸棚、内海、歴史的水域、中間線、といった言葉が、国際海洋法などとの関連で何を意味するのかの定義も明らかでないまま飛び交っている。
7月13日の中国政府の声明もほぼ同じで、これらの言葉を並べ立てて、そのどれもが国際法に合致していると主張している。
1.中国は東沙諸島、西沙諸島、中沙諸島、南沙諸島を含む南中国海諸島に対して主権を有する
2.中国の南中国海諸島は内水、領海、接続水域を有する
3.中国の南中国海諸島は排他的経済水域と大陸棚を有する
4.中国は南中国海において歴史的権利を有する
主権の内容は何か。内水、領海、接続水域、排他的経済水域、大陸棚はもちろん海洋法に位置づけられている概念だが、具体的にどこの島嶼にどれを適用すると9段線になるのかの説明が行われたことがない。また、歴史的権利というのは海洋法にはない概念である。こうした混乱を整理しないまま、「2012年4月以降に発行された中国のパスポートには、U字型ラインの入った地図が印刷されている。その正確な意味がはっきり述べられることのないままに、多くの中国人は単純に、それが自国の主張する国境だと受け止めているのである。その立場から[指導部が]後退しようものなら、国内から怒りに満ちた批判があがる恐れがある」(ヘイトン、P.336)。それが習近平政権が陥っている自縄自縛である。
なぜ台湾が南シナ海問題の鍵を握っているのか
その先はなかなか難しいが……
これを解きほぐすにはどうしたらいいのか。「おそらく、そのひとつの答えは台湾にある」とヘイトンは言う。「中国史に関する議論は、本土よりも台湾のほうがずっと自由にできる見込みがある。……それに台湾には、U字型ラインを最初に引いた政府、つまり中華民国の文書が保管されている。問題のラインがどんな偶然の成り行きで描かれるに至ったのか、おおっぴらに、また徹底的に検証すれば、世論形成に影響力のある人々が考えを変えて、絶対的真理と長らく宣伝してきた国粋主義的な神話を、一部なりとも再検討する気になるかもしれない。そして、台湾から始めるべきという最大の理由はこれだ──中国の当局者が恐れているのは、この問題で譲歩すれば、台湾から強く批判されるのではないかということなのである。北京大学の査道炯教授が説明しているように、『単純なことです。共産党対国民党なんですよ』。台湾政府が、南シナ海における歴史文献的な衝突を縮小する方向に動けば、中国政府も同じことをずっとやりやすくなる。平和な未来への鍵は、誠実で批判的な過去の検証にあるのかもしれない」(P.356)。これがヘイトンの大著の結びの言葉である。
なかなかいいアイディアだと思う。そこから始めて、次には、2002年に中国とASEANが策定した「南シナ海行動宣言」に立ち戻ってそれを法的拘束力を持つ「南シナ海行動規範」に格上げしようという長年の課題にいよいよ決着をつけることだろう。しかしその先、個々の紛争事案についてASEAN全体、あるいはさらに米国や日本も加わっている「ARF=ASEAN地域[安保]フォーラム」など多国間の枠組みで話し合うことが何より建設的ではあるが、中国は、一対多の図式になることを嫌うし、また特にARFでは米国が関与してくることが避けられないので、決して受け入れないだろう。
それはそれで一理あることで、田岡俊次が「ダイヤモンド・オンライン」7月14日号で言うとおり「中国が近隣諸国や米国との関係悪化を冒してまで南シナ海の確保をはかる第1の理由は、軍事面から見れば弾道ミサイル原潜の待機水域の確保」だからである。
この視点については、私も、本誌No.810=15年11月9日号「『米中が南シナ海で一触即発』というのは本当か?」や共著『習近平体制の真相に迫る』所収の岡田充との対談(16年7月、花伝社刊、P.72~)などで打ち出している。
中国が米本土に到達可能な戦略ミサイルを搭載した原潜を数隻程度、南シナ海に配備しようとすること自体は、米国が中国の核保有を容認している以上、「止めろ」と言うことはできない。
米中間の相互核軍縮、その入り口としての相互不使用宣言、それが成るまでの間、不測の事態を回避するための海空連絡メカニズムのできるだけ早い確立を期待するしかないだろう。
そういうわけで、この問題の平和的解決のためには、まず、中国と台湾がそれこそ「歴史的に」共有してきたが故にお互いが引っ込みがつかなくなっている「9段線」の混濁したイデオロギーを克服することである。
日米やASEANが巧みな知的包囲網を形成してそういう方向に議論を導くことが肝心で、軍事的包囲網で中国を押さえつけようとするのはかえって危険である。
『高野孟のTHE JOURNAL』より一部抜粋
著者/高野孟(ジャーナリスト)
早稲田大学文学部卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。現在は半農半ジャーナリストとしてとして活動中。メルマガを読めば日本の置かれている立場が一目瞭然、今なすべきことが見えてくる。
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英フィナンシャル・タイムズが「日本撤退」を投資家に勧める理由
英フィナンシャル・タイムズが「日本撤退」を投資家に勧める理由
2016年7月28日
7月日銀会合への期待が高まっていますが、日本経済の先行きは本当に暗いです。それは本当に…。英フィナンシャル・タイムズ(6月27日)が、日本の現状を簡潔に分析しています。(『カレイドスコープのメルマガ』)
※本記事は、『カレイドスコープのメルマガ』 2016年7月21日第166号の一部抜粋です。全文に興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
英FT「投資家はもはや日本に投資すべきではない」は正しいのか?
