あっという間に今年も12月になってしまいました。そしてあと2週間ちょっとでクリスマス。

 

旦那と一緒にクリスマスの買い物に行った郊外のショッピングモールの映画館で、今話題の映画「レンタル・ファミリー(Rental Family)」を鑑賞してきました。マンハッタン・ミッドタウンのジャパンソサエティからこの映画の試写会の案内が来ていたのですが、クロアチア滞在中だったので行けませんでした。それもあり、気になっていたハリウッド映画。いや、オール日本ロケなので、ハリウッド映画というより日米合作映画と呼んだ方が相応しいかもしれません。ソーシャルメディアで結構騒がれていて、普段は辛口な知り合いの日本人夫婦もお勧めだと言っていたので、とても楽しみにしていました。

 

https://www.searchlightpictures.jp/movies/rentalfamily

 

ミッドタウンのジャパンソサエティでのNYプレミアの様子

 

日本での公開は来年のようなので、簡単に作品の紹介をしておくと、「レンタル・ファミリー」は大阪出身の日本人監督による日本を舞台としたコメディ・ドラマ映画です。監督自らが脚本に参画しオール日本ロケで撮影されました。日本を拠点に活動する売れないアメリカ人俳優フリップがレンタル家族の貸し出し?派遣?を生業とするレンタルファミリー社の役者として働き、文字通り、彼を家族としてレンタルする顧客のために様々な役を演じる時間を通して、自分を発見していく、というようなストーリーです。この、顧客が家族をレンタルするという日本の家族レンタルビジネスは、アメリカのメディアで何度か紹介されていて、とてもアメリカ人にとっては興味のあるトピックなのです。主演はブレンダン・フレイザー。

 

 

まだ観てない方のために、これ以上のネタあかしはしませんが、結論から言って、観て良かったです。爆笑できるシーンも、目頭が暑くなるシーンもあり見終えた後に幸せになれる映画でした。旦那Dも「ガイジン」として東京で暮らした様々な思いが蘇り、ブレンダン・フレイザー演じる主人公に大いに感情移入できたようです。私たちが観たのは日曜午後の回でしたが、客の入りは半分くらい、といったところでした。もともと超満員になるような映画館ではないので、あ、人気なんだな、という感触。実際公開週は全米BOXオフィスで第5位に食い込む健闘を見せたそうです。我々以外の観客は、NY郊外という土地柄なのか、白人の中年カップルが中心で、他にも目立ったのが白人夫とアジア人妻、というカップルや、それにハーフの子供、、という家族が少なくとも5−6組いました。あとは、アメリカで日本を舞台にした映画の公開や、日本人アーティストの公演には、コスプレしてくるオタッキーな若者がいるんですが、この日もそんな感じの客層が目立ちました。

 

ネタばらしなしの感想としてはまず、東京の街の情景描写がとても素敵でした。さすが日本人監督作品というだけあって、日本の普段の何気ない生活が淡々と描かれていて、外国人監督の視点で描く東京や日本各地の光景とはまた違って新鮮でした。以前暮らしたことのある小田急沿線や、東京の中でも好きな場所である浅草・隅田川あたりが登場して、懐かしく感じました。そして、個人的には、ブレンダン演じる主人公が彼をレンタルする顧客と一緒に旅に出た長崎県島原半島の光景が美しくて、こんな日本の原風景をこうしてアメリカにそして世界に紹介してくれてありがとう、と思いました。また、欧米人が期待する日本社会のユニークなところや華やかな場面や日本人の美徳みたいなところだけでなく、老人やシングルマザーに冷たいというような日本社会の陰鬱で陰湿な部分にも触れていて、ただのコメディーではありませんでした。

 

 

主演のブレンダン・フレイザー。さすが、オスカー俳優です。デカい体なのに、なぜか所在なげに、申し訳なさげに、おどおどする善良なガイジンがとてもうまく表現されいて、ああ、こういう白人男、日本にいるよね〜というまさにハマりっぷり。しかも、普段はおとなしいのに、たまに日本社会の壁にぶつかりアメリカ的価値観を爆発させるが、うざさだけが残るような微妙なところも、日本に長年居着いているアメリカ人を巧く表現してます。

 

