こちらの日記でそろそろ、今回の東京旅行を〆たいと思います
これまでに何回も訪れている、新国立劇場。
新宿から駅ひとつ、初台にあります。1997年開場、日本で唯一の国立劇場です
三つもの劇場を有しますが、その中でもメインの劇場、オペラハウスのエントランス。
メインエントランスをくぐると、こんなに開放的な空間です!
自然の日の光が射し込んでいるので、ちょっと見えにくいですが…、
バルコニーから、過去の公演の舞台衣装が出迎えてくれます
夜の公演、昼の公演、それぞれに素敵な表情を見せる劇場ですが、私は夜の方が特に好き
オペラハウスのホワイエから続く、テラスガーデンの景色
は圧巻です
「日本にもこんな劇場あったんだぁ…!」 毎回感激します
ブュッフェで用意されている、お飲み物や軽いお食事もとてもステキ
シャンパーニュに始まり、ワインも何種類か取り揃えてあります!
ソフトドリンクも用意されてますが、シャンパーニュを楽しんでらっしゃる方が大半です
ワインのお共に、ブルスケッタなども用意されてます!
休憩時間には、パティシエさんたちもスタンバります
シュークリームを取り分けて、目にも鮮やかな可愛いプレートを作っていました!
常設されているレストランのシェフたちは、終演後にスムーズにお食事に入れるよう、
劇場の中でも、予約を受け付けていました
そして、二日目の終演後、願ってもみないことが起きたのです
先程まで、バレエ全幕が上演されていた舞台!
バックステージにまわり、舞台の設備や使用している大道具など…見させてくださることになったのです
そして舞台に立って、帰ってきます
そうそうある機会ではないですからね…有り難い限りです
ウキウキ気分で、舞台袖から舞台に向かいましたが…、上がった途端にその気分は払拭
圧倒されて、絶句です
オペラハウスは、四面舞台
客席から見える主舞台ですら、18m×18mという圧倒的な大きさなのです! なのに…
下手側舞台、上手側舞台、奥舞台…それぞれ、主舞台と同じ大きさの舞台が隠れているのです
ダイナミックな場面転換をスムーズにするため、ということですが想像をはるかに超えています。
興味深い舞台装置、大道具、小道具など…キリがないです。ところが残念なことに、バレエに関係する
これらのモノは、著作権にひっかかるモノがほとんどなのです
著作権にひっかからないモノで目についたものを、一つ
「バレエ床」とおしゃってましたが、バレエで舞台を使用する際、ダンサーの負担を軽減できように、
このクッションを入れた床を、普段の床の上から重ね、それからリノリュームを敷いているとのこと!
18m×18m、この作業をやっている思ったら唖然とします…。
「バレエ床が有るところと無いところで、飛び比べてみて~!」と言われ…うん!納得
大道具さん、小道具さん、照明さん…ひと舞台終えた後にも関わらず、
私の質問に楽しそうに答えてくださいます
それぞれの仕事が、とても大事そうで、とてもいとおしそうで…伝わってきます
ひとまとめに「裏方さん」と言いますが、ベテランの方から、まだ若い子に至るまで、
彼らの仕事に対するこだわりは素晴らしく、裏方さんだなんて、恐れ多いです
(彼らのプライドは素晴らしいので、自分たちを裏方などとは思っておらず、逆に
裏方さん!と呼ばれることを何とも思わないという感じですがね)
一つの舞台のために、何回も何回も練習を重ね、ベストな状態にする。
その努力を重ねているのは、ダンサーだけだはないのです。ダンサーはたった一部に過ぎないのです。
キリがないので、目からウロコだったモノをいくつか書き留めておきます
ドンキの扇やタンバリンは、いわゆるバレエ用のモノなどは使われておらず、それぞれのダンサーが
使いやすいよう、小道具さんが一つ一つ作り上げたモノでした。
ダンサーから指揮者が確認しやすいよう、指揮者の後方だけ真っ白な壁でした。
ダンサーは比較的、指揮者を見失わないで済みます。
幕の内側には、指揮者を映し出したモニターがたくさん!私はいくらどうでも、もう少し指揮者が
ダンサーに合わせている部分もある、という認識でした。しかし、やはり指揮者ありきでした。
奥舞台だけ、スライディングステージになっており、能や歌舞伎の際に活躍するそうです。
日本の劇場は、舞台の裏が楽屋のところが多いですが、新国立劇場は客席に沿って
コの字に設けられている。四面舞台なので、舞台の後ろに楽屋は作れない。
普段からリハーサルやレッスンなどで使っているスタジオは、客席の下。大小さまざまな
スタジオを用意し、演目が被っても、リハーサルが滞らないようになっている。
と…書き留めたらやはり、キリがありません
なので、舞台に立った目線からの劇場を見てください
「全てが一番いいものを!」という凄いスローガンで作られたこの新国立劇場。
凄いです!素晴らしいです!ブラボーです!
きっと日本が世界に誇れる、唯一の劇場なのでしょう!
最後に一番心に残ったひとこと
「指揮者の手が止まったら、舞台は終わり。一度、幕が上がった舞台を最後まできちんと終わらす。
その為に、ダンサーも、オーケストラも、裏方も、表にいるスタッフまで…とにかく必死です」
とにかく、今回の東京滞在は収穫の多いモノになりました。感謝です
(こういう事をしていたおかげで、お土産もろくに購入できず…走りながら飛行機に滑り込み、
冷や汗でした とにかく、三日間よく走りました~
)