「アベノミクスの失敗を認めるときが来た」
まずは、英フィナンシャル・タイムズ(6月27日)に掲載されたその記事、「アベノミクスは失敗である――投資家は、それを認めるべきときである」(英語ソース:It’s time for investors to admit it: Abenomics has failed ※全文閲覧は要ログイン)のポイントをいくらかご紹介しましょう。
【関連】パターンで攻略する日銀会合 7/29以降の日経平均株価はこう動く=伊藤智洋
…ブレグジットの衝撃は確かに、一瞬とはいえ対ドルで99円まで上昇させました。
しかし、日銀は、日本のリート(Reits)の購入を年額900億円の買入れ枠から2000億円に拡大したように、GDP目標600兆円を意識して、ETF(Exchange Traded Fund:上場投資信託)の持ち分についても、3.3兆円から6.3兆円に増やしました。
…東京のJPモルガンのエコノミストは、「7月末には、マイナス金利をマイナス0.1%からマイナス0.3%にまで拡大することを提議するかもしれない」と予測しています。
結果、円は今まで以上に強くなり、アベノミクスと日銀が期待している影響は、逆の結果を導くことになりそうです。 それは、おそらく回復不能なレベルまで行く可能性があります。
…結局、アベノミクスは単に通貨を弱めただけでした。
この年間の企業収益増は、単に通貨安がもたらした結果に過ぎず、これから起こる逆流現象によって(すでにその兆候は出ているが)、さらに製造業を衰弱させていくでしょう。
…4月の船舶・電力を除く民需の機械受注(それは、キャペックスをもっともよく表している数字)は前月比11.0%減の7963億円、4月の貿易収支は8,235億円と3ヵ月連続の黒字となるも、輸出は前年比10.1%減と減少幅が拡大。
3月の日銀短観では、対ドル円相場は117円を予想していましたが、それも大きく裏切られました。
JPモルガンのチーフ・エコノミストの菅野雅明氏や、みずほ証券のチーフ・エコノミストの上野泰也氏は、ともに「来年は対ドルで90円台まで高騰する」と見ています。
一方、日銀が導入したマイナス金利は、銀行株の流血を伴います。
「銀行株に損害を与える日銀の政策が、なぜ信用回復につながって日本経済が良くなるというのか?」と、クリストファー・ウッド(CITIC証券のストラテジスト)は疑問を呈しています。
…三菱東京UFJ銀行頭取の平野信行氏から抗議が起こるのも当然のこと。
これは、日本の民間銀行が政府の言いなりにならなくなっている証左でもあり、旧来の護送船団方式が完全に崩壊して後戻りする可能性がなくなったことを意味しているのです。
…こうなると、ある意味で、三菱東京UFJが国債市場で主要なディーラーシップを放棄する準備をしているという事実は、さして重要ではありません。少なくとも、「鳥の目」「虫の目」で見る限りは。
…イールド・カーブ(利回り曲線)がフラットであれば、保険業者は日本国債を保有することは非常に難しいでしょう。どうであれ、彼らの持ち株に損失が生じるという恐れは、結局、高まっていくのです。
加えて、多くの大口投資家にとって、悪いことが迫っているように見えます。彼らは日銀の迷走する政策によって、さんざん振り回されてきました。
JPモルガンのデータから言えることは、リスクオフの状況にある世界において、円高に振れる懸念が出ている以上、外国通貨で資産を保有している日本の機関投資家は巨額の損失を被ることになるかもしれない、ということです。
出典:It’s time for investors to admit it: Abenomics has failed – FT.com
「もはや日本に投資すべきではない」
フィナンシャル・タイムズは、この記事の最後で「投資家は、もはや日本に投資すべきではない」と外国人投資家に呼びかけています。
日本の株式市場における外国人の売買シェアは約6割です。「GDP600兆円」は夢のまた夢となるのでしょうか?
