京都鉄道博物館に行って来た「プロムナード」 | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

4月29日にグランドオープンした京都鉄道博物館に行って来たお話しの詳報です。とはいってもぜんぶ紹介するとなるととてもじゃないけど大変なので、ここでは車両を中心にお話しすることにします。

(京都鉄道博物館・2016年5月14日)
京都鉄道博物館の特徴はエントランスが独立した建物となっていることです。

(京都鉄道博物館・2016年5月14日)
鉄道博物館やリニア・鉄道館はエントランスが本館内にありますが、ここは違います。
そしてエントランスから入場すると、プロムナードとなります。

(C62 26/クハ86001/21-1・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
2面3線の駅をイメージした構造になっていて、1両を除いて大阪の交通科学博物館に展示されていた車両が展示されています。

一番最初に目に入るのがC62 26。

(C62 26・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
京都鉄道博物館にはC62が3両も保存されていますが、交通科学博物館から移転したC62 26は現存唯一の川崎車両製です。

長距離電車の嚆矢となった湘南電車80系の先頭車クハ86001。

(クハ86001・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
そして中間電動車のモハ80001。

(モハ80001・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
この電車の成功が現在の電車王国を築き上げているのですが、惜しむらくは先頭車がブームを引き起こした前面2枚窓の湘南顔でないこと。
クハ86形の初期車は半流線型の3枚窓で、技術的なエポックであってもデザイン的には主流となっていないことです。
とは言っても湘南顔の80系は現存しないので、仕方がないことですが。

そして機械遺産に認定されている新幹線0系の第1編成4両もここで保存されています。
1号車は21-1。1次車6両のうちの1両で、新幹線モデル線区に搬入されました。

(21-1・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
いわば0系の先行車で、現場では試作車1000形のA・B編成に続くC編成と呼ばれていました。
グリーン車の16-1。

(16-1・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
原則車内に入れませんが、窓越しにゴールデンオリーブ色の座席を見ることができます。
ビュフェ車の35-1。

(35-1・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
この車両だけは12両化に際して製造した2次車で、1次車は35-2でしたが、トップナンバーの35-1が保存されました。
16号車の22-1は車内に入ることができます。

(22-1・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
車内には0系開発のための技術展示をしています。

交通科学博物館の旧型客車もここに展示されました。
マロネフ59 1は1938(昭和13)年に製造したプルマン式一等寝台車。

(マロネフ59 1・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
製造時はスハ32系の1・2等合造寝台車スイロネフ37292でした。その後マイロネフ38 3となり、戦後は進駐軍に接収されてスイロネ37 3となりました。国鉄に返還後マイロネフ38 1となり、3等級制の廃止でマロネフ59 1となりました。

スシ28 301は本来はスハ32系の食堂車スハシ28 301です。

(スシ28 301・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
スハシ28 301を交通科学館で保存する際に、食堂して使用するため改装。形式表記を変更したものです。
京都鉄道博物館に移設されても表記はそのままになっています。

DD54 33も展示されています。

(DD54 33・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
DD54形はエンジン1基で運用できる亜幹線の客貨両用機として、ドイツ・マイバッハ社のV形16気筒81ℓエンジンをライセンス生産して搭載したものです。
DD54形は山陰本線に投入されましたが、トラブルが多発して短命に終わっています。このDD54 33は20系ブルートレイン「出雲」の牽引に抜擢されましたが、それも2年のみでした。
DD54 33は労働組合から「欠陥機関車の証拠」として廃車を阻止されたと言われ、後に交通科学博物館に保存されました。
京都鉄道博物館では20系ナシ20形と連結しているので、往年の「出雲」を思い起こす設定となっています。
そのナシ20形はプロムナード内で食事ができる車両となっています。

(ナシ20 24・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
プルートレインのパイオニアだった20系の食堂車も貴重な存在ですが、なんだかホームに埋め込まれた感じですね。これは80系にも言える話ですが。

そして唯一大阪交通科学博物館からの移籍ではない保存車がクハ103-1です。

(クハ103-1・京都鉄道博物館・2016年5月14日)
103系と言えば山手線用に開発され、その後国鉄通勤形電車の決定版的存在となりました。
クハ103-1は山手線から大阪環状線に転属し、晩年は阪和線で活躍していました。
京都鉄道博物館では、関西に来た最初の塗装としてバーミリオンオレンジとしたようです。
プロムナードはホームを模した通路としているため車両のほとんどが床下を見れない構造になっています。それは残念です。