正確に言えば広尾線と言うよりも広尾線の駅のひとつだった幸福駅なのですが、このいかにも縁起が良さそうな駅名が話題になったわけです。
そしてその幸福駅よりふたつ帯広寄りにある駅が愛国駅で、愛国から幸福までの切符が「愛の国から幸福へ」という縁起切符として大ヒットしました。最盛期には年間300万枚を売り上げたようです。
自分も札幌在住時の1977年に家族ドライブで愛国駅に立ち寄って、縁起切符を買いました。

裏側はこんな感じになっていて、この頃は完全に観光資源になっていることがわかりますね。

実際歌手の芹洋子が「愛の国から幸福へ」という歌も歌っていました。芹洋子は「四季の歌」で大ブレイクした歌手ですが、自宅にあるアルバムには「四季の歌」と「愛の国から幸福へ」も入っていました。多分今でも実家に残っているんじゃないかな?
現役時代から幸福は無人駅だったのですが、待合所というか駅舎にはいつしか観光客が切符や定期券を貼っていくようになったそうです。それは1987(昭和62)年に廃止された後、今でも続いているのだとか

ホームも残されていて2両のキハ22や保線機械が保存されています。

そんな愛国と幸福の観光PRのために、駅神という萌えキャラが登場したそうです。
http://www.koufuku-eki.com/daughter
みゆきとめぐみというふたりの駅神がこれから活躍していくようですが、愛の国から幸福への舞台にも萌えキャラが登場するというのは、時代の流れなのか、観光客が減少しているのか?
まぁ面白ければそれでいいかという気持ちもありますがね(笑
ところで愛国と幸福の間には大正という駅がありました。

(キハ12・大正・1977年9月)
広尾線と士幌線はキハ12が最後の活躍をした路線でした。
大正駅でも「愛の国から幸福へ」のブームに相乗りしたかったらしく、「たいそう幸福」という半ばこじつけの展開で切符を売っていました。
大正駅は廃止後に公園となりましたが、保存と言うには微妙な感じです。

愛国駅は駅舎とホームも残されていて、9600形SLが保存されています。

幸福駅と比べると地味な感じですが、今回の萌えキャラ登場で愛国駅も活性化するのでしょうか?
以前は毎年のようにこのエリアに足を運んでいたのですが、ここ数年はすっかりご無沙汰。でも機会があればまた足を運んでみたいものです。