首都圏ではまだ見かけることも多いJR貨物のEF65ですが、関西で見かける機会はとても少なくなっているようです。
(EF65 2070・島本・2016年6月25日)
実はこの島本駅を通過するEF65牽引の貨物列車は写真の5087レと5086レだけとなっています。
5087レは百済貨物ターミナルまで運行され、到着後EF65は単機回送で吹田に入区。5086レはその逆の行程です。
もっとも5087レを牽引してきて、5086レを牽引して折り返すという訳ではなく、5087レを牽引する21仕業と5086レを牽引する27仕業の間に5仕業設定されています。
どんな仕業かというとこんな感じ。
22仕業
大阪貨物ターミナルから75レを牽引して高松貨物ターミナルまで行きます。そして高松貨物ターミナルで入換後、3073レを牽引して松山に早朝4時51分に到着します。
23仕業
日中はずっと松山で昼寝をして、20時41分発の3072レを牽引して高松貨物ターミナルに戻ります。
(EF65 2088・松山・2016年4月1日)
松山駅構内で昼寝するEF65の姿は日常的になっています。そして実は松山で唯一見ることができる電気機関車がEF65だったりします。ちなみにEF210は現時点では新居浜駅までしか入線していません。
24仕業
3075レを牽引して伊予三島駅まで向かい、入換の後3074レで高松貨物ターミナルに戻ってきます。そして高松貨物ターミナルで入換をしてから、25仕業に続きます。
25仕業
高松貨物ターミナルから76レを牽引して大阪貨物ターミナルまで行って、単機回送で吹田に入区します。
26仕業
吹田貨物ターミナルで入換。
そして27仕業で新鶴見に戻ります。
つまり、主として四国内の貨物列車をけん引するために、5087レと75レで四国に送り込んでいるみたいですね。
それならば「岡山のEF210にさっさと置き換えればいいんじゃないのか?」と思われるかも知れません。たしかに松山までの貨物運用は、かつては岡山機関区のEF65が担当していました。
(EF65 87・松山・2008年9月5日)
松山の昼寝場所はずっとここなんですね(笑
おそらくEF210の製造費用の兼ね合いで置き換えの優先順位があって、EF210のパワーを必要としない運用を後回しにしているものと思われます。そして現在EF65は新鶴見に集中配置されているので、一見不思議に思える東海道・山陽本線内での貨物牽引の運用が残っているのでしょう。