
家に小さな小さなに庭にはミモザの木が1本あって、
春の初めには、黄色い小さなポンポン状の花が満開になって、気持ちがいい。
この前の強風の日にすっかり散っちゃったね。残念だね。
なんて朝食の時に家族で話しをしたりして。
ミモザは、花は可愛いけれど、
花の後には茶色く干からびたサヤエンドウみたいな実がなるのが、
ちょっと興ざめだな。
マメ科の植物なんだな。あれ喰えるのかな?
なんてね。
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最近、我が家の朝の食卓にはハチミツが出ていることが多く、
女房や娘たちはベーグルにクリームチーズとハチミツを塗って食べたりしているのだけれど、
ボクはハチミツの甘さがちょっと苦手でね。
食パンにバターを塗って、その上に砂糖をかけて食べるって方が、
洗練されてないけどスキだったりする。
この単純な味覚は父譲りでね。
父はご飯に砂糖をかけて食べることもできるんだ。
ボクには無理だけど。
食卓のハチミツのビンには「アカシアのハチミツ」って書いてある。
ボクはハチミツがあまり好きじゃないから、
どの花の蜜が美味しいのか分からないんだけど。
「そういえば、レンゲのハチミツとか、クローバーのハチミツとか色々あるね」
「アカシアって、レンゲやクローバーと違って、木なんじゃない」
「あ、そんなイメージがあるなぁ。でも、どんな木? 知ってる?」
「知らない~ でも、歌によくある」
そんないきさつの後に出てきた歌は、
ボク 「アカシアの雨がやむとき」
♪アカシアの雨にうたれて
このまま死んでしまいたい
女房 「赤いハンカチ」
♪アカシアの 花の下で
あの娘(こ)がそっと 瞼を拭いた
娘 「この道」
♪この道はいつかきた道
ああ そうだよ
アカシアの花が咲いてる
ボクと女房は昭和歌謡で、娘は唱歌です。
「でさ。アカシアの花って結局どんななの?」
ってことでグーグルで画像検索すると、なんとミモザの画像がずらっと並んでいる。
アカシアって、ミモザのことだったんだぁ
●アカシアの雨がやむとき / おおたか静流
でもさ、60年安保の世相と不思議とマッチするこの曲で歌われているのが、
可愛い黄色いミモザの花。
なんともミスマッチじゃない?

さて、アカシアとミモザの謎なんですが...
ミモザってのはアカシアの仲間の俗称なんですと。
我が家の庭に咲くのは、フサアカシアでした。
そして歌に歌われているアカシアは、
実はアカシアではなくて、初夏に白い花を咲かせる「ニセアカシア」なんですと。
英語では「false acacia」です。そのまんま。
ミツバチに蜜を集められるアカシアも「ニセアカシア」なんだそうで、
ということは、
我が家のハチミツのラベルには「アカシアのハチミツ」でなくて、
本当は「偽 アカシアのハチミツ」って書かなくちゃならない。
ボクが子供の頃の、水あめで増量した安いハチミツみたいです。