デサフィナード(Desafinado)は、ポルトガル語で「調子はずれ」の意味です。
音が外れているってことね。
作曲は、ボサノバの父アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)、
作詞はニュートン・メンドンサ(Newton Mendonça)。
プロフィールにも書いてあるように、ボクの一番お気に入りの曲です。
自分が歌うと「音が外れてる」って指摘する彼女に対して、
「これこそがボサノバなんだよ。すっごく自然なことなんだよ。」
と歌う歌です。
すごくいい。大好き。
だから、誰の演奏を一番に推薦すべきか、決められないよぉ。
ボクの iPod の中には、この曲が35曲も入っているんだもの。
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そこで、今日はちょっと変化球です。
デサフィナードの歌詞の中に、こんなのがあります。
Fotografei você na minha RolleiFlex
Revelou-se a sua enorme ingratidão
ボクのローライフレックスで君をを撮影したよ。
君には感謝の気持ちがぜんぜんないって、わかっちゃた。
ローライフレックスは、相手の表情から心までを写してしまう、
そんな高性能のカメラだって思われてたのだろうか。
今では、撮影に使ってる人を街で見かけることはすくなくなったカメラだけど、
誰にとっても、懐かしさと思い出が詰まってる姿をしている。
ボクは、初めての海外旅行でインドにいったときに、
デリーの街頭カメラマンにローライフレックスで写真を撮ってもらったことがある。
撮影してもらってから30分も街をぶらぶらして戻ってくると、もう印画紙に焼き付けられていた。
もちろん、まだすっかり乾いてなかったけどね。
コントラストの低い、ぼんやりとした画像で、ボクと妹と、
珍しがって集まってきたインド人のギャラリーと、
その奥に、騒々しいインドの街が写っている。
なつかしいなぁ。
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さて、話がボサノバからカメラに変化しちゃったところで、もうひとつね。
題材にする歌は、ポール・サイモン(Paul Frederic Simon)の歌う「僕のコダクローム」
こんな感じです。
Kodachrome
You give us those nice bright colors
You give us the greens of summers
Makes you think all the world's a sunny day, oh yeah!
I got a Nikon camera
I love to take a photograph
So Mama, don't take my Kodachrome away
コダクローム
こんなに素敵な明るいいろどりを写し出す。
きみが写す夏の緑は、
世界全部が太陽であふれているかのようだ。すごい。
ボクはニコンを手に入れたんだ。
写真を撮るのに夢中だよ。
だからママ、ボクからコダクロームを取り上げないで
いまは無きフィルム、コダクローム。
好きなフィルムだったんだけどね。
でもこうやって、ちゃんと歌に残されているのは、素敵です。
それから、歌われたこの頃のニコンは「ニコンF」のことだろうか。
ボクが生まれたのと同じ年に誕生したこのカメラを父は持っていて、
ボクがはじめていじった1眼レフも、このカメラだった。
なんだか、今日は感傷的なブログになっちゃった。
Desafinado ってどんな曲? という方は、 こちら へどうぞ。
