
このイベントは河口湖駅をメイン会場として、工場がある富士山駅(旧・富士吉田駅)を第2会場、下吉田駅を第3会場として展開されていました。
河口湖駅に到着すると、ちょうど新鋭の6000形が大月へ向けて発車していくところでした。

(クモハ6501・河口湖・2012年11月18日)
205系を譲渡され、3両編成としたのが6000形。一段下降窓の量産車を改造した編成は番号が区別されています。
富士山←クモハ6501+モハ6601+クハ6551→大月・河口湖
種車は
モハ205-33+モハ204-33+クハ204-11
となり、モハ205には運転台が取り付けられました。
入場券を購入して駅に入ってみましょう。
河口湖駅2、3番ホームでは1000形を使用して洗浄機乗車体験や運転士体験、車掌体験が実施されていました。1000形は京王5000系、5100系を譲り受けたもので、ロングシートの1000形2編成とクロスシートの1200形6編成が入線しました。
使用されたのは以下の編成。
富士山←クモハ1002+クモハ1102→大月・河口湖

(モハ1102・河口湖駅・2012年11月18日)
モハ1102は京王クハ5872を電装した車両です。
モハ1002は京王デハ5113。

(モハ1002・河口湖駅・2012年11月18日)
このように制御電動車と制御車を電装した車両でペアを組んでいます。
週末はJR東日本の189系「ホリデー快速河口湖号」がやって来ますが、こちらも人気でした。

(クハ189-14・河口湖駅・2012年11月18日)
新宿発着の1、2号は豊田車両センターの189系M50編成あすざ色が使用され、イラスト入りヘッドマークも掲出されます。
1番ホームには2000形第1編成「フジサン特急」が入線。
165系ジョイフルトレイン「パノラマエクスプレスアルプス」を2001(平成13)年に譲り受け、2002(平成14)年2月28日から運転を開始しました。

(クロ2001・河口湖駅・2012年11月18日)
165系「パノラマエクスプレスアルプス」は3両ユニットを背中合わせに連結し、展望車を両端に配した6両編成でしたが、これを3両編成に分割して使用しています。そのため展望車の位置は第1、2編成で異なります。
第1編成
富士山←クロ2001+モロ2101+クモロ2201→大月・河口湖
第2編成
富士山←クモロ2202+モロ2102+クロ2002→大月・河口湖
元の「パノラマエクスプレスアルプス」の編成は以下の通りでした。
松本←クロ165-4+モロ165-804+クモロ165-4(現・第1編成)・クモロ165-3+モロ164-803+クロ165-3(現・第2編成)→新宿
種車番号を照らし合わせるとこうなります。
クハ165-148+モハ164-850+クモハ165-123・クモハ165-127+モハ164-846+クハ165-192
このうちクモハ165-127+モハ164-846は富士急行が所有していた国鉄乗り入れ用のディーゼルカーキハ58001~58003を置き換えるために富士急行が製造費用を負担した車両とのことで、奇妙な縁を感じますね。
「ホリデー快速河口湖2号」の入れ換えが始まり、4番ホームに入線しました。

(クハ189-507・河口湖駅・2012年11月18日)
M50編成はモモずきんのイラストが描かれています。このモモずきんは2008(平成20)年に展開された山梨ディスティニーキャンペーンで登場したものですが、現在もそのまま残されています。
なお6両編成は富士急行のホームには入りきりません。
もう一本の189系国鉄色は田町車両センター所属の編成。この日はH61編成でした。

(クハ189-8・河口湖・2012年11月18日)
本来は「ホリデー快速河口湖4号」として大宮を目指しますが、7月1日~11月30日までは時刻を繰り下げて「ホリデー快速河口湖6号」として運転。発着駅も小山まで延長されています。
満員状態で「フジサン特急」が大月に向けて発車。

(クモロ2201・河口湖・2012年11月18日)
前照灯は「パノラマエクスプレスアルプス」時代に改造されていますが、165系の面影は残っていますね。
河口湖駅前には富士山麓鉄道モ1形が保存されています。

(モ1・河口湖駅前・2012年11月18日)
1929(昭和4)年に富士急行の前身富士山麓鉄道が開業した際に導入された電車。1952(昭和27)年頃に17m級の車体に載せ替えられモハ500形となりましたが、モ1の車体は上田丸子電鉄クハ251となり、後に電装されてモハ4257となりました。
1983(昭和58)年にモハ4257が廃車後富士急行が引き取って復元したものです。
大月から6000形がやって来ました。
今度は2段窓の先行車を使用した編成です。

(クハ6001・河口湖・2012年11月18日)
富士山←クモハ6001+モハ6001+クハ6051→大月・河口湖
種車はモハ205-6+モハ204-6+クハ204-2となります。
前述したとおりモハ205には運転台を取り付けています。またパンタグラフをシングルアームパンタグラフとして、2基搭載。半自動ドアボタンも設置されました。

(クモハ6001・河口湖・2012年11月18日)
4編成中3編成は先行車の改造となります。
田町H61編成の6号車はグレードアップ車です。

(クハ189-504・河口湖・2012年11月18日)
グレードアップ改造車は窓の高さを拡大しているため、赤いラインの太さも太くなっています。
6000形の2013年度投入車。

(クモハ6002・河口湖・2012年11月18日)
そして部品取りの205系先行車ユニット?

(モハ205・河口湖・2012年11月18日)
留置線には京王カラーに塗り戻された1000形がいました。

(モハ1101・河口湖・2012年11月18日)
京王カラーの復元に合わせて車号もクハ5863に復元されているため、スノープラウを除けば京王の雰囲気満点です
この編成に連結されていたのが、この編成。

(河口湖・2012年11月18日)
映画エヴァンゲリヲン新劇場版Qの公開に合わせて11月17日から登場したエヴァンゲリヲン電車。かなりシュールですね。
このあと富士山駅はパスして下吉田駅へ。ここはブルートレインテラスがあり、「北陸」に使用されたスハネフ14 20が保存されているのですが、この日は体験乗車をすることができました。

(スハネフ14 20・下吉田・2012年11月18日)
普段も客室には入れるのですが、この日は乗務員室も見ることができました。

(下吉田・2012年11月18日)
方向幕には懐かしい列車名のオンパレードですね。
スハネフ14を牽引したのはモーターカー。

(MC141・下吉田・2012年11月18日)
ヘッドマークの装着されていますが、なんだか顔みたいでユーモラスですね。
この下吉田には富士山麓鉄道時代の貨車も保存されています。

(ワフ1・下吉田・2012年11月18日)
有蓋車は地元の日本酒を運んでいたようです。

(ワフ2・下吉田・2012年11月18日)
そして無蓋車もありました。

(ト104・下吉田・2012年11月18日)
ここはなんだかのんびりしていていい感じの場所です。
河口湖駅で体験列車に使用されていた1000形の快速が通過していきました。

(モハ1102・下吉田・2012年11月18日)
6000形の導入で1000形にも廃車が出始めました。今後の動向が気になりますね。
そして今後の主役となるであろう6000形。

(クモハ6501・下吉田・2012年11月18日)
合計4編成が導入されますが、これでは1000形の編成数には全然届きません。今後はどうするのでしょう?
それにしても乗り入れ車も含めて国鉄車比率が高まっている感があった富士急行でした。

それ以外も話題性豊富だし、色々な意味で富士急行は面白いかもですね。