いえ、まだ、奥の手があります。しかし、それを使えば夢の後に破綻が確実にやってきます。
Next: ついに始まった、ゆうちょ銀行(郵便局)の「貯金大崩壊」
マイナス金利幅の拡大でゆうちょ銀の「貯金」が崩壊する?
フィナンシャル・タイムズの「7月末には、マイナス金利をマイナス0.1%からマイナス0.3%にまで拡大することを提議する可能性あり」という情報は、まだ日本では出ていないようです。
しかし、この情報のとおり、もし、金利がさらに引き下げられた場合、壊滅的な打撃を受けるのは、ゆうちょ銀行(郵便局)の定期貯金・定額貯金・財産形成貯金などです。
今年2月16日からの日銀のマイナス金利の導入を受けて、日本の3つのメガバンクが0.01%に金利を引き下げました。
郵便貯金の金利も、これに歩調を合わせるようにして3月14日から、1ヵ月から5年までの定期貯金の適用金利を、それまでの年0.025~0.03%から0.01%に引き下げました。
ゆうちょ銀行の「貯金」である(愛称)郵便貯金は、預金者が郵便局に預けている預金で国債を購入し、その金利で預金者に分配するというビジネスモデルで成り立っているため、マイナス金利が、さらに-0.3%まで拡大されると、それが崩壊してしまうのです。
日銀などの中央銀行が実施する量的金融緩和とは、政府が発行した国債を三井住友、みずほ、三菱東京UFJなどに代表される市中銀行が買い取り(このとき、財務省から電話が入って、国債の買い取枠、つまりノルマが通達される)、それを日銀に売ることによって実行されます。
日銀は、日本政府という信用の裏付けによって通貨を信用創造(新しい紙幣を印刷する)し、それを市中銀行から買い取った国債の代金に充てます。
その代金の一定額は、日銀の当座預金制度によって開設されている口座に当座預金(3階層に分かれている)として預けなければなりませんが、マイナス金利が導入された2月16日以降、預けられた資金についてはマイナスの金利がつくことになったのです。
預けておくだけで元本がマイナス金利によって減っていくわけですから、国債を買った市中銀行は、国債を日銀に売らずに市場で売買することによって利益を出そうとします。
どう利益を出すかというと、国債を買っている(あるいは、政府から国債を買わされている)すべての銀行が、こうしたマネーゲームに参加するようになるので、市場で売買される国債の値が吊り上がって、最初に国債を買った銀行などの金融機関は、値が吊り上がったところで売って差益を出そうとします。
すると、国債を買いたがる金融機関が殺到して国債の利回りが低下します。みんなが買いたがるので、資金の一時避難所と化した国債の利回りが、仮にゼロであっても買い手が付くからです。
その挙句が、現在のように2年から10年物の国債すべてがマイナスになってしまったのです。
国債の買い需要が沸騰してしまったので、市場メカニズムは、その熱を冷ますために自動的にマイナスの金利をつけてクールダウンさせようとしているのです。
こうなると、国債を持っていても損が出るし、かといって日銀に国債を売っても、当座預金として資金を預けたままにしておけば、元本はマイナス金利によって目減りしていくので、市中銀行は資産を減らしていくことになります。
そこで、市中銀行は国債に関わると損をするので、三菱東京UFJ銀行のように、政府から特別に国債を購入できる権利、つまり国債特別資格を返上するという事態が起きてくるのです。
もう、日本の金融当局は、民間銀行をコントロールできなくなりつつあるということです。
そうなると、買えば損するし、売っても損するので、政府は国債を発行しても、誰も引き受けないという事態が生じます。つまり、買ってくれる金融機関がないので財源を確保できなくなりつつあるのです。
こうなると国家予算を組むことができなくなってしまいます。それは、国の財政の破綻を意味します。それが、現在の状況です。
Next: 黒田バズーカが「弾切れ」状態になった本当の理由とは?
