
(クモハ711-901 ・白石・1980年7月)
試作車は量産車とことなりクモハ711+クハ711の1M1T2両編成で製造され、比較試験を実施しています。
S901編成は乗降扉を4枚折戸とし、即窓は二段式二重窓を採用したのが特徴的でした。

(クハ711-901・白石・1979年)
TR208Xは踏面ブレーキを採用していました。
量産化改造で折戸は引戸に改造されましたが、二段窓は最後までそのままでした。
S902編成は引戸と一段上昇式二重窓など、外観的には量産車と同じ車体を持っています。

(クモハ711-902・白石~厚別・1979年)
製造時クモハ711は床下機器カバーが装備されていました。
クハ711-902はディスクブレーキ付きTR208Yを装着。

(クハ711-902・白石・1979年)
またヒーター付きベンチレーターを搭載していたのが外観上の特徴でした。
量産車の登場後、試作車は量産化改造され、3両編成化のためにモハ711-9が製造されました。そのため試作車編成は2M1Tとなっていました。ただモハ711が1両しか余裕がなかったため2編成で使い回していました。

(モハ711-9・白石・1979年)
そのためごく稀でしたが、2両編成のまま運用に入ることがありました。これが解消されるのは1980年のことですが、以降クモハ711は顔を見せなくなってしまいました。
自分の鉄道趣味のなかでこれほど量産車と仕様が異なる試作車と初めて出会ったのが711系900番代でした。

(クモハ711-902・札幌運転所・1979年)
だから711系900番代がすきなんだとおもいます。