光るサメ!? | 沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

このページでは、沼津港深海水族館の飼育員が水族館で会える生物たちの飼育状況や、日々のちょっとした発見などを随時お届けしていきます。
随時更新していきますので、是非ご覧ください。

みなさんこんにちは!

いぺおです。

 

 

昨日底曳き船に乗船させて頂き

深海生物の捕獲へ行ってきました。

漁場の移動の際にふと遠くに視線を向けると、

イルカの群れが海面をジャンプしていました!!

 

初めて野生のイルカを見ました^^

 

 

話は変わりますが、深海という世界にも

もちろんサメの仲間は存在します。

ですが、一般的に「サメ」と聞いて思い浮かべる

ようなホホジロザメやジンベエザメたちからは

まったく似ても似つかない様な生態を持つサメが

深海には生息しています。

 

 

今回ご紹介するのは「ホソフジクジラ」です。

その名の通りフジクジラと比べるとスリムな体つきをしています。

このホソフジクジラ、実は体が部分的に発光するんです!

発光と言ってもホタルよりも弱弱しく、

淡く光る程度ではありますが...

 

その光は蛍光系の青緑色をしています。

 

先日搬入された個体が発光していたので撮影してみました。

 

発光するのはお腹側なので、少し見せてもらいましょう。

非常に分かりづらいですが、

 

うっすらと発光している箇所がありました!

この個体はたまたま漁師さんの網に入った個体なので、

瀕死状態でやってきました。

元気な状態だともう少し強い発光が行われるのでしょうか?

 

 

 

 

どうしてホソフジクジラが発光するのかというと、

端的に言うならば「自分の存在を隠すため」だと言われています。

 

え~、光ったら余計に目立つんじゃ??

と思うかもしれませんが実はそうではありません。

 

頭上を魚が泳いでいると、その魚は海面から注ぐ光を遮り影を

作ります。

真下にいる生物からすると上から突然影が近づいてくるのだから

警戒してしまいます。

 

ですが上部からの光と馴染むようにお腹側が発光する事で、

影により存在がバレるといったことは防ぐことが出来ます。

 

 

他の深海ザメや深海生物の中にも同じような身の隠し方を

持つ生物は多くいるんですよ。

面白いですよね^^

 

今後もそうした珍しい発光生物と出会えればなと思います!

 

 

いぺお