2012年銚子への旅(その4)「バスの考察に初挑戦したけど電車の方が楽ですね」 | はやこま すていしょん!

はやこま すていしょん!

更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

銚子電鉄仲ノ町駅から銚子駅までとことこ戻って来たわけですが、7月1日までは入梅いわしまつりをしているようなので、本日の昼食は決定!
$はやこま すていしょん!
ビール付きでいわし寿司に舌鼓を打ちました(笑
$はやこま すていしょん!
お会計のそろばんがいい味出していますね。
$はやこま すていしょん!

お腹がいっぱいになったところで銚子駅へ戻ります。駅舎は結構大きいのですがかなりシンプルなデザインですね。
$はやこま すていしょん!
で、調べてみたら元々は日本海軍香取航空基地の格納庫を転用して改築したのだそうです。まさに駅舎に歴史ありですね。

帰りの電車の発車時間まではちょっと時間があったので銚子駅でバスウォッチングに挑戦してみました。
まずは関東鉄道バス9307 HSは平成7年式のいすゞ・ジャーニーK、U-LR332Jで元神奈川中央交通のバスだそうです。
$はやこま すていしょん!
LR系いすゞ・ジャーニーKは1984(昭和59)~1999(平成11)年まで製造されていたバスですが、U-LRは1990(平成2)~1995(平成7)年まで製造された平成元年排出ガス規制適合車。でU-LR332はリーフスプリングサスペンション(板バネ)車です。U-LRにはエアサス(空気バネ)車やターボエンジン車も設定されていたようです。なお車体はアイ・ケイ・コーチ(IKC)が製造しています。
IKCはいすゞのバス車体を製造していた川重車体工業といすゞの合弁会社で、後にいすゞバス製造となりましたが、現在は日野自動車との合弁会社ジェイ・バスとなっています。
なお、ジャーニーKは1999(平成11)年にモデルチェンジしていすゞ・エルガミオとなりました。

千葉交タクシーバスT05もいすゞ・ジャーニーK(KC-LR)。こちらは2009(平成21)年に京成タウンバスから千葉交通に移籍し、今年1月に千葉交タクシーに移籍したようです。
$はやこま すていしょん!
KC-LRは平成6年排ガス適合車。

関東鉄道バスの9339HSは日野レインボーKC-RJ1JJCK(平成9年式)のワンステップバスで、京成バスから2011(平成23)年に移籍してきました。
$はやこま すていしょん!
RJ系日野レインボーは1980(昭和55)~2004(平成16)年まで製造されていましたが、KC-RJ系は平成6年排ガス適合車です。お気づきになった人もいるかと思いますがKC-とかさきほどのU-は規制記号でメーカーに関係なくつくものです。車体は日野車体工業(現ジェイ・バス)が架装していますが、富士重工や西日本車体工業の車体もあるそうです。
と、頑張って書いてみたものの、自分はバスのことは全然わかりません(笑

というわけで電車に復帰(笑
さて「しおさい12号」の出発時間前に銚子駅ホームに入ってみました。1番ホームにいたのはE257系500番代幕張車NB-11編成。
$はやこま すていしょん!
NB-11は東急車輌製造が製造し、2005(平成17)年7月22日に幕張車両センターに配置されました。E257系500番代は日立製作所製(NB-01~06 、09
、10、15~19)と東急車輌製造製(NB-11~14)、そして近畿車輛製造製(NB-07~08)があり、それぞれ製造方法は独自の技術となっています。とはいうものの基本的には外装に内装モジュールを挿入するスタイルが基本で、日立は有名なA-Train、東急車輌はカーテンレール方式、近畿車輛はユニット方式と名付けているようです。
車両情報の管理やブレーキ制御などはTIMS(Train Information Monitoring System)によって制御されていますが、これはE231系以降JR東日本在来線のシステムの根幹をなしています。

空調はAU302Aを床下に搭載。冷房42kW、暖房20kWですが、暖房に関しては室内に10kWの補助暖房を備えています。
$はやこま すていしょん!
空調を床下に搭載して低重心化を図ったため、E257系はカーブでも本則よりも速く通過できます。もちろん振り子車ほどではありませんけど。

