
ところでジープって、アメリカのジープ・チェロキーと、日本の三菱自動車がライセンス生産していたジープのイメージしかなかったのですが。実際見てみると案外面白いものですね。
ジープのルーツは1940年にアメリカ陸軍需品科が4輪駆動の小型偵察車の開発を自動車メーカーに応札したことに始まるそうです。
でもその要求内容は無理難題そのもの。地雷で2輪が破損してもスペアタイヤを使った3輪で100km先の基地まで帰投できる走破性とか、車重は585kgだというもので、GMやフォードは早々に白旗を揚げ、ウィリスも入札を取り下げるほどだったとか。
そんななかバンダムが落札して試作車を開発。車重は1tとなりましたが、概ねアメリカ陸軍の要望通りの車ができあがったそうです。
その後アメリカ陸軍はバンダムの技術をウィリスとフォードに開示して増産試作車の製造を依頼。その結果ウィリスの試作車が制式化されることになり、ボンネットにライトを埋め込んだフォードのデザインを融合させてウィリスMBとフォードGPWが量産されたのだそうです。
ここに展示してあった1943年式のジープ ウィリスMBこそ、ジープの量産型初代モデルなのでしょうね。

戦後製造されたジープはいくつかの種類があるみたいです
1951年式ウィリスM38

1951年式ウィリスCJ-3A

このCJ-3Aを新三菱重工が1953年からライセンス生産したのが、三菱ジープの初代モデルなのだそうです。このモデルまではサイドバルブ式エンジンでした。
1959年式三菱ジープCJ-3B

このモデルからFヘッドのハリケーンエンジンとなりました。1954年からはエンジンも国産化され、三菱ジープの代名詞になりましたね。
そんなジープ達も面白かったのですが、今回の目的はこれ。
ドイツのキューベルワーゲンです

ドイツ軍のポーランド侵攻で大活躍したキューベルワーゲンを見て、アメリカ陸軍がジープ開発を指示したのだそうです。
フォルクスワーゲンらしくRR車なのを初めて知りました。

さて、そのような車の成り立ちは全然知らなかったのですが、このキューベルワーゲン。映画「うる星やつら ビューティフルドリーマー」に出てきてすごく印象に残っていた車なのです。
このシートに面堂終太郎と三宅しのぶが座っていたわけですね。

脱出不可能となった友引町を走り回ったキューベルワーゲン。

ある意味とても懐かしい気がしました(笑
とても満足したこのイベントでしたが、この謎の車も気になりました。

調べてみたらカイザーM274A4という車で、ベトナム戦争で使った500kg積載のトラックだそうです。ドライバーのポジションが凄いことになっていますが、実際に運転させてみたいと思いました。
ところで、これは日本陸軍の銀輪部隊?

ともあれ、なかなか楽しめた一日でした(笑