全世界のマイナス金利付き国債の3分の2が日本国債
6月16日に日銀の政策決定会合が開かれました。参院選の前なので、安倍政権であれば、選挙に勝つための粉飾相場を演出するために、日銀に追加の金融緩和を発表させて株価を持ち上げるものと市場関係者は自信を持っていました。
しかし、日銀は市場に何もアナウンスしなかったのです。結果、市場では失望売りが優勢となり株式市場は大暴落したのです。
これは、日銀政策決定会合の前日、6月15日まで開かれていた連邦公開市場委員会(FOMC)において、米連邦準備理事会(FRB)が政策金利の据え置きを決定したものの、失業率の推移を見て年内利上げの含みを残したことが大きく影響しています。
FRBは、去年12月、9年半ぶりに利上げを決めましたが、年明け早々、世界同時株安などの危機的な相場となったため、2016年に予定されていた年3~4回程度の利上げは棚上げとなっています。
しかし、今回のFOMCで米国の利上げ観測が再び浮上してきたことから、日銀は追加の量的金融緩和ができなくなってしまったのです。「なによりも優先されるのは米国経済」なのです。
2012年12月に安倍政権は、国際決済銀行(BIS)とFRBからお墨付きをもらって、アベノミクスという名の国富投げ売り政策を果敢に進めました。
“日銀バズーカ”によって急激な円安が進んでも、欧州中央銀行(ECB)やFRBが日銀に何らクレームを付けなかったのは、日本の株高によってウォール街と、これをコントロールしているロンドン・シティーに日本の富を吸収させるためだったのです。
もちろん、これは、あらかじめ計画されていたことです。
安倍首相と日銀・黒田総裁の二人は、ウォール街とロンドン・シティを支配している金融帝国の秘密の国際金融資本が書いたシナリオどおりに振舞ってきたのです。
日本の株式市場から十分吸い上げた秘密の世界金融資本は、今度はメディアを使って、「アベノミクス祭りは終わった」と死刑宣告を出しました。
そろそろ円安容認を止めて、米国の利上げを考え始めたのです。
といって、去年12月の利上げの失敗を繰り返すことはできないので、その環境をととのえるため日銀には「待った」をかけたということです。
日銀が、今年に入ってから一度も追加の量的金融緩和を行っていないのは、欧州・米国のこうした事情によるものです。
6月23日のブレグジット国民投票によって、英国がEU離脱を決定づけたことによって、先行きの英国経済、EUの経済の失速を予感した投資家は英ポンドやユーロを売って円買いに走ったため急激な円高になりました。
それでも、日銀が緊急の量的金融緩和策に打って出ることができなかったのは、こうした秘密の国際金融資本家からの外圧があったからです。
しかし、理由はもう一つあります。
Next: メガバンクの「国債離れ」 国債バブル破裂の前兆が表れはじめた
「国債バブル破裂」の明確な前兆
それは、今まで説明してきたように、日本政府は、国債の買い手がつかなくなりそうな水準まで国債を大量に発行してしまったため、市場が「これ以上発行してはダメ」というシグナルを送り始めたことです。
そこで、いよいよ追い詰められた日銀は、実質的な量的金融緩和と同じ効果が見込めるマイナス金利の導入をしぶしぶ決めたというわけです。
しかし、これは、やってはならない禁じ手です。
結果、国債の金利そのものがマイナスになることによって、日本の銀行システムまで危機に晒すことになってしまったのです。
政府の国債を、いったん市中銀行が買った後で、それを日銀が引き受ける今までのプロセスでは、市場のジャッジを受けることになるので、今回のように黄信号が点滅し終わって、いよいよ赤信号が点灯しそうになると、国債の流動化が止まってしまいます。
それは、国債バブルが破裂する明確な前兆です。
メガバンクの「国債離れ」
「国債離れ」を宣言したのは東京三菱UFJ銀行だけではありません。実は、主だった日本のメガバンクは、去年のうちに保有していた国債のうち17%も手放しているのです。
マイナス金利によって銀行の出血は止まらず、政府を救うために、このまま国債を引き受け続ければ、近いうちにメガバンクでさえ、出血多量で頓死するかもしれません。
すでに政府が発行した国債の80%超がマイナス金利となっており、買っても、その後市場でも売れない事態が近づきつつあります。
マイナス金利付きの国債はヨーロッパの数ヵ国(スイス、ドイツなど)でも見られます。しかし、全世界のマイナス金利付き国債の3分の2は、日本政府の国債です。すでに日本経済は点滴も打てなくなって危篤状態にあるのです。
FRBや欧州の金融勢力は、ブレグジットだけでなく、右傾化著しいフランスなどもEUからの離脱をほのめかしており、さらに下振れリスクがあることから、当分の間、日本には量的金融緩和の続行を封印するように無言の圧力をかけてくるでしょう。
完全に袋小路に追い詰められた日銀には、残された手段として、マイナス金利を拡大する以外に成す術がなくなっているのです。
こうした状況を、すべて勘案すると、フィナンシャル・タイムズの「7月末には、マイナス金利をマイナス0.1%からマイナス0.3%にまで拡大することを提議する可能性あり」という見立ては、かなり現実的であることがわかるのです。
現行のマイナス0.1%が、マイナス0.2%、そして、マイナス0.3%と金利がじり下げされていくごとに、郵便貯金は真綿で首を絞められていくのです。
Next: 近づく宴の終わり。それでも東京はまだマシ、地方の運命は?
