生明はテツヤとアラタを連れて、璃彩を奪い返すためにN国…サウサリコへと向かうこととなった。
「ママ、準備出来たよ!」(テツヤ)
「うん、じゃ行くよ。いや、やっぱりもう一度聞くね。ふたりとも、本当にあたしについてくる?」
「大丈夫!」(アラタ)
「りりがさらわれたら、パパの所へアイツラはもう、来ないもんね?」(テツヤ)
「それは分からないけど(笑)」
そう、格之進はN国側から見たら、裏切り者なのだ。
いつでも処刑しに来ても、おかしくない。
「パパは鈍感だからなぁ…ビスタムのチカラを持ってるのに、まだ使えないなんだもんね」(アラタ)
「あたしら、いっぱいヒントあげたのにねー。ま、沢山のスパイに襲われたら、目覚めるかもね」(生明)
と、さり気なく怖いことを言う女。
「よし、行くか!」
「えいえいおー!」
生明が真夜中にドアを空けると、外で格之進が立っていた。
「カクさん…!どうして?!」
「これ…食べてけろし」
と言って、生明に何やらが入った袋を渡した。
「うわぁ…おにぎり!」(生明)
「しかも焼きおにぎりだ!」(テツヤ)
「焦げたお味噌の香りがする!」(アラタ)
「なにこれ、作ってくれたの?」(生明)
「うん…僕、これしか作れないんだ。嫁のディアーナがね、これ大好物で」(格之進)
「最近はアメリカ人でも味噌焼きおにぎり、好きだったたりするんだね」(生明)
「ディアーナという名前だけど、僕と同じモンゴリアンだから。こういうの、好きなんだよ」(格之進)
「そっか…確かにりりも、どっから見ても白人の血が混ざってるように見えないか」(生明)
「ちなみに…まぁ、いっか」(格之進)
「な、なによ…気になるなぁ。まぁ、いいけど」
格之進はディアーナと共にアメリカ人ではないと言いたかったが、どうでもいいかと思って言わなかった。
「必ず、生きて帰ってきてくれ!頼む!」(格之進)
「それだけじゃないよ…りりも必ず、連れて帰てくる…!」
生明は笑顔でVサインを作って、格之進に見せた。
そして3人はF00ユニコーンのコクピットに乗り込んだのだった…。
(16話につづく)
☆今回はバトルシーンが全くなかったですねー。
スミマセン(汗)
ま、たまにはいいでしょ?
次回は遂にN国に乗り込む生明とテツアラ。
ドウナチャーウんでしょうか?!
ちなみに味噌味の焼きおにぎりは、作者の大好物ドS。
それだけです。特に意味とか無いので、深く考えないでくださいね。