映画がヒットすると「実はあの役、最初は俺にオファーが来たんだよ」とかいう大御所俳優がいますが、この役は、そこら辺のイケメン俳優が演じると、世界観が崩壊する可能性があるので、繊細な演技ができるブレンダン・フレイザーが配役されて本当に良かったです。彼のためにこの脚本があるのではないかというくらい役に合っていました。彼が劇中で話す日本語も妙にリアル。うちの旦那が日本人の友人と話すような片言の日本語。わかってるんだかわかってないんだか、判別がつかないような会話のキャッチボールなど、それが旦那のツボにハマったようで、爆笑してました。

 

 

また、監督のHIKARIさんにも触れないわけにはいきません。大阪生まれの大阪育ちの日本人女性。交換留学で高校生の時にアメリカに来て、一旦帰国。そしてアメリカの大学に進学し、演技から制作までしっかり映像作品を学んだ実力派です。このブログでも何度か取り上げているトライベッカ映画祭に2015年に出品した「Where We Begin」が短編映画部門にノミネートされたがキャリアブレークにつながり、今日まで世界中で活躍しています。

 

その他レンタルファミリー社の社長役には実力派俳優の平 岳大(ひら たけひろ)さん。「SHOGUN」では真田広之の宿敵を演じてました。またブレンダンをレンタルするかつての大御所俳優役に柄本明さんなど、主要キャストも実力派揃いです。ブレンダンを本当の父親だと思ってしまうハーフの女の子を演じたゴーマン シャノン 眞陽さんも将来の活躍が楽しみです。日本を舞台にした日米合作映画にありがちですが、ろくな演技できないアイドルグループメンバーとか、キムタクの子どもとか登場しちゃったらどうしようと不安でしたが、女性キャストを演じた女優さんたちもきちんとした演技ができる人たちばかりでした。元宝塚トップスターの真飛聖さんなんてあまりに作品に溶け込んでいて、エンドロール見るまで気が付かなかったです。

 

アメリカでは、この週末も継続公開する映画館がほとんどなスマッシュヒット、嬉しい限りです。そして、日本では来年2月の公開が決定したそうで、ぜひご覧になってみてください。

 

 

 

 

クロアチアが世界に誇る世界遺産、ドブロブニクはぜひ数日滞在したい場所。我々のツアーはクロアチア・スロベニアを10日で周遊する旅で、ここドブロブニクが最終目的地、かつ解散地点でした。しかし、10日目以降もここドブロブニクに滞在する延泊オプションを提案されていて、私とDもさらに2泊して3日間ステイを延長しました。

 

宿泊に関しては、旧市街に位置するブティックホテルや、アドリア海を一望できる豪華なリゾートホテルなどのチョイスがあります。城壁のすぐ外にはヒルトンがあります。我々は、せっかくクロアチアにいるのだから歴史的な雰囲気を楽しみたいということで、城壁内にある石造りの建物を改装したホテルに滞在しました。一般車の乗り入れが禁止されているので、荷物は城壁外の車止めから持ち運びすることになります。それが不便でドブロブニクの前の宿泊地スピリットでは新市街のホテルに泊まったのですが、ここドブロブニクについては、城壁の外の駐車場からの荷物の運搬を全てホテル側が手配してくれました。(正確には荷物運搬が料金に含まれている)

 

私たちが泊まったのは、「St. Joseph's」というブティックホテル。旧市街城壁内の静かな路地裏にあります。外からは、ここがホテル?と思ってしまうくらいの佇まいで、誰かに案内してもらわないと辿り着けないかもしれません。

 

街灯に小さく「St. Joseph's」と書いてある

 

 

外から見ると普通の住宅と区別がつきませんが、外の街灯に一応ホテルの名前が記してあります。しっかりした造りです。頑丈そうな大きな木の扉を開けると小さなフロント兼オフィスがあります。内部にはレストランなどはなくて、いくつかの客室スィートで構成されています。部屋は路地に面していますが、人通りが少ないのでとても静かです。この日は我々一行で貸切状態でしたので、Aさんの部屋をダイニング付きの大きい部屋にアップグレードしてくれていて、朝食やハッピーアワーの時に集まる場所に使わせてもらいました。

 

ドアを開けると小さなフロント兼事務所

 

客室スィート内のダイニング

 

ベッドルーム兼リビングは広々

 

質素ながら手作りの朝食付き

 

私たちの部屋からの眺め

 

 

 

城壁外の車止めまで荷物を運搬してくれるスタッフ

 

