自分はマジック派だったけどね。
ベン・アフレックとマット・デイモン、自分とほぼ同世代のコンビの制作によるNIKE神話のプロジェクトX。
たしかに小・中くらいまで、自分の周りではアシックス・PUMA、アディダスは高級品で・・・みたいだったスニーカー。
自分で履いてたのもレイカースのマジックに合わせてコンバースだった。
それがジョーダンとの契約獲得、エアジョーダンのブレイクで今や世界一のスポーツメーカーになったという80年代後半のアメリカンドリーム。
チャレンジを続けるソニーと創業時の気持ちを忘れて守りに入る経営陣。リスクなしのブレイクなんかないのに、目先の利益と安定を求めたがる。
おもろいことするなら上場なんてするもんちゃう。どこの会社でも同じだよなと思った。
ジョーダンという一人のスーパースターのおかげで歴史を変えたナイキ。WBCを見てて大谷がアンダーアーマーとがっつり組んでいるのを知った。
野球界にもこの旋風が起こるのかな?
まあ、ええんちゃう?
トヨエツが主演で池波正太郎の人気シリーズを映画化した2本目。
片岡愛之助がホームズのワトソンみたいな役のバディものだけど
今回は2作目ということで梅安の過去にも遡る内容。
こういう時代劇に求めるのは人情、ちょっとだけドキドキそしてスカッとした問題解決。
それはわかってるけど、わかりやすすぎないか?
もうちょっとあの2人を苦しめてくれないと、カタルシスにはつながらない。
鬼平につなげてマーベルみたいなことにならないことを祈る。
救われたんだろうか?
かつて妻と娘を捨て、愛に走ったゲイの男性。最愛の彼も失い、心の隙間を食べ物で埋めていくうちに体重272キロに。過肥満から歩くこともできず、死期を悟った時に娘と再会して…。人生に絶望し、ゆるやかな自殺を目指す彼の気持ち。その散り際に自分が生きた意味を求めたくなる気持ち。わからんではないけれど、なんでそこまで…周りの対応も含めそっちの違和感が強く、入り込めなかった。ネットで収入を得て、ドア外への配達で買い物を済ます。人と関わらなくても生きていけないわけではない、現代の孤独の闇深さにモヤッとした。
反面教師といえば簡単だけど。
自分の人生に絶望、過食症になって272キロというおぞましい体になってしまった男。
死期を悟った彼が昔捨てた娘に最期に伝えたいこと…ってちょっといろいろ極端すぎるわ。
離婚・ゲイ・宗教・不仲・思春期の子供・・・部分的にはいろんな人がちょっとずつ
体験しているところもあるような気がするけど、全部乗せしちゃうと胸焼けするし、現実感が薄れてしまう。
演技はすごかったけど、モンスターだったし、出オチ的になってしまった感もあった。
ミスターゾンビか…
黒澤明不朽の名作「生きる」のイギリスリメイク。毎日死んだような冴えない毎日を送ってきた役人が、余命わずかなことを知り、残りの人生を「生きた」話。もちろん黒澤版も見ている。なぜ今これをリメイクするのか?情熱を失ったゾンビが多いってことなのか?おっさんなら振り返ざるをえない。
このイギリス爺さんも味はあったけど、志村喬さんのあの寂しさにはまだまだ及ばなかったなぁ。
どうせいって、ことなんやろ。
未来の歴史の教科書に載ることになりそうな安倍晋三元首相の功罪に関してのドキュメント。安倍さんだけがどうこうというより、つくづく暗澹たる気持ちになった。世界の流れや国民の幸せより、目先の選挙や資金調達、権力の維持にばかり目が行っている政治家が大半を占め、彼らの数で国が動く。声なき声なんて届きようがないシステム。そして一部の権利者にだけ富が集中し、そこそこの幸せを維持するために長いものに巻かれっぱなしの大衆。
政治参加なんて選挙に行くくらいだけど、失われたこの30年を社会人として生きてきた自分にも責任の一端はないとは言えない。こんな日本をどの顔下げて子どもたちに引き継げるのか?夢が持てないのはお前らオトナのせいやろ!
まず全員が選挙に行く、それが権力者を一番慌てさせるのは間違いない。そこから始めねば。
他人事では、絶対ない
介護疲れした家族と、認知症の老人たちを42人「救った」男マツケンと検事長澤まさみの物語。自分が自分でなくなっていく状況、家族でも耐えられない過酷な介護と、弱っている彼らに冷たい世の中の仕組み。迷いながらも正論を貫く検事と、修羅場をくぐり何一つ悪いことはしていないと言い切れる犯人。自分の親が、義父母が、穴に落ちた時に自分ならどうするか。被害者の家族ならどんな感情になるか?
南海トラフのように、いつか来る人生の大問題について、刃を突きつけられる1本。
文化祭最強!
50年生きてきているが、今までで一番ワクワクしたり、ドキドキしたり、充実していたのは高校の文化祭だったと確信している。
もちろん社会人になってからとでは予算も規模も経験もレベルはちがうけど、そのぶん若さと勢いと性欲は有り余っていた。
そんな男だから、こんな映画は大好物!青春の輝きとモノづくりの楽しさ。それを思い出させてくれる物語だったら多少の粗は目をつぶるわ。
へたしたら編集どころか、造形やシナリオだってAIに教えてもらえそうな今の時代と比べて、ノートに手書きした台本を元に、工作して、
工夫して撮影、手でワンカットずつ編集してから上映にこぎつけた作品のほうがどれだけ価値があるだろう。
そんな昔のほうが楽しかったはずと思うのは年寄りの戯言だろうか?
客観視できたらなぁ。
17歳、難しい時期に加え突発性うつを発症し、学校に行けなくなった少年と、
仕事は成功しているが、それにかこつけて息子をほったらかしにしていた父親の物語。
2時間の上映中、お前もそうやろ?そうやろ?鈍器でずっと殴られ続けているような
つらい気持ちだった。愛情は嘘じゃないし、人一倍持っているのは同じ
スクリーンの外からなら、そんな言葉通じない、それ言ったらあかん・・・
いろいろわかる。でも実際あの状況になってしまうとなぁ。
似たような経験を経た長男がもうすぐ家を出るタイミングで、ひたすら自問自答。
あかん!映画の感想でなく、言い訳大会になってしまった(苦笑)
アホで、楽しかった、あの頃。
親の問題、イジメ、進路、怖い先輩…それぞれに事情を抱えた小学6年生男子が成長していく話。このスタンドバイミーはどうあっても避けられないけど、後半北の国からの正吉を思い出した。隆造みたいになりたい。