『お父さんと伊藤さん』~「私、彼氏、お父さん。今日から三人で暮らすことになりました。」 | 『にゃんころがり新聞』

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writer/K・Kaz

 


今回、ご紹介したいのは、つい最近、映画館で観た邦画「お父さんと伊藤さん」です。
まずは、ストーリーの紹介をいたします。


STORY


34歳の彩は、書店でアルバイトをしながら暮らしています。
彩の彼氏は、給食センターでアルバイトをしている20歳年上のバツイチ男・伊藤さんです。
ふたりは、ちょっとした流れで付き合うことになります。
お互い、深く詮索しない性格が居心地がいいのか、ふたりは小さなアパートで同棲して、庭で家庭菜園をしたり、慎ましく暮らしていました。
そんなある日、彩のお父さんが、同居していた兄夫婦の家を追い出されます。
そして、何処にも行く当てのない彩のお父さんは、ボストンバッグと謎の小さな箱を持って、突然彩と伊藤さんの部屋に転がりこんできます。
年齢の割には、頼りなさげな伊藤さんの存在を知り、驚くお父さんでしたが、この家に住むといって、頑として譲りません。
彩は、しぶしぶ承諾します。
そして、三人の、ぎこちない共同生活が始まります。
が、お父さんが、いちいち彩と伊藤さんの生活のこまかいところに口をはさんできて、それまで平和だった暮らしにヒビがはいり、彩のイライラは募るばかり……

 

REVIEW


年老いた親の面倒を、誰がどのように見るかは、どこの家庭でもいつかは直面する問題です。
特に、元教師で口の達者なお父さんは扱いづらいです。
お父さん本人も、そこのところはよく分かっていて、成人してすっかり自分をナイガシロにするようになってしまった息子と娘の変化を、寂しく思っているようです。
そして、当てつけをしているようにも見えました。
  また、ホームセンターの電動ドリル売り場で、思いがけず大はしゃぎしたお父さんと伊藤さんとが気が合ってしまった事に驚いたり、旅行に連れてゆくと言いながら、お父さんが、周囲の都合を一切考えずに家を出てしまったり、彩はお父さんの事を何も分かっていなかったと後悔します。


しかし、わがままぶりに閉口し大喧嘩したりもします。年老いた親の面倒を誰がどのように見るかは何処の家庭でもいつかは直面する問題です。
他人事とは思えませんでした。
作品を鑑賞中、幾つか
「どんな意味なんだろう」
と思う事がありました。
しかし結局は最後まで謎解きされなかったものもあり、ちょっとモヤモヤする部分もありました。
なので少し厳しめにつけて、作品の評価は、星3,5とさせて頂きます。

 

お正月に見た映画は、『お父さんと伊藤さん』と、イタリア映画「人間の値打ち」の2本でしたが、お正月だからか、奇しくもどちらも家族や絆について考えさせられる2作品でした。
まだ劇場で公開している所もありますのでDVD化などはまだ先だと思いますが、どちらも見てもらいたいです。

 

 

 

 

K・Kazのこの映画の評価☆☆☆★(3,5)

 

(本ブログでの、レーティング評価の定義)

☆☆☆☆☆(星5) 93点~100点
☆☆☆☆★(星4,5) 92点
☆☆☆☆(星4) 83点~91点
☆☆☆(星3) 69点~82点)

 

 


監督/タナダ ユキ
出演者/上野 樹里
リリー・フランキーほか
公開/2016年10月 
製作国/日本
原作/中澤日菜子の小説「お父さんと伊藤さん」(『第8回小説現代長編新人賞』受賞作)

 

 

 

 

 

 

writer/K・Kaz

 

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