客室とデッキと個室(トイレなど)の天井は同じ断面で構成する大部屋方式を採用。
$はやこま すていしょん!
また空調の吹き出し口は荷棚先端から客室全長に渡って吹き出す構造です。また客室の床中部にはAM/FMラジオの輻射用アンテナを備えてラジオの受信環境を改善。屋根上にはAM/FMアンテナ、出入り台配電盤内には始端電源ユニットを搭載してシステムを構成しています。

先頭車は分割併合を容易にするため、電気連結器とワンタッチホロを備えました。6号車のクハE257-500は便洗面所を備えています。
$はやこま すていしょん!
製造当初は喫煙車でしたが、現在は禁煙化。

床下にはスクリュー式のMH3122-C1400電動空気圧縮機(CP)を搭載。容量は1400L/minで2両の先頭車に搭載して5両に必要な空気を供給。
$はやこま すていしょん!

台車は軽量ボルスタレスのTR249DとTR249Eを装着。高速運転に備えてアンチヨーダンパを備えています。
$はやこま すていしょん!
軸箱支持装置は軸はり式で曲線通過性能に優れ、軽量かつ部品点数が少ないなどのメリットがあります。基礎ブレーキはディスクブレーキと踏面ブレーキを併用。耐雪ブレーキとしても使用可能で、駐車ブレーキも備えています。

4号車のモハE257-500は3号車のモハE256-500とペアを組み、自車とモハE256-500を制御するための日立製作所製VVVFインバータ装置SC78を2台搭載しています。SC78はひとつのインバータ(コントローラー=C)で4台のモーター(=M)を制御する1C4M一括制御方式で、これを2台搭載。PS37パンタグラフも搭載しています。
$はやこま すていしょん!
ブレーキは回生・発電ブレンディングブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用し、基礎ブレーキの負担を減らすために遅れ込め制御を行います。
回生ブレーキ、発電ブレーキどちらもモーターを発電機として使用し、回転エネルギーを電気エネルギーに変換して減速する電気ブレーキと呼ばれるブレーキですが、発電した電力の変換方法が異なります。
回生ブレーキは電力を他の電車、または地上変換設備などで消費することで、ブレーキ力を得るのですが、列車運転密度が低く、地上設備がない場合は、電力が消費されず、回生ブレーキが効かなくなってしまいますので、その場合に抵抗器で熱変換する発電ブレーキの使用比率を高めてブレーキ力を維持します。

台車はDT64Bで三相交流誘導電動機MT72B(145kW)を2台搭載。駆動方式はTD継ぎ手を使用した平行カルダン駆動方式です。TDとはツインディスクの意味で、2枚のカーボン製たわみ継ぎ手を連結して車軸の変位を吸収するものです。歯車比は1:5.65と国鉄新性能電車の近郊形なみのローギヤードですが、これは誘導電動機摺動部分がなく高回転運転に有利だからです。
$はやこま すていしょん!

3号車のモハE256-500は4号車のモハE257-500とペアを組み、モーターを制御されます。また補助電源用として210KVA出力のSC80形静止形インバータ装置(SIV)を搭載し、編成に必要な電力を供給しています。$はやこま すていしょん!

2号車のモハE257-1500は便洗面所、多目的室、車販準備室、車いすスペース、車いす対応便所を備えています。
$はやこま すていしょん!
主制御器は三菱電機製IPM素子VVVFインバータのSC79を搭載して自車を制御。なお、4号車のパンタグラフが破損したり、高速度シャ断機が故障して、3~4号車が運転不能となるとE257-500は1M4Tとなってしまい、勾配区間の運転が不可能となってしまうため、非常時に2号車のパンタグラフの電力を4号車に給電する主回路延長給電システムを搭載しています。パンタグラフはシングルアーム式のPS37を搭載。
$はやこま すていしょん!

東京寄り1号車となるクハE256-500には、SIVとCPを搭載。E257系500番代は5両編成中2両に210kVAのSIVを搭載しているため、ひとつが故障しても延長給電できるだけの余裕を持っています。そのため、先頭車同士で三相交流440V引き通す必要がないので、三相交流用ジャンパ連結器は準備工事としました。
$はやこま すていしょん!

E257系って地味な電車ですけど、細かく見てみるといろいろ面白いですね。
そんな感じで銚子電鉄のお土産を片手に帰りました。
$はやこま すていしょん!