近づく「宴の終わり」
アベノミクスによって、徹底した優遇税制の恩恵に浴してきた大企業は、それ以外でも、安倍政権の政策の柱である非正規雇用化の促進によって人件費を極限まで削減することによって内部留保を増やしてきました。
こうした優良貸出顧客であった大企業を失って、いよいよ有り余る資金の行き場がなくなってきた東京の大手銀行は、不動産担保物件に投資を始めました。
同時期に、中国人の富裕層による都内のマンションの爆買いも手伝って、東京23区内、そして湾岸エリアの高層マンションの値はぐんぐん吊り上がりました。
なんと、六本木ミッドタウン近くの新築マンションには一戸15億円の値がついています。
まさに資産バブルが始まっているのですが、東京の大手銀行は、国債の金利のマイナス幅が拡大すると予想しているので、不動産への貸し付けを止めることができなくなっているのです。
アベノミクスはとっくに終了しているのですが、日本政府がそれを認めることはバブル崩壊の引き金を引くことになるので、すでに神話化し始めたアベノミクス幻想に、ひたすら、しがみつくしかなくなっているのです。
それでも、投資先が残っている東京の大手行は恵まれています。日本の経済崩壊までは、なんとか宴を楽しむことができそうだからです。
対して、地方銀行は国債を買わされてはいるものの、貸出先がないので、売るに売れず元本の目減りを待つばかりです。
そこに、マイナス金利の拡大が実施されれば、地銀はバタバタと潰れていくでしょう。残されているのは合併・統合による生き残りです。
つまり、クリプトカレンシー(暗号通貨)の市場導入と相まって、銀行員の大リストラ時代が始まるということです。それは、ゆうちょ銀の「貯金(郵便貯金)」も同じです。
(※第145号パート2「マイナス実質金利から資産バブルに向かう日本」、第147号パート2「2016年から始まる悪夢/見えてきた日本の資産バブルと戦争経済」にて詳述)
※本記事は、『カレイドスコープのメルマガ』 2016年7月21日第166号の一部抜粋です。全文に興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『「カレイドスコープ」のメルマガ』(2016年7月21日第166号)より一部抜粋、再構成
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http://www.mag2.com/p/money/18802
2016年7月28日
7月日銀会合への期待が高まっていますが、日本経済の先行きは本当に暗いです。それは本当に…。英フィナンシャル・タイムズ(6月27日)が、日本の現状を簡潔に分析しています。(『カレイドスコープのメルマガ』)
※本記事は、『カレイドスコープのメルマガ』 2016年7月21日第166号の一部抜粋です。全文に興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
英FT「投資家はもはや日本に投資すべきではない」は正しいのか?
「アベノミクスの失敗を認めるときが来た」
まずは、英フィナンシャル・タイムズ(6月27日)に掲載されたその記事、「アベノミクスは失敗である――投資家は、それを認めるべきときである」(英語ソース:It’s time for investors to admit it: Abenomics has failed ※全文閲覧は要ログイン)のポイントをいくらかご紹介しましょう。
【関連】パターンで攻略する日銀会合 7/29以降の日経平均株価はこう動く=伊藤智洋
…ブレグジットの衝撃は確かに、一瞬とはいえ対ドルで99円まで上昇させました。
しかし、日銀は、日本のリート(Reits)の購入を年額900億円の買入れ枠から2000億円に拡大したように、GDP目標600兆円を意識して、ETF(Exchange Traded Fund:上場投資信託)の持ち分についても、3.3兆円から6.3兆円に増やしました。
…東京のJPモルガンのエコノミストは、「7月末には、マイナス金利をマイナス0.1%からマイナス0.3%にまで拡大することを提議するかもしれない」と予測しています。
結果、円は今まで以上に強くなり、アベノミクスと日銀が期待している影響は、逆の結果を導くことになりそうです。 それは、おそらく回復不能なレベルまで行く可能性があります。
…結局、アベノミクスは単に通貨を弱めただけでした。
この年間の企業収益増は、単に通貨安がもたらした結果に過ぎず、これから起こる逆流現象によって(すでにその兆候は出ているが)、さらに製造業を衰弱させていくでしょう。
