1編成のみ残る都営新宿線10-300R形 | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

東京都交通局新宿線10-300R形は数奇な運命の車両です。

(10-339・つつじヶ丘〜布田・2017年2月2日)
新宿線の初代車両である10-000形のうち1980(昭和55)年までに製造された試作車と1・2次車はセミステンレス車体で登場しました。その後1986(昭和61)年から8両編成化のためにオールステンレス車の中間車を新製して組み込んでいました。

2005(平成17)年から10-300形が導入され、10-000形の試作車と1・2次車が廃車された際に、車齢が若いオールステンレスの中間車を有効活用することにして、先頭車のみを新製して組成されたのが10-300R形です。RはRepair(改修)、Reconstruction(改造)の頭文字です。
新製された先頭車は10-300形に準じていますが、中間車は旧10-000形のコルゲート車体で、外観は大きく異なります。またシステム的にも旧10-000形に合わせてあります。

そんな珍編成だった10-300R形は6編成存在しましたが、10-300形4・5次車に置き換えられて5編成が廃車され、現在は10-330編成のみとなりました。
この結果10-300R形の先頭車はわずか10年ほどで廃車となっています。同期の10-300形はもちろん10-000形の6〜8次車が現役なのに皮肉な話です。