「やまばと」は1964(昭和39)年10月1日に、急行「ざおう」1往復を格上げする形で上野~山形間で運転を開始しました。当時はキハ80系を使用して、1965(昭和40)年には会津若松編成を併結。
そしてヨンサントウと呼ばれた1968(昭和43)年10月1日の白紙ダイヤ改正で奥羽本線福島~山形が交流電化され、「やまばと」も483・485系化されました。
その後3往復となった「やまばと」はゴーサントウこと1978(昭和53)年10月2日のダイヤ改正で、「つばさ」3往復とペアでL特急化されました。1982(昭和57)年6月23日の東北新幹線開業後、11月15日のダイヤ改正で1.5往復に減り、9両編成に短縮されましたが、1985(昭和60)年3月14日のダイヤ改正で廃止されました。

(クハ481-1000「やまばと」・北浦和~与野・1985年3月)
そんな「やまばと」のリバイバル運転ですが、今まで東北特急のリバイバル運転って結構実施されていますが「やまばと」は初めてじゃないかなって思い、撮影を計画しました。
最初のプランでは東大宮~蓮田で撮影後、大宮から新幹線を使って黒磯まで先回りし、ここで交直切替を見物した後、郡山から新幹線で福島に行って撮影して戻って来る予定でした。
前日になって友人と一緒に行くことになり、第1ポイントを王子付近に変更。
ところが当日の天候は雨。
ウィークエンドパスを買って移動を開始したものの、王子はちょっと辛いかなって思い始めるわけで。

というわけで京浜東北線に乗りながらホームの様子を見ていたら鶯谷に人っ子ひとりいない。つまり一番乗りというわけで、予定をまたまた変更して鶯谷で下車しました。で駅前のローソンでおにぎり買ってホームに戻ったらひとりいましたが(笑

まぁいいか。と思いながら撮り鉄タイム。
結構211系が走ってくるのですが、E233系が高崎車両センターにも入線してきているので置き換えが始まると急速に姿を消すかもしれませんね。

(クモハ211-1007・鶯谷・2012年7月7日)
そして見飽きるぐらいの主力となったE231系近郊仕様(笑

(クハE230-8013・鶯谷・2012年7月7日)
しかし「やまばと」発車1時間ちょっと前で人がいないとは、って思っていたら人が集まってきて、そして友人とも合流。
こちらも常磐線の主役となったE531系。

(クハE531-1011・鶯谷・2012年7月7日)
それにしてもこの日はトップナンバーがたくさん走って来ました。
211系1000番代は、国鉄時代末期の1986(昭和61)年に軽量ステンレス車体を採用した近郊形電車電車ですが、暖地向けセミクロスシートの0番代、寒地向けセミクロスシートの1000番代、暖地向けロングシートの2000番代、寒地向けロングシートの3000番代が製造されました。クモハ211-1001は1000番代のトップナンバーです。

(クモハ211-1001・鶯谷・2012年7月7日)
E653系は「ひたち」に使用されていた485系を置き換えるために開発されました。JR東日本の在来線特急形電車としては初めてアルミダブルスキン構造の大部屋方式車体やVVVFインバータを採用しました。

(クハE653-1「フレッシュひたち」・鶯谷・2012年7月7日)
E653系は寒地対応でしかも50/60Hz両対応。E657系の投入で「フレッシュひたち」から撤退した後は、新潟へ転属することになるようです。
185系200番代は、185系の寒冷地向けとして新前橋電車区に配置され、165系急行との混用期間を経て「新幹線リレー号」「谷川」「白根」「あかぎ」に使用されていました。1985(昭和60)年3月14日の東北・上越新幹線上野開業後に一部が田町電車区に転属しましたが、現在でも北関東の特急と通勤ライナーを中心に活躍中。ただし所属区は大宮総合車両センターに転属していますが。

(クハ185-201「草津」・鶯谷・2012年7月7日)
そしてようやく「やまばと」の回送列車がやってきました。なんと211系との競争です。これは日暮里にいた人は被られたかな?

(クハ481-1016「特急やまばと」・鶯谷・2012年7月7日)
この編成は仙台車両センターに所属するA1・A2編成。一時期は「あいづライナー」用に赤べぇ塗装となっていましたが、現在は国鉄色に塗り戻されました。
そして上野を定刻に発車してきた「特急やまばと」。

(クハ481-1015「特急やまばと」・鶯谷・2012年7月7日)
このシチュエーションも懐かしいなぁ。
実はこの時既に東北本線では信号トラブルが発生していたのですが、まさかまさかの展開になるとは思いもしませんでした。

(クハ481-1016「特急やまばと」・鶯谷・2012年7月7日)
その顛末は次回のお楽しみと言うことで、まずは東京駅へ移動開始です。
(続く)