…4月の船舶・電力を除く民需の機械受注(それは、キャペックスをもっともよく表している数字)は前月比11.0%減の7963億円、4月の貿易収支は8,235億円と3ヵ月連続の黒字となるも、輸出は前年比10.1%減と減少幅が拡大。
3月の日銀短観では、対ドル円相場は117円を予想していましたが、それも大きく裏切られました。
JPモルガンのチーフ・エコノミストの菅野雅明氏や、みずほ証券のチーフ・エコノミストの上野泰也氏は、ともに「来年は対ドルで90円台まで高騰する」と見ています。
一方、日銀が導入したマイナス金利は、銀行株の流血を伴います。
「銀行株に損害を与える日銀の政策が、なぜ信用回復につながって日本経済が良くなるというのか?」と、クリストファー・ウッド(CITIC証券のストラテジスト)は疑問を呈しています。
…三菱東京UFJ銀行頭取の平野信行氏から抗議が起こるのも当然のこと。
これは、日本の民間銀行が政府の言いなりにならなくなっている証左でもあり、旧来の護送船団方式が完全に崩壊して後戻りする可能性がなくなったことを意味しているのです。
…こうなると、ある意味で、三菱東京UFJが国債市場で主要なディーラーシップを放棄する準備をしているという事実は、さして重要ではありません。少なくとも、「鳥の目」「虫の目」で見る限りは。
…イールド・カーブ(利回り曲線)がフラットであれば、保険業者は日本国債を保有することは非常に難しいでしょう。どうであれ、彼らの持ち株に損失が生じるという恐れは、結局、高まっていくのです。
加えて、多くの大口投資家にとって、悪いことが迫っているように見えます。彼らは日銀の迷走する政策によって、さんざん振り回されてきました。
JPモルガンのデータから言えることは、リスクオフの状況にある世界において、円高に振れる懸念が出ている以上、外国通貨で資産を保有している日本の機関投資家は巨額の損失を被ることになるかもしれない、ということです。
出典:It’s time for investors to admit it: Abenomics has failed – FT.com
「もはや日本に投資すべきではない」
フィナンシャル・タイムズは、この記事の最後で「投資家は、もはや日本に投資すべきではない」と外国人投資家に呼びかけています。
日本の株式市場における外国人の売買シェアは約6割です。「GDP600兆円」は夢のまた夢となるのでしょうか?
いえ、まだ、奥の手があります。しかし、それを使えば夢の後に破綻が確実にやってきます。
Next: ついに始まった、ゆうちょ銀行(郵便局)の「貯金大崩壊」
マイナス金利幅の拡大でゆうちょ銀の「貯金」が崩壊する?
フィナンシャル・タイムズの「7月末には、マイナス金利をマイナス0.1%からマイナス0.3%にまで拡大することを提議する可能性あり」という情報は、まだ日本では出ていないようです。
しかし、この情報のとおり、もし、金利がさらに引き下げられた場合、壊滅的な打撃を受けるのは、ゆうちょ銀行(郵便局)の定期貯金・定額貯金・財産形成貯金などです。
今年2月16日からの日銀のマイナス金利の導入を受けて、日本の3つのメガバンクが0.01%に金利を引き下げました。
郵便貯金の金利も、これに歩調を合わせるようにして3月14日から、1ヵ月から5年までの定期貯金の適用金利を、それまでの年0.025~0.03%から0.01%に引き下げました。
ゆうちょ銀行の「貯金」である(愛称)郵便貯金は、預金者が郵便局に預けている預金で国債を購入し、その金利で預金者に分配するというビジネスモデルで成り立っているため、マイナス金利が、さらに-0.3%まで拡大されると、それが崩壊してしまうのです。
日銀などの中央銀行が実施する量的金融緩和とは、政府が発行した国債を三井住友、みずほ、三菱東京UFJなどに代表される市中銀行が買い取り(このとき、財務省から電話が入って、国債の買い取枠、つまりノルマが通達される)、それを日銀に売ることによって実行されます。
日銀は、日本政府という信用の裏付けによって通貨を信用創造(新しい紙幣を印刷する)し、それを市中銀行から買い取った国債の代金に充てます。
その代金の一定額は、日銀の当座預金制度によって開設されている口座に当座預金(3階層に分かれている)として預けなければなりませんが、マイナス金利が導入された2月16日以降、預けられた資金についてはマイナスの金利がつくことになったのです。
預けておくだけで元本がマイナス金利によって減っていくわけですから、国債を買った市中銀行は、国債を日銀に売らずに市場で売買することによって利益を出そうとします。
どう利益を出すかというと、国債を買っている(あるいは、政府から国債を買わされている)すべての銀行が、こうしたマネーゲームに参加するようになるので、市場で売買される国債の値が吊り上がって、最初に国債を買った銀行などの金融機関は、値が吊り上がったところで売って差益を出そうとします。
