別種? | 沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

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このページでは、沼津港深海水族館の飼育員が水族館で会える生物たちの飼育状況や、日々のちょっとした発見などを随時お届けしていきます。
随時更新していきますので、是非ご覧ください。

みなさんこんにちは!

 

いぺおです。

 

 

 

当館の温水系の水槽では

硬い骨格を持つ「ハードコーラル」と呼ばれるサンゴや、

逆に硬い骨格を持たない「ソフトコーラル」と呼ばれる

サンゴを多種展示しています。

 

そのうち「ソフトコーラル」と呼ばれるサンゴたちは

非常~~~に幅広い個体差が存在する生物です。

それこそ別種に思えるような個体差は当たり前に存在します^^;

 

例えばコチラ。

 

 

ウミキノコです。

このウミキノコは「造礁サンゴ」水槽で飼育している個体です。

足元には小個体もいます^^

 

 

そして別の水槽で飼育している個体がコチラ。

 

 

造礁サンゴ水槽の個体と比べるとすんごいファサファサしています^^

このファサファサとしている部分は「ポリプ」と呼ばれる部分で、

ウミキノコの場合は強めの水流(あくまでも適切な強さの範囲内です!)を

受けて育つとこのポリプ部分は長く伸びて広がるように成長します。

 

それに対して比較的緩やかな水流の環境で育ったウミキノコはポリプ部分が

長く伸びる事はあまりないと言われています。

 

長く伸びてファサファサとしている方が健康的なようにも見えますが、

生育環境に合った形状に成長した結果なので、どちらの方が優れている、

というわけではないようです。

 

 

 

水槽照明の色調の違いもありますが、体色も異なります。

造礁サンゴ水槽の個体は緑色が強く発色しているのに対して、

別水槽のウミキノコはややオレンジっぽい色味です。

 

ウミキノコはアクアショップでよく販売されている種類のサンゴで、

たいていの場合緑っぽい個体の方が高値で販売されています。

基本的にはオレンジ~茶褐色の個体が多いみたいです。

 

 

一般的な生き物もさることながら、サンゴの世界は奥深すぎて難しいですね^^;

 

個体差ひとつで種類の見分けすらも不安になってしまいます^^;

 

でも個人的にはとても引き付けられる魅力的な世界なので、

ゆくゆくは「サンゴのことならこいつに聞けば間違いない!」と思ってもらえる

くらいに知識を蓄えていきたいと思います^^

 

 

 

いぺお