短命に終わった悲運のJR車両たち | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

JRが発足して間もなく30年を迎えますが、その間に数多くの車両が登場しました。そのなかには短命に終わった悲運の車両があります。

(キハ285-901・苗穂工場・2015年4月14日)

JR貨物EF500形

(EF500-901・広島車両所・2004年10月24日)
1990年(平成2)年にJR貨物が次世代電気機関車を開発することになり、直流電気機関車のEF200形と交直流電気機関車のEF500形を試作しました。
どちらもVVVFインバータ制御で定格出力6,000kWを発揮。EF200形は量産に移されました。
しかしEF500形は交流電化区間で高調波による誘導障害が発生したことと、投入を想定した東北・海峡線、日本海縦貫線では出力過剰ということもあって、量産化は見送られました。そして2002(平成14)年に廃車となりました。現在は広島車両所に保存されています。

ちなみに、EF200形を量産化させた日立製作所が出力を4,000kWと適正化させたED500-901を開発してJR貨物に貸し出して試験を実施しましたが、粘着力が不足したらしくこちらもお蔵入りになっています。

JR東日本E331系

(クハE331-1・潮見・2009年2月21日)
京葉線の201系を置き換えるために先行車1編成が2006(平成18)年に製造されました。試作車E993系ACトレインのコンセプトを採り入れた営業運転仕様の車両で、連節式、永久磁石同期電動機、ダイレクトドライブモーター駆動を採用。7車体15台車のユニットをふたつ連結した14両編成としました。
連節式としたのはオーバーハングをなくすことで車体幅を最大限に拡げるためでした。週末に限定して営業運転を実施しましたが、度々運用を離脱。結局E233系が京葉線に導入されることになって、E331系は量産されることはありませんでした。
運用を離脱後も京葉車両センターに留置され「ニートレイン」とか揶揄されていましたが、2014(平成26)年に廃車解体されています。
2014(平成26)年まで残っていたのは、全検切れまで車籍を残していないと株主総会で炎上する可能性があったと言われています。

JR北海道キハ285系

(キハ285-901・苗穂工場・2015年4月14日)
北海道の特急列車の高速化を図るために開発された車両で、ハイブリッド振子装置とモーターアシストハイブリッド駆動システムを搭載して2014(平成26)年に試作車が落成しました。
しかし度重なるJR北海道のトラブルによって高速化は凍結され、キハ285系の開発も中止されてしまいました。
キハ285系を検測車に改造することも検討され、本線試運転も実施しましたが、結局検測車への転用も断念し、2016(平成28)年に廃車されています。わずか2年弱で廃車されてしまいましたが、車籍復帰して何らかの形で活用して欲しいものです。
「旭山動物園号」とかに使うのはダメなのかな?