すると、国債を買いたがる金融機関が殺到して国債の利回りが低下します。みんなが買いたがるので、資金の一時避難所と化した国債の利回りが、仮にゼロであっても買い手が付くからです。
その挙句が、現在のように2年から10年物の国債すべてがマイナスになってしまったのです。
国債の買い需要が沸騰してしまったので、市場メカニズムは、その熱を冷ますために自動的にマイナスの金利をつけてクールダウンさせようとしているのです。
こうなると、国債を持っていても損が出るし、かといって日銀に国債を売っても、当座預金として資金を預けたままにしておけば、元本はマイナス金利によって目減りしていくので、市中銀行は資産を減らしていくことになります。
そこで、市中銀行は国債に関わると損をするので、三菱東京UFJ銀行のように、政府から特別に国債を購入できる権利、つまり国債特別資格を返上するという事態が起きてくるのです。
もう、日本の金融当局は、民間銀行をコントロールできなくなりつつあるということです。
そうなると、買えば損するし、売っても損するので、政府は国債を発行しても、誰も引き受けないという事態が生じます。つまり、買ってくれる金融機関がないので財源を確保できなくなりつつあるのです。
こうなると国家予算を組むことができなくなってしまいます。それは、国の財政の破綻を意味します。それが、現在の状況です。
Next: 黒田バズーカが「弾切れ」状態になった本当の理由とは?
全世界のマイナス金利付き国債の3分の2が日本国債
6月16日に日銀の政策決定会合が開かれました。参院選の前なので、安倍政権であれば、選挙に勝つための粉飾相場を演出するために、日銀に追加の金融緩和を発表させて株価を持ち上げるものと市場関係者は自信を持っていました。
しかし、日銀は市場に何もアナウンスしなかったのです。結果、市場では失望売りが優勢となり株式市場は大暴落したのです。
これは、日銀政策決定会合の前日、6月15日まで開かれていた連邦公開市場委員会(FOMC)において、米連邦準備理事会(FRB)が政策金利の据え置きを決定したものの、失業率の推移を見て年内利上げの含みを残したことが大きく影響しています。
FRBは、去年12月、9年半ぶりに利上げを決めましたが、年明け早々、世界同時株安などの危機的な相場となったため、2016年に予定されていた年3~4回程度の利上げは棚上げとなっています。
しかし、今回のFOMCで米国の利上げ観測が再び浮上してきたことから、日銀は追加の量的金融緩和ができなくなってしまったのです。「なによりも優先されるのは米国経済」なのです。
2012年12月に安倍政権は、国際決済銀行(BIS)とFRBからお墨付きをもらって、アベノミクスという名の国富投げ売り政策を果敢に進めました。
“日銀バズーカ”によって急激な円安が進んでも、欧州中央銀行(ECB)やFRBが日銀に何らクレームを付けなかったのは、日本の株高によってウォール街と、これをコントロールしているロンドン・シティーに日本の富を吸収させるためだったのです。
もちろん、これは、あらかじめ計画されていたことです。
安倍首相と日銀・黒田総裁の二人は、ウォール街とロンドン・シティを支配している金融帝国の秘密の国際金融資本が書いたシナリオどおりに振舞ってきたのです。
日本の株式市場から十分吸い上げた秘密の世界金融資本は、今度はメディアを使って、「アベノミクス祭りは終わった」と死刑宣告を出しました。
そろそろ円安容認を止めて、米国の利上げを考え始めたのです。
といって、去年12月の利上げの失敗を繰り返すことはできないので、その環境をととのえるため日銀には「待った」をかけたということです。
日銀が、今年に入ってから一度も追加の量的金融緩和を行っていないのは、欧州・米国のこうした事情によるものです。
6月23日のブレグジット国民投票によって、英国がEU離脱を決定づけたことによって、先行きの英国経済、EUの経済の失速を予感した投資家は英ポンドやユーロを売って円買いに走ったため急激な円高になりました。
それでも、日銀が緊急の量的金融緩和策に打って出ることができなかったのは、こうした秘密の国際金融資本家からの外圧があったからです。
しかし、理由はもう一つあります。
Next: メガバンクの「国債離れ」 国債バブル破裂の前兆が表れはじめた
「国債バブル破裂」の明確な前兆
それは、今まで説明してきたように、日本政府は、国債の買い手がつかなくなりそうな水準まで国債を大量に発行してしまったため、市場が「これ以上発行してはダメ」というシグナルを送り始めたことです。
