「SLおいでよ銚子号」と銚子電鉄 | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

2月の3連休中日は「SLおいでよ銚子号」を見に銚子駅まで行って来ました。
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(「SLおいでよ銚子号」C61 20・銚子・2013年2月10日)
運転区間は成田線佐原~銚子間。成田線を蒸気機関車が走ったのは44年ぶりなのでそうです。旧型客車共々高崎車両センターからやってきました。
銚子駅では様々なイベントが催され、「SLおいでよ銚子号」を1番線に入線させるために「しおさい」のホームも3番線に変更。両ホームとも大勢の人たちで大賑わいでしたが、なぜか2番線のガードが一番厳しくなっていました。その理由はいろいろあるのでしょうが、一番大きかったのは2番ホームに普通電車が入線するための安全対策だったのかも知れません。
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(銚子・2013年2月10日)
なお普通電車も本来の停車位置より東京寄りにずらした関係で、東京側は若干被り気味。

定刻より約5分遅れで松岸を通過という案内が入り、その数分後に遠くの踏切が鳴り出してC61 20の姿が見えました。
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(「SLおいでよ銚子号」C61 20・松岸~銚子・2013年2月10日)
この時点ではまだ手前の踏切は鳴っていないのでこんな光景に。

そしてゆっくりと「SLおいでよ銚子号」が入線。
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(「SLおいでよ銚子号」C61 20・松岸~銚子・2013年2月10日)
撮影条件が悪かったのですが、記録と言うことで割り切ることにしました。

到着後は延々と続く撮影タイム。
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銚子駅の駅舎は香取航空基地の格納庫を終戦後に転用したものすが、第2次世界大戦時に大量増備され、戦後余剰となったD51のボイラーを転用したC61とは奇妙な縁がありますね。

せっかくなのでぬれ煎餅を買いに仲ノ町まで行くことにして、2、3番ホームの先端にある銚子電鉄ホームへ向かいました。
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ホーム上にある銚電待合室。その先には銚子電鉄専用の切欠ホームがあります。

JRと銚子電鉄の線路は繋がっていますが、JRが直流1500Vなのに対して銚子電鉄は直流600Vなので架線はまったく繋がっていません。かつては銚子電鉄との貨車の受け渡しも行なっていたほか、キハ10系が銚子電鉄へ直通したこともあります。しかし車体幅が広いキハ20系になってからは乗り入れは中止されたそうです。
奧の留置線に12系客車が見えますが、これはSLの軸受の油温管理をするPCやSL応急処置器具を搭載したSL伴走車オヤ12です。
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(銚子・2013年2月10日)
そして銚子電鉄2000形がやって来ました。
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(デハ2002・銚子・2013年2月10日)
2000形は京王帝都電鉄2010系→伊予鉄道800形を2編成譲り受けて2010年7月24日から営業運転を開始しています。
2002編成導入時は「イオン銚子ショッピングセンター(現イオンモール銚子)」のラッピングが施されていましたが、現在はラッピングが剥がされ、京王時代を彷彿させるアイボリー+赤帯となっています。この塗色は5000系とともに登場した塗装ですが、京王2010系の一部編成が特急用として1963~1971年までこの塗装だったことがあるようです。

2000形の制御車、クハ2500形は伊予鉄道時代に運転台を増設した車両です。その際に京王5000系に似た貫通構造の前面を採用しました。
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(クハ2502・銚子・2013年2月10日)
この塗装はこの顔によく似合いますね。なお本家5000系と異なり車体幅が狭いため、裾絞りがありません。

2000形に揺られること数分で仲ノ町に到着。留置線には1000形がいました。
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(デハ2002/デハ1001・仲ノ町・2013年2月10日)
1000形は日立電鉄に譲渡される予定が中止となった営団地下鉄銀座線2000形2両を譲り受けたもの。2000形に別の2000形の運転台を移植して両運転台化。銀座線新1500形、日比谷線3000系の機器を取り付け、3000系のパンタグラフを搭載。そして富士急行5700形(元小田急2220形)の台車を装着しています。

デハ1001は2012年8月11日から銀座線の塗装で運行を開始しました。イベント用として「上野」「浅草」「渋谷」の方向幕が入っています。
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(デハ1001・仲ノ町・2013年2月10日)
車番は種車の2046となっています。パンタグラフ側が増設した運転台で2033形のものを使用。

デハ1002は元2040形で、2039形の運転台を装備。2011年11月29日から丸ノ内線カラーで運行しています。
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(デハ1002・仲ノ町・2013年2月10日)
2040形と2039形は営団丸ノ内線方南町支線で使用されていたので、これも正調リバイバルといえますね。
方向幕の「銚子⇔外川」は方南町支線の「中野坂上⇔方南町」のデザインを踏襲したもの。イベント用に「中野坂上⇔方南町」「中野富士見町」の幕が入っています。

仲ノ町の車庫でもSL運転記念イベントを開催していました。2000形の投入で旧型車は全廃。デハ801も外川駅で動態保存され、仲ノ町の車庫に常駐するのは1000形、2000形とデキ3だけになってしまいました。
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(デキ3・仲ノ町・2013年2月10日)
現存する1,067mm軌間用電気機関車としては一番小さいこともあって、マスコット的存在でもあります。2009年9月22日黒に塗り戻され、2012年4月4月4日にはポールが復活しています。
全検が切れているため本線走行はできませんが、動く姿をみたいものですね。

さて仲ノ町駅に来た最大の目的は、駅事務室内で販売している「銚電のぬれ煎餅」を購入するため。
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(仲ノ町・2013年2月10日)
ここならリーズナブルでお得な壊れ煎餅が入手できるのです。そして駅事務室に堂々と入れるおまけ付き!

仲ノ町滞在はわずか14分。2001編成で銚子に折り返します。
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(デハ2001・仲ノ町・2013年2月10日)
2001編成は京王2010系の標準カラーであるグリーン塗装。やはり2010系はこの塗装の方が馴染みがありますね。ちなみに外川側は5000系風の顔なので、もの凄く違和感があります。

銚子では10分少々の接続で「しおさい」に乗車。この日は番線変更で同一ホーム乗り換えができたのですが、ビールを購入するために駅舎まで一往復して少々慌ただしくなりました。
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(「しおさい」クハ254-3・銚子・2013年2月10日)
初代成田エクスプレス用253系の車体をベースに窓を拡大。また901系B編成→209系910番代採用された東芝製1C1M個別制御のGTO素子VVVFインバータがベースの255系「房総ビューエクスプレス」。車体、VVVFインバータ共にかなり古くなっていますが、更新の話を聞きませんね。
房総特急の主力は5両編成のE257系500番代になっていて、9両編成の255系は使いにくくなっているのも実情かもしれません。
255系「しおさい」ですが通常は普通車指定席は5号車だけらしいのですが、この日はSL効果が絶大だったようで1~3号車も指定席としていました(4号車はグリーン車)。しかも満席!
乗客のほとんどはSL&銚子観光客だったのでしょうね。