文化の違い | nurseredcatのブログ

nurseredcatのブログ

ブログの説明を入力します。

まだ私が看護学校を受験してた時のこと。ある学校の入学筆記テストの質問は、国籍が違う人に対してケアが変わるかというものでした。当時無知だった私は人類皆兄弟、差別なくケアは同じにするべきだと筆記テストに書きましたが、もちろんその看護学校は落ちました。文化の違いを聞いていたんだと気づいたのは違う看護学校を始めてからのことでした。

 

その人の文化を知ってないと私たちの無意識でする行動が侮辱したものになってしまうことがあります。以前、アメリカのインディアンの酋長が入院してきたことがあり呼吸器をいれられていました。まだ20代の若い男性で結婚していませんでした。その患者さんをケアしていたナースはその患者さんの長い髪の毛をきれいに結ってあげました。そしたらその患者さんのお母さんが大怒り。その族では酋長の髪の毛は神聖なもので触っていいのは奥さんかお母さんのみ。ほかの女性は触るのは禁じられていたのでした。

 

集中治療室でよくある文化の違いは患者さんが絶対に助からないのに家族が緩和ケアにしないときです。特にインド人、中国人、ロシア人の国籍の家族にそれが多いです。私たちナースから見てると早く楽にしてあげたいと思いますが、家族はどんな状態でも生かせてあげる方を選びます。そんな時、ナースたちはジレンマに陥ります。家族の悪口を言って、患者さんを悼みます。瀕死の状態のインド人の男性をケアしたことがあったときもそういう状態でした。ある日、ナースの一人が時間を作って患者さんの奥さんと色々な話をしました。そして彼女たちの文化では輪廻転生するには家族の死を選んではいけない, 死は自然にくるという信仰心があることがわかりました。それを申し送りで次々のナースに伝えたことにより、ナースたちのジレンマを防ぐことができました。

 

モンゴルの男性がナトリウム不足で運ばれてきました。この男性の父親が祖国で亡くなったらしく長男だったこの患者さんはしきたりで13日間塩をとってはいけないらしく、それが原因でナトリウム不足になったようでした。危険な状態にまでナトリウムのレベルが下がり、それでも頑固として塩をとらず、点滴で塩分を入れるのも最初は拒否していましたが最後やっと受け入れてくれました。コロナで国に帰ることができず、長男が葬式を出すはずがそれもできないと悲しんでいました。

 

 

文化の違い。残念なことにそれら全部賛同することはできません。でも家族の行動が違う信念に基づいていると気づいてそれを尊重してあげられるナースをCultural Competence Nurse といいます。