小学校の時、たぶん3年生か4年生頃だったと思うけど、国語の時間にローマ字を習ったのね。
ひらがなと、ローマ字との対応を覚えて(ヘボン式ではなく、訓令式だった)、
ローマ字では発音通りに書くんだよと教わった。
そのあと先生は何人か生徒を指して、黒板にローマ字を書かせた。
「私は、朝、パンを食べました」と聞いて、ボクが黒板に書いたのは、
Watasi wa asa pan wo tabe masita.
ブブー だったね。
「なつむぎ君は、「を」を「wo」と発音するんですか? 「o」ですよね?」って。
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あのぉ、ボクは助詞の「を」を「wo」と発音するんですけど、いけませんか?
発音通りに表記しなくちゃならないんだったら、
「科学」は、「ka nga ku」とでも表記しなくちゃ、鼻濁音が表記できないですね。
とか、
普通、文の最後の「す」の母音「u」は、はっきり発音されないから、
「これはペンです」は、「Kore wa pen des」の方が、いいですね。
とか、
小学生のボクには言えなかったから、
って、言ってたりしたら、小生意気なガキだけど、
なんか、悔しい思いを残して、自分の席に戻ったりして。
でもね、
確かに日本語のルールでは、助詞の「を」は、「o」と発音することになってるんだけど、
3割近くの人がボクと同じように「wo」と発音してることがわかったんだ。
なんだか、嬉しい。
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さて、小学生の頃のそんなエピソードを思い出したのは、
昨日紹介した「蘇州夜曲」を何度も聴いたから。
君がみ胸に 抱かれて聞くは
夢の船唄 鳥の唄
水の蘇州の 花散る春を
惜しむか柳が すすり泣く
花をうかべて 流れる水の
明日のゆくえは 知らねども...
平原綾香は、赤色の「を」を、「wo」と発音しているのに気づいたんだ。
でももしかすると、春(haru)の最後の「u」の音に影響されて、
「u」+「o」→「wo」になったのかな、とも思ったんだけど、
青色の「を」も、「wo」と発音している。
ってことは、彼女は「を」=「wo」派なんだな。
一方、夏川りみは、両方とも「o」と発音している。
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どっちが良いかってことじゃなくて、
「wo」と発音すると、柔らかさというか、まったり感があって、
「o」と発音する方が、透明感があるなって...
そういう事が言いたくて。
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