今、そこにあるかもしれない危機。

主人公はデイ・ケア施設に勤める外科医だ。介護する老人たちの麻痺した手足。本人にとっても動く見込みはない重い肉の塊。ケアする側にも負担になることから「廃用身」というそうだ。それを切断することで残りの人生をよりよくというサービスをAケアとして進めたところ起きる物語。効率面や理論は納得できるし、保証はないが結果もでている。術後の本人も明るい。だから…自分や自分の身内がその状況になった時、後戻りのできない決断をするのかしないのか。

衰えの激しい両親のことを思い、骨折から半年経ったがまだ上がらない右肩のリハビリをしながら、考えさせられっぱなしだった。

やはりカンヌは…

去年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを獲ったイラン映画。自分を拷問でひどい目に合わせた男を偶然街で見つけたので思わず拉致。でも顔は見たことないし、本人は人違いだという。そこで殺すのを一旦やめて、拷問された仲間に確かめに行くが…という話。目には目をの復讐肯定も含め、登場人物の行動原理がイマイチ我々日本人には理解できない。それが異文化理解だとは思うけど、面白いかどうかと言われると…途中ウトウトしたのもあるけど、カンヌと自分はつくづく相性が悪いなぁ。

メガネ少年ものより、よくできてた。

大好きな羊飼いが殺された!自分たちの群れを守るため、真犯人を探すために羊たちが立ち上がった。でも、もちろん人間たちに言葉なんて通じない。そこで…という物語だ。動物たちが話すストーリーはよくあるけど、特殊能力や不思議道具みたいなもので意思疎通するパターンが多い中、これは羊たちが知恵を絞る。かわいいだけでなくミステリーとしてもしっかりしていて、伏線が後半どんどん回収されていくのも気持ちいい。また賢いだけでなく、羊ののどかさもしっかり残してるのがいい。ホンモノはどう考えてるのかな…

未来なんて、ないやん。

大好きな父親を亡くし、母親も壊れ、絶望の淵にあった少女に届いた20年後の自分から届いた証拠つきの手紙。あなたには輝く未来が待っていると書かれていたが、クズなオトナたちのせいで不幸の連鎖は続く。ファンタジーではなく、生きづらい中学生が起こした行動の裏側が明らかになっていく重いミステリー。湊かなえ原作だけあり、人間のいやなところばかり見せつけられ、力のない子どもが被害にあうばかり。辛かったら声をあげれば、助けてくれる大人もいる。それくらいじゃ、救われないわ…。あと奈良にも昔ドリームランドって、あったよな。


そこは変わらんか…

20年ぶりの続編。このブログはもう書いていたので検索してみたら「デートはやめとけ。男は退屈な2時間とその後興奮した女に付き合う2時間を過ごすことになる」って書いてあった。20年たち、出演者も観客もファッション雑誌の置かれた立場も大きく変わったけど、そこは変わらん。ちっとも共感できないキラキラの世界と、そこに憧れる女子の満足感。一応メディアやビジネスの変化や世代交代の話はあったけど、あくまでオマケレベル。女子会で見に行って勝手にアフタヌーンティーで長居して下さい。巻き込まないで。

星新一かと思ったわ。

スティーブン・キング原作の感動ものというから、早朝勤務終わりだけど時間を作って行ったのに。チャックという平凡な男の人生を描いた物語だけど、第三章から遡る特殊な構成。ミステリーではないけど、ユージュアル・サスペクツみたいにあとでアレが繋がるのね…的なところがミソなのに、途中退屈でがっつり堕ちてしまった。そりゃよくわからんよな。う〜ん。もう一度、見ないとあかんかなぁ…

これ、今の話なんだよな…。

反政府勢力が子供たちを誘拐し、こども兵としてゲリラに参戦させる。脱走したら殺される状況でどういう経緯かわからないが、ふるさとに帰ってきても社会復帰できない。まだ幼いうちから有無を言わさず命令に従わされて育ち、その命令が殺人。そりゃまともな大人になるわけがない。こどもたちの人生を奪っている悪魔のような輩と揉めたまま20年以上経つらしい。アメリカもてめえの利益のために対立国のトップを急襲するんじゃなく、こういう奴らこそやっつけたらいいのに。


2は難しいよね、2は。

スーパーマリオのちゃんとしてるほうの映画の続編。実写での大やけどのあと、3年前に作られた1作目はすごくよくできていた。だから期待していたけど、子どもはあれでいいと思うけど、ゲーム映画と割り切れば…う〜ん。所々のくすぐりはおもろいけど、ゲームの内容を再現する驚きはそんなないしなぁ。クッパの親子愛をもっとうまくストーリーに絡めればよかったのに。一番よかったのはファミコンのロボット、あったあった!全然欲しくなかったけど(笑)


さて、皆さん…

舞台はペルーの田舎の村。予告を見る限り、ペルー版ニュー・シネマ・パラダイス的な感じかと思ったらさにあらず。生まれて初めて映画を観てトリコになった少年が、いろいろあって村を代表して映画を見てきて、それをみんなに語りと演技で伝える「罰」を与えられる。ペルー版浜村淳やんか!少年の成長や工夫をもう少し表現してほしかったが、彼が作る物語を心から待ち焦がれ、笑っている観客の笑顔をみたら多少のアラなんて許すわ。人を楽しませるエンターテインメントって素晴らしい。映画を倍速で見る最近のクソガキに爪の垢を煎じて飲ませたい。

悔しいけど、わからん。

シェイクスピア自体、古典の作者としては知っているが、その作品の詳細も知らないし、見たことがあるロミジュリだって大して面白いとは思わなかった。つまりヨーロッパ人にとっての教養・常識がない。そんな自分にハムレットの元案になったというシェイクスピアの家族の話をされても、興味あるわけないやろ!じゃあ、見に行くなって話だが。だって知的なフリできるかと思ったんだもん!