ホテルでは質素な朝食が提供されたものの、本格的なレストランは付いていないので、昼夜は自分で調理するか外で食事をすることになります。客室のダイニングルームで調理もできます。メンバーの誰かが、地元の食材やとれたてのシーフードを買ってきて料理しようと提案してましたが、観光したあとは疲れてしまい、結局全食外食になりました。国際的観光地だけあって、日本食や寿司をはじめ、タイ料理、中華などアジア料理レストランから、ローカルのB級グルメまで値段も種類もその時の気分で選べます。

 

クロアチアのワインと魚介類で優雅にランチかディナーできるところは?、と聞かれたら城壁内メインストリートの「The Gradska kavana Arsenal 」をお薦めします。マリーナ側から旧市街教会広場の面したパティオまでいろいろなタイプの席があります。大きいレストランなので、グループ客から、おひとり様も見かけました。これまでの訪問地では全く見かけなかった日本人観光客も数組。品の良い日本人熟年カップルが我々の隣に座ってました。肝心のお食事は、クロアチア産のワインと、新鮮なシーフードが売りです。私が前菜に選んだオクトパスサラダ(蛸のマリネのサラダ)は今も忘れられない絶妙な美味しさでした。シーフードといえば白ワイン、と思い込みがありましたが、アドリア海の蛸は実は赤とマッチするとスタッフが教えてくれました。

 

 

 

その他、ご当地グルメとしては、ブラック・リゾット(イカ墨の海鮮リゾット)が美味しかったです。どこのレストランでも出していて、何日かドブロブニクに滞在するなら一度は試してみたい味です。その他、新鮮なシーフードにアクセスできるアドリア海だけあって、ジャパニーズレストランも趣向を凝らした寿司や刺身を提供しています。

 

ブラック・リゾットは見た目迫力ありますが繊細な味

 

寿司や刺身もちゃんとしてる

 

野外席で食べてたら雨が激しくなって店内に退避

 

 

最後にナイトライフですが、旧市街メインストリート沿いのバーレストランが夜遅くまでやっていて、ライトアップもされているので、その光景を眺めながらビール飲んだりコーヒー飲んだりとまったりと過ごす人たちが多いようです。私たちは、ホテルの路地裏からメインストリートの出たところにあるカフェバーの野外席に陣取ってこの季節の長い夜の時間を、通りをいく人々を見ながら過ごしました。女性だけのグループも結構多く、それだけ安全な証拠だと思いました。我々の滞在していた数日間は、夜になると10度以下になっていましたが、どこもパティオ席があるとことは毛布か簡易ストーブを用意してあり、上着さえ来ていれば防寒対策は大丈夫です。

 

クロアチア産ビールで1日の疲れを癒す

 

観光客がホテルに戻る時間になると地元の若者が出没

 

こちらは女性に人気のお店だろうか

 

夜食を求めファーストフードに来る警官さん

 

さて、最終日の夜、残っていたメンバーでのディナー後に、地元のゲイバー「Milk」に2次会に行きました。このツアー仲間であるカップルの知り合いが、「OuterBanks」というテレビ番組の撮影でたまたまこの地に滞在しているという話を前回のブログでしましたが、この日は「Milk」関係者の貸切パーティーに招待してくれたのでした。貸切とは言っても、IDチェックもない緩い雰囲気で、地元の若者たちも知らずに出入りしている感じでした。音楽もそれほどうるさくなく、会話ができる音量。活気と平和さがバランスよく心地いいナイトクラブでした。主演級の出演者が到着して盛り上がっていましたが、我々は遊び尽くした1日の終わりということで、そろそろ退散モード。秋の夜長を楽しむ人混みを後に静かにバーを後にしました。

 

拳銃犯罪や麻薬取引の場となることを防止するため、アメリカのバーやナイトクラブはIDチェックが厳格化されていますが、ここクロアチアではそんな雰囲気はなくて、牧歌的な感じさえしました。

 

 

 

撮影関係者が集う貸切パーティーに招待された

 

 

8回に渡ってお届けしてきた「晩秋のバルカン半島を巡る旅」シリーズはここドブロブニクで終了です。10日のツアー+ドブロブニクに延長滞在で合計2週間の旅行でしたが、人生初のクロアチア・スロベニア、とても良かったです。こうしてブログを書いていると素晴らしい旅の思い出が蘇ります。ツアー参加者も皆波長が合う人たちばかりで、気分を害するようなことは一度もなく、企画に誘ってくれたゲイ友Aさんに感謝しきれません。

