今日はNECのノートパソコン LaVieで使っていると、起動後すぐに20分も経たないうちに電源が落ちてしまうという不具合の症状があるという機体を預かりました。
このパソコンは2006年製造で、今までは扇風機やノートPCクーラーなどを使って何とか持ちこたえていたそうです。4年経過していることから疑われるのはファンの故障かCPUの冷却不足からくる熱暴走です。
<冷却ファンのホコリは思ったより少なめ?!>
4年間ほとんど毎日使っていたという割にはきれいです。外から見た感じでは排気口もきれいだし・・・何が原因だったのか、クリーニングの手順としてメモしておきながら謎を明らかにします。
この手順・写真は2006年8月モデルのLaVie Lですが、同じ系統のAMD製CPUを搭載した以下のモデルで役立つと思います。
2007年4月モデル LaVie L ベーシックタイプ LL570/JG (PC-LL570JG)、LL550/JG(PC-LL550JG)
2007年1月モデル LaVie L ベーシックタイプ LL590/HG (PC-LL590HG)、LL570/HG(PC-LL570HG)、LL550/HG (PC-LL550HG)
2006年8月モデル LaVie L ベーシックタイプLL590/GG (PC-LL590GG)、LL570/GD (PC-LL570GD)、 LL550/GD (PC-LL550GD)
1.パソコンの電源をOFFにします。
2.ACアダプタやバッテリーパックをはずします。
3.ノートPCを分解します。(この機種の場合は底面のメッシュになっているところからファンのある場所が一目瞭然なのでそのパネルをはずします。)
パネルは2本のネジで止められていたので2本ともネジをはずしました。
<パネルを取外しました>
本体の排気口のすぐ近くにあるファン(写真右側)から銅製のヒートパイプでCPUの熱をPC内部から排出する仕組みになっています。
<パネルもホコリがいっぱい>
ファンの形状と同じ円上のホコリが付着していました。
4.クリーニングして除去します。
クリーニングには、ブラシとエアダスターを使いました。
内蔵されていたのはノートPCでおなじみの平型の空冷式の冷却ファンです。
5.ファン動作用の2ピンの小さな電源ケーブルをマザーボードからはずします。
6.ファンを固定しているネジをはずします。この機種の場合は3本。
<ファンを取外した>
7.取外したファンをクリーニングします。
取外したファンには表も裏面にも羽の部分にもホコリが付いているので、ブラシと綿棒とエアダスターでクリーニングします。
まるで汚れたエアフィルターのように排気口を完全にふさいでいるホコリの塊を発見しました! こんなのが詰まっていたら、空気流れないよ
<排気口の部分と同じ形のホコリ>
外側はきれいなのですが、中はこんなにホコリを溜め込んでしまっていたのでした。
この機種の場合、底面から空気を吸い込んでPC左側側面の排気口から排熱する仕組みなのですが、ヒートパイプに直に風を当てようとしているため目詰まりを起こしやすいです。
8.ホコリを除去します。
この機種から取れた問題のホコリの塊です。大きさはおおよそ全長65mm、幅15mm、厚み4mmでした。
<本体側と排気口も掃除>
本体側に残っているホコリ、特に排気口の目詰まりを直しました。ブラシと綿棒とエアダスターできれいさっぱりです。
9.取外したファンをクリーニングします。
羽の部分は1枚ずつ両面とも入念に綿棒で拭きました。
10.クリーニングを完了したファンをPC本体へ取り付け、ネジ留めします。
11.ファンの電源ケーブルをマザーボードへ接続します。
12.取外したパネルを取り付けます。
13.バッテリパック、ACアダプタを接続します。
14.パソコンの電源をオンにして、OSを起動して動作を確認します。
15.しばらく動作させて問題ないことを確認します。
2時間ほど慣らし運転しましたが全く問題なしでした。排気口に手を当てると生暖かい風が出ていました。
以上で、ノートPCの熱暴走対策に空冷ファンのクリーニングの作業完了です。
これでバッチリ このパソコンも復活です