
たしかにね。
「なんでもいい」って言っておきながら、
提案するとことごとく却下されるなんて、
文句言いたく、なっちゃうよな。
でも、あまり具体的すぎるのも、いかがなもんでしょ。
「ね、ランチ、何食べたい?」
「なんでもいいです」
「じゃ、ラーメンでも食べに行こうか」
「そうね。スープは、魚介類と鶏がらの合わせ出汁、細目のちぢれ麺で、背脂は少なめの店がいいわ」
なんて、言われてもなぁ...
そんなにこだわるなら、お前が店を決めろや!
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まぁ、食に関してウンチクを語りすぎるのは、あまり上品とは思えないけど、
美味しいものを食べている内に、自然と味覚が肥えてしまうってのもあるだろうな。
友人が旨い酒を持ってきたのに、固くなに自宅の酒を飲み続けた文人のエピソード、
誰のだっただろう... 思い出せない。
旨い酒を飲んでしまって、普段飲みの酒がまずく感じるのは、そりゃ良くないことだね。
「味覚が肥えるってのは、不幸な事だよ」と言っていた父の言葉が身に染みる。
人生には、こだわる「粋」があるように、こだわらない(風の)「粋」ってのがあるような気がする。
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たとえば、バーに行って、こんな風に頼んじゃうのはどう?
「ウォッカマティーニを。ステアせずにシェィクで」
ジェームズ・ボンドかっつーの。
って、つっこみは置いておいてさ。
ダンディーかもしれないけど...
これって、粋?
