EF64形1000番代は本来上越線のEF15形、EF16形、EF58形を置き換えるために開発された電気機関車です。1980(昭和55)年から長岡運転所に順次配置されされ、上越線の客車列車、貨物列車の牽引及び上越国境の前補機に投入されました。
(EF64 1022・越後中里・1982年7月)
EF64形1000番代投入当時、上越線の貨物列車牽引の主力は長岡運転所のEF15でした。
(EF64 1009・石打・1982年3月)
上越国境の前補機はEF16形時代の末期から水上機関区(期間無配置区)に常駐して、水上〜石打間で運用していました。そのため、水上、石打では補機の連結解放シーンが展開していました。
ちなみにこの列車では長岡運転所所属のEF58形が大宮工場に入場するための無動力回送されていたので、見た目的には三重連となっていました。
この頃の上越線の高速貨物列車や地域間急行貨物列車の牽引には宇都宮運転所所属のEF65形1000番代が使用されていて、上越国境ではEF64形1000番代を前補機につけて峠越えをしていました。
(EF64 1022・土樽・1982年7月)
EF65PF牽引の列車が上越国境を越えていたのも懐かしい話です。
EF64形1000番代投入前に、EF64形0番代が5両長岡運転所に配置されていて、EF64形1000番代とEF64形0番代の重連シーンを見ることもできました。
(土樽〜越後中里・1981年10月)
同じEF64形なので重連総括制御も可能ですが、元空気ダメの圧力が1000番代の880kPaに対して0番代が780kPaだったため、重連総括制御する際は1000番代を先頭にすると規定されていました。
もっとも、この頃の上越国境越えでは重連総括制御を使用していませんでしたが。
(土樽〜越後中里・1982年7月)
ともあれ、EF64形1000番代とEF64形0番代が重連運転をしていたのはこの頃ぐらいで、今となってはかなり貴重なシーンのようです。
(EF64 1022・越後中里・1982年7月)
それにしても同じ形式なのに形状が違うのが印象的ですよね。
いろいろな機関車の重連を見ることができた上越国境も今はEH200形が単機で通過していきます。改めて時代の流れを感じちゃいました。