 

今年もあっという間に師走。実生活ではすでに日常に戻っていますが、この旅の思い出を胸にラストスパートをかけて2025年を乗り切りたいと思います。

 

 

 

 

これまでお届けしてきたスロベニアとクロアチア周遊記、ヨーロッパでも有数の観光地として有名なドブロブニクでついに幕を閉じます。ドブロブニクはアドリア海の真珠とも称される美しい街で、ユネスコの世界遺産ともなっています。まさにバルカン半島観光のハイライトで、我々のフィナーレを飾るのに相応しい場所です。

 

ドブロブニクはアドリア海沿岸に位置し、その絶景と文化的な魅力で知られています。世界遺産である旧市街は、その美しい城壁と石畳の通りでまるで中世にタイムスリップしたかのような感覚を味わうことができます。城壁からは、アドリア海の紺碧の海と、赤い屋根の家々が織りなす絶景を一望することができます。我々が着いた日も翌日も、はっきりしない天気でしたが、歴史的建造物が数多く残る旧市街で歴史と文化に触れながらのんびりと散策できました。詳しい旅行案内は旅専門ブログやツーリズムサイトに委ねるとして、ここでは私がドブロブニクの街角で撮った写真を数枚。朝から夜まである1日の情景です。

 

城壁から街並みを眺める

 

城壁の西側はこの通り断崖絶壁

 

ドブロブニクの路地裏はこんな感じ

 

魔女の宅急便のモデルとされる街並み

 

丘に上がると奇跡的に夕陽を一瞬拝めた

 

夕暮れが過ぎ静かに夜が近づく

 

夜の城壁内も息を呑む美しさ

 

路地裏の街灯も趣がある

 

夜のヨットハーバー。晩秋の海は静かです

 

ドブロブニクの魅力は海の美しさにもあり、夏の間は極端なオーバーツーリングに状態になっているようですが、雨季でオフシーズンである11月は比較的静かでした。すぐ上の写真、友人カップルと夕食後に散歩した時の様子。ここからは夏になるとヨットやクルーザーがひっきりなしに海に向けて発着するようですが、今はとても静かでした。

 

さて、写真をご覧いただいてわかるように、このドブロブニクの情景を形容すると「映画のような光景」という言葉がピッタリです。日本人的には、ジブリ映画「魔女の宅急便」の舞台のモデルの一つとして有名でしょう。また近年多くのテレビドラマや映画の舞台にもなっており、「ゲーム・オブ・スローンズ」や「スター・ウォーズ:エピソードVIII/最後のジェダイ」などの作品が撮影されました。歴史的な街並みと美しい風景が、映像作品にぴったりのロケーションとして注目されています。「ゲーム・オブ・スローンズ」についてはすでに聖地化しているようで、有名シーンの撮影スポットにはソーシャルメディア投稿狙いのファンが集まっていました。また「ゲーム・オブ・スローンズ」をテーマにした市内ツアー、またキャラクターグッズを販売する土産屋もありました。

 

 

 

上のシーンが撮影されたのがこの坂

 

ゲーム・オブ・スローンズの関連グッズ土産店

 

私たちが滞在中にも、少なくとも3本くらいの映画やテレビ番組が撮影されていたようで、朝から晩まで街のあちこちで撮影に出会いました。まるで、街全体が映画のセットのようです。街自体がこぢんまりとしているので、撮影現場のすぐ近くまでアプローチすることができました。今、目下撮影が急ピッチで進められているのが人気ドラマ「OUTER BANKS」のシーズン5。一緒に旅行してる仲間のうち一人がエンタメ人脈がある人で、偶然にも共通の知り合いがドブロブニクに長期ステイ中ということで、我々の滞在中、制作クルーと出演者が集まるバーに招待されました(その話は次回に)。なお、旧市街は車の乗り入れが禁止ですが、撮影用のクラシックカー、そして小綺麗にスーツを着こなしたイケメンたちが集結していて、まるでハリウッド映画のスタジオ内にいるような気分になりました。下の4枚はネットからの借り物です。

 

 

 

 

 


普段乗り入れできませんが撮影用のビンテージカーは例外

 