そこで、いよいよ追い詰められた日銀は、実質的な量的金融緩和と同じ効果が見込めるマイナス金利の導入をしぶしぶ決めたというわけです。
しかし、これは、やってはならない禁じ手です。
結果、国債の金利そのものがマイナスになることによって、日本の銀行システムまで危機に晒すことになってしまったのです。
政府の国債を、いったん市中銀行が買った後で、それを日銀が引き受ける今までのプロセスでは、市場のジャッジを受けることになるので、今回のように黄信号が点滅し終わって、いよいよ赤信号が点灯しそうになると、国債の流動化が止まってしまいます。
それは、国債バブルが破裂する明確な前兆です。
メガバンクの「国債離れ」
「国債離れ」を宣言したのは東京三菱UFJ銀行だけではありません。実は、主だった日本のメガバンクは、去年のうちに保有していた国債のうち17%も手放しているのです。
マイナス金利によって銀行の出血は止まらず、政府を救うために、このまま国債を引き受け続ければ、近いうちにメガバンクでさえ、出血多量で頓死するかもしれません。
すでに政府が発行した国債の80%超がマイナス金利となっており、買っても、その後市場でも売れない事態が近づきつつあります。
マイナス金利付きの国債はヨーロッパの数ヵ国(スイス、ドイツなど)でも見られます。しかし、全世界のマイナス金利付き国債の3分の2は、日本政府の国債です。すでに日本経済は点滴も打てなくなって危篤状態にあるのです。
FRBや欧州の金融勢力は、ブレグジットだけでなく、右傾化著しいフランスなどもEUからの離脱をほのめかしており、さらに下振れリスクがあることから、当分の間、日本には量的金融緩和の続行を封印するように無言の圧力をかけてくるでしょう。
完全に袋小路に追い詰められた日銀には、残された手段として、マイナス金利を拡大する以外に成す術がなくなっているのです。
こうした状況を、すべて勘案すると、フィナンシャル・タイムズの「7月末には、マイナス金利をマイナス0.1%からマイナス0.3%にまで拡大することを提議する可能性あり」という見立ては、かなり現実的であることがわかるのです。
現行のマイナス0.1%が、マイナス0.2%、そして、マイナス0.3%と金利がじり下げされていくごとに、郵便貯金は真綿で首を絞められていくのです。
Next: 近づく宴の終わり。それでも東京はまだマシ、地方の運命は?
近づく「宴の終わり」
アベノミクスによって、徹底した優遇税制の恩恵に浴してきた大企業は、それ以外でも、安倍政権の政策の柱である非正規雇用化の促進によって人件費を極限まで削減することによって内部留保を増やしてきました。
こうした優良貸出顧客であった大企業を失って、いよいよ有り余る資金の行き場がなくなってきた東京の大手銀行は、不動産担保物件に投資を始めました。
同時期に、中国人の富裕層による都内のマンションの爆買いも手伝って、東京23区内、そして湾岸エリアの高層マンションの値はぐんぐん吊り上がりました。
なんと、六本木ミッドタウン近くの新築マンションには一戸15億円の値がついています。
まさに資産バブルが始まっているのですが、東京の大手銀行は、国債の金利のマイナス幅が拡大すると予想しているので、不動産への貸し付けを止めることができなくなっているのです。
アベノミクスはとっくに終了しているのですが、日本政府がそれを認めることはバブル崩壊の引き金を引くことになるので、すでに神話化し始めたアベノミクス幻想に、ひたすら、しがみつくしかなくなっているのです。
それでも、投資先が残っている東京の大手行は恵まれています。日本の経済崩壊までは、なんとか宴を楽しむことができそうだからです。
対して、地方銀行は国債を買わされてはいるものの、貸出先がないので、売るに売れず元本の目減りを待つばかりです。
そこに、マイナス金利の拡大が実施されれば、地銀はバタバタと潰れていくでしょう。残されているのは合併・統合による生き残りです。
つまり、クリプトカレンシー(暗号通貨)の市場導入と相まって、銀行員の大リストラ時代が始まるということです。それは、ゆうちょ銀の「貯金(郵便貯金)」も同じです。
(※第145号パート2「マイナス実質金利から資産バブルに向かう日本」、第147号パート2「2016年から始まる悪夢/見えてきた日本の資産バブルと戦争経済」にて詳述)
※本記事は、『カレイドスコープのメルマガ』 2016年7月21日第166号の一部抜粋です。全文に興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『「カレイドスコープ」のメルマガ』(2016年7月21日第166号)より一部抜粋、再構成
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