「くるくるマイマイ」
急な強風に雷・・
ココはにゃーにゃー小声で二・三度泣きながら、居間の戸口まで、やってくる。いつもなら、丸くなって寝ているんだろうけど、よっぽどに怖くなったのだろう・・ 呼ぶと足元で横になる。
しばらく寝ると安心したのか、いつもの場所へ戻っていく・・。
俺より精度のいい感覚器官で、何を聞いていたんだろう・・・。
見ているのに、見えていない目と、聞いているのに聞こえていない耳・・・。
こんなもので、何を感じとってきたんだろう・・。
この知ってるように思えて、実は何も知ってはいない自分をわかるってことが、自分をはじめる第一歩と言っても過言ではなさそうだ。
それまでは、等しくヒトは、ただただ迷う。
その迷いは、純粋なものだ。
ただただ、もがき その居場所を探している。
迷って迷って、たどり着いた 無知な自分に悔しく涙する瞬間から
ようやくヒトは歩きはじめる。