クラシックカーにクラシックな装いの男達。絵になる

 

夜も撮影に遭遇。ライトアップも充実

 

一般客が足止めを喰らうようなことはない

 

夏のシーンの撮影か。半裸の逞しい男たちが海に入ってた

 

猫がやけに多い城壁内です

 

ということで、ドブロブニク滞在記はただの観光レポートではなく、映画撮影のメッカ化しているこの地の現在の姿を紹介させていただきました。初日のガイドさんに、我々の観光に影響が出たりはしないのか聞いたら、今は撮影も効率的にやるようだし、映像はCGで、音声もかぶせでいくらでも編集できるので、我々観光客が足止めされるようなこともないようです。

 

次回は、ドブロブニクのホテル、グルメ、そしてナイトスポット情報です。

 

 

バルカン半島を巡る旅の続き、クロアチア第2の都市スピリット滞在記の続編です。スピリットは見どころが多い割にはあまり日本語情報がないようなので、少し旅のお役立ちインフォメーションを紹介します。

 

これまで周遊してきた街々と比べると、スピリットは大都市なので、市内のどの地区にホテルをとるかという選択肢を考える必要があります。

 

我々のツアー一行は新市街にあるマリオット系のACホテルを起点にしました。旅行メディアやSNS見てると宮殿のある旧市街エリア宿泊がおすすめ、という場合がほとんどです。それどころか旧市街以外選択肢がないような印象も受けます。現実には旧市街以外にも無数に宿泊施設があります。逆に宮殿地区内には車の乗り入れが制限されていて荷物が多いと不便があります。大きい規模のホテルはないので、泊まるとするとアパルトマン(民泊、B&B)などになります。

 

10日以上にわたる周遊ツアーで荷物の多い我々。旧市街の宿泊施設はアクセスが難しいだろうとツアープランナーであるAさんが気を遣ってくれて旧市街の外にあるACホテルを選んだようです。ホテルから旧市街までは歩いて20分程度、バスも頻発していて、移動の不便さはありません。逆に、これまでの訪問地であまり触れることのなかった、クロアチアの都市の人々の生活を垣間見ることができて新鮮でした。下の地図のように、旧市街の宮殿エリアはスピリット全体のごく一部なので、3日もあるのにその狭い地区だけにとどまることの方がもったいないと私は思いました。旧市街に泊まると、外にはなかなか出ようと思いませんから。なお、スピリットのACホテルは、客室設備や施設もアメニティーも、サービスも素晴らしかったです。マリオット系の最高級ブランドの一つと言われるJWマリオットなどと比べて遜色はないと思いました。(アメリカにあるJWマリオットの中には、古い設備で、サービスも良くないところも結構あります)

 

 

旧市街の宮殿区域は面積的にいうとごく僅か

 

我々が宿泊したマリオット系のACホテル

 

高層階にあるスパやジムが充実

 

スピリットの街を見渡すロケーション

 

次に、ナイトライフですが、新市街に泊まったおかげで、クロアチア市民の一般的な日常にも触れることができました。ACホテルのすぐ近くにはショッピングモールがあって、夕方から夜にかけて、現地の人々で賑わっていました。これは、旧市街にいては経験できない点だと思います。私は、この旅行に出て以降食べてなかったアジア系やエスニック系の料理が食べたくなっていてました。しかも、ハイスケールのレストランじゃなくて、日常使いの、たとえば中華とかタイとか。メンバーの中にも、同じような気分のカップルがいたので、スピリット初日の夜は、私とD、そのカップルとAさんの5人で、ショッピングモール内のフードコートに行きました。中華風のアジアン料理を見つけて満足。現地価格で懐にも優しい値段設定でした。それぞれ食べたいものを買ってきて、クロアチア産缶ビールで乾杯。食事の後は地階にあったスーパーマーケットをぶらぶらして、現地の生活に触れることができました。あまりアジア人がいないからか、結構視線を感じます。なお、英語はどこへ行っても通じます。

 

現地の人が行くところでの食事もいい経験

 

仲間と一緒に異国のショッピングモールを歩くのは楽しい

 

現地のスーパーマーケットの様子

 

