
(DD131・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
小坂鉄道レールパークは2009(平成21)年4月に廃止された小坂精錬小坂線の小坂駅周辺を活用した鉄道テーマパークです。
駅舎がそのままエントランスとなっています。

(小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
待合室や出札窓口も当時のまま。ちなみに旅客営業は1994(平成6)年10月1日で廃止。当時の気動車キハ2100形も現存しますが展示はされていないようです。
さて、貨物輸送が中心だった小坂線の主役はディーゼル機関車で、4両が動態保存されています。

(DD132・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
しかも運転体験もすることができるそうです。
DD130形は1967(昭和42)年に小坂線に3両導入されました。

(DD131・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日))
国鉄DD13形がベースで重連総括制御を備えています。現役時代は3重連での運行も日常的にこなしていました。

(DD132・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)

(DD133・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
DD133はカバーを開けてDMF31SBエンジンが見られるようになっていました。

(DD133・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
また運転台にも入ることができました。

(DD133・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
入れ換え用の国鉄DD13形と違って、運転台は両方向に備えられた本線運転仕様になっていました。
DD13-556は同和鉱業片上鉄道から移籍した機関車です。

(DD13-556・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
1968(昭和43)年製で、こちらも国鉄DD13形がベースですが、外観が少し違いますね。余談ですが、小坂精錬小坂線も1958(昭和33)年から1988(昭和63)年まで同和鉱業小坂鉄道でした。
DD130形に搭載するDMF31SBエンジンが展示(?)されていました。

(小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
DMF31SB形は直列6気筒31ℓディーゼルターボで国鉄DD13形に搭載されているものと同じです。これは神興造機製のエンジン。
こちらはダイハツ製のエンジンです。

(小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
ちなみにDD13-556は川崎重工業製のエンジンだそうです。
メーカーは違いますが基本設計は共通なので、メンテナンスに不都合はないのだとか。
そしてラッセル車キ100形キ115。

(キ115・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
元国鉄キ100形キ135です。グリーンのカラーが鮮烈ですね。こちらも動態保存車で、冬には除雪操作の体験もできるそうです。
11号蒸気機関車は軽便鉄道時代に活躍したSLです。

(11・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
ハ1号貴賓客車は秩父宮、高松宮殿下がご乗車になられた車両だそうです。

(ハ1・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
このほかトロッコなどのアトラクションもあるので、家族連れにはピッタリかなと。
そんな小坂鉄道レールパークですが、今後注目したいのが24系ブルートレイン「あけぼの」。

(カニ24 511・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
なにが凄いかというとこの24系動態保存車なのです。
そのために電源車カニ24形もいます。

(カニ24 511・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
よりにもよってカニ24形100番代を改造した酷寒地仕様車が保存されることになりました。
寝台車は3両。これはA寝台個室「シングルデラックス」。

(スロネ25 551・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
B寝台1人用個室「ソロ」。

(オハネ24 555・小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
そしてB寝台のオハネフ24 12です。

(オハネフ24 12。小坂鉄道レールパーク・2016年5月8日)
日中はB寝台を解放していますが、土日祝日とその前日の夜間は「シングルデラックス」と「ソロ」に泊まることができるようです。
しかも車両展示場からホームまでの移動の乗車体験もできるとか。これはぜひ乗ってみたいですね。
ブルートレインのホテル利用というのは過去にも例がたくさんありましたが、初期のものは廃業、解体という運命をたどっています。そんななかでの動態保存は非常に興味深いところ。末永く続くことを願っています。