まぁ実際には土地さえあれば実際に入手するのは不可能ではないらしいのですが、その後の維持などを考えるとやはり大変な苦労になることは目に見えているわけです。実際変な色に再塗装されたり、放置して朽ち果てた後に解体とか、結構悲惨な運命を辿った車両もかなり多いですよね。
まぁそれはともかく長野県上田市で、引退した183系を引き取って民宿として使用している「夢ハウスあずさ号」の存在はなんとなく知っていたので、今回立ち寄ってみました。
カーナビに電話番号を入力したらちゃんと「夢ハウス」って出てきたのにはびっくり!
そしてナビの指示通りに車を走らせたら、ありましたよ!

クハ183にクハ111がずらりと並んでいますね。カットボディですけど。しかもクハ111は横須賀色の向こう側に湘南色が見えますが。
このクハ111ですが、横須賀色はクハ111-1072です。

クハ111-1072は横須賀・総武快速線で活躍し、晩年を房総線で過ごした車両。

(クハ111-1072・蘇我・2010年12月25日)
廃車後にカットボディとなって搬入されたようです。
このクハ111-1072の反対側にあるのはクハ111-2152。

こちらは東海道線を引退後に房総線に転じ、晩年湘南色に塗り戻された車両です。

(クハ111-2152・東京総合車両センター・2009年8月22日)
実はこの2車体は背中合わせに結合され、車内は一部屋になっていて宿泊可能なのだそうです。

クハ111-2152にパンタグラフが乗っているのはご愛敬ですね(笑
クハ111の隣にあるのがクハ183-21のカットボディ。

シンボルマークが手作りになっているのと、愛称幕のサイズがおかしいのが気になります。ひょっとして盗難にあったのかな?
この車両は「あやめ」で出会ったことがありました。

(「あやめ」クハ183-21・東京・2005年11月6日)
総武地下線内での非常扉として設けられていた貫通扉ですが結構端正な気がしますよね。いちおう房総線での分割併合も考慮していたらしいのですが、たしか最後まで幌は設置されていなかったような。
そして建物の中にはクハ183-1002あずさカラーがいました。

上越線「とき」用として製造された183系1000番代は、田町配置車を除いて上越特急で活躍していました。

(「とき」クハ183-1000・八色~小出・1980年8月)
上越新幹線の開業後183系1000番代は房総線や中央線に転属したわけですが、中央線の車両はグレードアップ改造の後、あずさカラーになるなどの変貌を遂げました。個人的には特急シンボルマークを撤去したのはいただけないかなと思いますけどね。
それはともかく、「夢ハウスあずさ号」は民宿だけではなく手打ちそばも食べられるようなので、入店してみました。

やっぱりフルサイズの車両は迫力ありますね。
食事をオーダーしたあとは車内見学ができるというので、車内に入ってみました。客室は宿泊施設となっているので、一部の座席以外は畳敷きになっています。

でも、なかなかいい感じですね。
運転台回りは現役時代のままのようです。

運転席はJR東日本のものになっていました。
あれ? こんな所にCPが?

これって稼働しているのかな?
そんな感じで見学を楽しんでいたら、食事ができました。

5種類の手打ちそばを楽しめるおてしょそばです。なかなかコシがあって美味しかったです。
それにしても、こういった商売って楽しそうだなって思うわけです。自分も後20年後ぐらいにもうちょっと裕福だったらやってみたいなって思いますけど。まぁ今の景気だと無理か(笑