1日目の夜は、そんな感じでスピリットの大多数の人たちが住まう旧市街の外のエリアで夜を過ごしました。こうして異国の人々の日常生活に触れることで、自分の普段の生活のルーティーンが恋しくなったりもします。この気分、旅好きな私としては、その旅が成功だったことを意味します。やはり、帰るところがあってこその旅ですから。そういう意味で、スピリットでの滞在はとても有意義なものでした。

 

2日目の夕方から夜にかけては、旦那と2人で過ごしました。この日は終日フリーで、近郊にでかている仲間もいました。まず、スピリットの旧市街が見渡せる丘に徒歩で登り、中腹にあるカフェで秋の夕暮れのスピリットとアドリア海の光景を眺めながらコーヒータイム。その後、暗くなるのを待って、旧市街に戻り、初日の観光ガイドさんが勧めてくれたシーフードレストラン「Makarun」に行きました。グループでの食事もいいけれど、旦那と二人でプライベートな雰囲気で良かったです。決まったメニューの他に、その日スピリットの漁港に水揚げされた魚介類のグリルがおすすめがありました。この日のお勧めはスズキのグリル。即決。外はカリッと、そして中はしっとりと、魚の旨味を凝縮したグリル。この旅で色々なシーフード料理食べて来ましたが、ここが一番でした。この日は金曜の夜で、バーやパブも現地の人たちや旅行者で賑わっていました。夜遅いのに、コーヒー飲んでる人たちもいて、ヨーロッパにいるんだなと実感。それほど派手なナイトライフがあるわけではないけれど、週末に向けて気心の知れた仲間と談笑する光景は穏やかで見ているだけで人も幸せな気分になります。

 

ユダヤ人墓地からの眺め。宮殿地区から徒歩20分ほど

 

現地のゲイカップルもちらほら

 

旧市街宮殿地区にあるシーフードレストラン「Makarun」

 

 

スズキのグリル。この旅で一番美味しかったシーフード料理

 

この路地裏にこっそりと佇んでいます

 

夜に繰り出す現地の若者たち

 

と言うことで、クロアチア第2の都市スピリット滞在の様子を紹介して来ました。次はいよいよこの旅の最終目的地、ドブロブニクです。

 

最後に、私とDがディナーで行ったレストランのリンクを貼っておきます。

 

 

 

晩秋のバルカン半島、スロベニア🇸🇮とクロアチア🇭🇷を巡る旅の様子を現地リポートとしてお届けしていた私のブログですが、アドリア海のリゾート地オパティア滞在以降、ブログを書いてる余裕がなくなり、更新が滞ってしまいました。今はもうアメリカに戻ってきていて、すでに遠い過去のように感じます。

 

誰も困らないだろうけど、日記がわりとして自分の備忘録でもあるのでせっかくの旅の記録を残したいと思い、あと数回お付き合いください。

 

オパティアを後に、アドリア沿岸をさらに南下、次に目指したのはクロアチア第2の都市であり、アドリア海沿岸の最大の港町でもあるスピリットでした。ローマ皇帝支配時代の宮殿がそのまま旧市街になっているというとても珍しい街で、世界遺産にもなっています。趣のある旧市街に加え、新市街や近郊にも見どころがあり、この辺りのハブとして数日滞在するにはとてもいい場所だと思いました。我々がステイした3日間は天候にも恵まれ、この旅の最高の思い出の一つになったことは言うまでもありません。

 

 

旧宮殿内の鐘楼は旧市街のどこからでも見える

 

今はオフシーズンだけれど、スピリットは大型クルーズ船の主要寄港地のため、昼前に大型クルーズ船が着くと旧市街の狭い街路がごった返すそうです。と言うことで、着いた翌日は、朝から精力的に旧市街を観光。ここでも現地の観光ガイドさんが案内してくれる半日徒歩観光つきで、向かったのは宮殿内の大聖堂、宝物殿などの主要観光コース。ただタッチの差でクルーズ船の団体と思われる西欧人数百人のグループの後になってしまいました。せっかくここまで来たので、行列に並んで待ちました。ガイドさん曰く、これはまだマシなそうで、夏の混雑はもっと凄いそうです。オーバーツーリズムの波は確実にクロアチアにも押し寄せているようです。これから、特に夏に旅行を企画する皆さんへのアドバイスとしては、炎天下の中を待つのは大変でしょうし、混雑を避けるには朝8時位に着くのがお勧めとのことです。

 

10時前ですでにこの混雑、、。

 

世界各国から旅行者が訪問するスピリト

 

まあ、気長にクルーズ客の集団をやり過ごし、次はVestibulと呼ばれる旧宮殿の前庭付近に行きました。ちょうど、クラッパと呼ばれる男声コーラスが無料のパフォーマンスを始めるところでした。日本の街角の自称アーチストのゲリラ演奏じゃなくて、きちんと行政の許可を得た演奏です。野外演奏ですが、もともとここはドームで重厚な石室の中にいるような空間なので音響抜群でした。東ヨーロッパやバルカン半島を由来にする合唱音楽は憂いを帯びた旋律が多いです。しかも、憂いを帯びた風貌の男たちが歌うから、さらに惹かれます。アカペラなのに音程も安定して何曲も暗譜で歌ってたので、相当なレベルの経験者と思います。他のツーリスト達は一曲聴くとすぐに通過して行きましたが、我々はそのミニコンサートが終わるまで聴いてました。

 

コンサート後に、グループの宣伝や寄付を募ってるQRコード見てたら、3重唱の中の一番若くてハンサムなメンバー・ミルコさん(仮名)が私に話しかけてきました。この旅で、バルカン半島は素朴ないい男が多くて目の保養にいいな〜と思ってましたが、実際に現地の普通の男たちと話をする機会はなかったので、ときめいてしまいました。ミルコさんの隣で歌ってた渋い大人の香り漂う熊さんもフレンドリーに私にアプローチしてきてくれて、周りにいたツアー仲間のゲイの視線が一気にこちらに向いたことは言うまでもありません。ダンディー熊さん、バリトン声でめっちゃセクシー、、。声聞いてるだけで溶けそうな気分になりました。

 

ミルコ君曰く、日本の男声合唱団と交流があって、私のことも日本人だと分かったようです。彼が知ってる日本人男性たちは、関西学院大学のグリークラブ(男声合唱)のメンバーたちだそうです。学生団体なのでもう卒業している人たちなのかもしれませんが、関西学院のグリークラブが、クロアチアの戦闘歌を愛称曲として何十年も歌い継いでいることが、クロアチアのコーラスのコミュニティーで知れ渡って感動を呼び、Facebookでの交流が実現したのだとか。私もどさくさに紛れて、ミルコさんに友達申請しました。すぐに承認が来てポスト見たら、結婚していて子供もいるようで、ゲイのおっさんの変な妄想は打ち砕かれましたが、音楽が紡ぐ心の交流は時空をも越えるのだととてもいい経験をしました。スピリットの男達との接点を作ってくれた関西学院関係者の皆さんに感謝したい気分です。

 

歌もいいけど、歌い手さん達に惹かれがち

 

日本好きのミルコさん(左端)とFacebookで繋がりました

 

 

ローカルのイケメン達との心温まる交流の余韻を胸に、午後も旧市街散策を続けました。混雑した旧市街でも、ちょっと観光ルートに外れると意外にも閑散としていて歩きやすかったです。旧市街は宮殿の遺構であると同時に生活の場でもあり、実際にここに住んでいる人たちもいるので、とても静かです。我々も生活の邪魔しないように静かに散策しました。路地裏のあちこちに、クロアチア産のネクタイやシルクのスカーフ、現地のお酒など、気になるお店がたくさんありました。観光地なのに商売っ気がなくて、逆にそれが好感度高いです。元宮殿と言うだけあって街中は迷路のように入り組んでいて迷うので、気になるお店があったらその場で買っておいたほうがいいかもしれません。旅も終盤に近づき、そろそろ重い土産(例えばワインボトルとか、オリーブオイルの詰め合わせとか)を探し始めてましたのですが、結局スピリットでは買いませんでした。この後に行ったドブロブニックは物価が高かったので、今思えば、ここでお土産ショッピングを済ませておけば良かったと思います。

 

旧市街は宮殿の遺構であると同時に生活の場

 

定番ルート以外は静寂

 

スピリットは、旧市街以外にも色々見所がありました。観光ガイドブックやネットの情報だと、宮殿付近だけがクローズアップされており、旧市街しか存在しないかのような印象を持っていました。しかし実際には旧市街のエリアはごく一部であり、少し足を伸ばして街を概観すると、アドリア海沿岸の有数の都市としての姿が見えてきます。と言うことで、スピリット滞在記は1回では紹介しきれないので、続編もお送りいたします。