札幌市電A830形を求めての想い出話(その1)「なかなか会えなかったA830」 | はやこま すていしょん!

はやこま すていしょん!

更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

 最近はLRTとか言われて注目を集めている路面電車ですけど、僕が物心ついた頃は「自動車の邪魔になる」とかで地下鉄やバスに取って代わられている真っ最中でした。僕が初めて乗った路面電車である東京都電砂町線も1972年には廃止されているみたいなので、専用軌道を走っていた記憶が少しばかり残っている程度。その後1974年に新潟県六日町に引っ越ししたので、路面電車は図鑑の中の存在という感じでした。

 1976年に札幌へ引っ越しすることになった時、小学2年生だった僕が札幌の鉄道に関して図鑑から得た知識は「全く未知の国鉄車がいるらしい」「ゴムタイヤの地下鉄」そして「連接式の路面電車がいる」という物でした。特にヨーロピアンスタイルのA830形は絶対乗りたいと思ったわけです。

 ところが、札幌市電って意外と乗るチャンスがありませんでした。というのも僕が住んでいたのは国鉄白石駅周辺、つまり札幌市の北東部で、札幌の中心部に出かける時は国鉄で札幌駅へ行くか、市バスと地下鉄東西線を乗り継いで大通に行くしかなかったからです。

 一方札幌市電は西4丁目~西15丁目までの一条線、西15丁目~中央図書館前の山鼻西線、中央図書館前~すすきのの山鼻線の3系統がつながっている感じで札幌市内の南西部を走っているわけで、特別な用事がないと乗る必要が全くなかったわけです。そんな中で、西4丁目とすすきのは札幌駅前通りに接していたので、何度か路面電車を見る機会はありました。その時に撮ったのがこれ。

330形
$ぬまっちのヲタクな日常(仮)
 1958年日立製で、丸みを帯びた軽量車体と1枚構成された前面窓ガラス、上下に配置された前照灯や小径車輪による低床化が行なわれ、塗色と共に以後の札幌市電スタイルを確立させたのだそうです。Zパンタグラフも330形が初採用。1971年にワンマン化されて赤帯が追加された姿がこれです。1980~1981年に車体更新されましたが、1998~2001年にかけて廃車され3300形に機器を譲ったとのこと。なお335号車の車体は市内で利用されているようです。

240形
$ぬまっちのヲタクな日常(仮)
 1960年製で、単車150形の部品を流用して札幌市内の工場で製造したようですちなみにこの241形は泰和車輌製。8両製造されましたが245形が1970年に事故廃車されています。またこの写真を撮った1978年から1980年にかけて車体更新が実施されたそうです。その際に飾り帯の撤去及び赤帯を白帯化したようです。

 これが久しぶりに見て初めて写真を撮った路面電車なわけで、当時は全く同じにしか思っていなかった2両が全然違う車両で、今調べるといろいろ面白い知識を得ることができたのですが、これは今だから言える話。当時は連接車のA830しか眼中になかったわけです。そしてある時、国道12号線の新札幌付近に札幌市電が置いてあるのを見つけました。それがこれ。

A870形
$ぬまっちのヲタクな日常(仮)
 当時は初めてみた連接車かと思いましたが表示は「連結車」。でも連接車のA830形も「連結車」と表示しているのは知っていたので連接車だと思っていたのですが、このブログを書くに当たって調べてみたらそう2車体4台車の2両連結、正真正銘の「連結車」でした。A870形は1969年に路面ディーゼルカーD1030形の車体と560形の電気機器を組み合わせて電車化したもの。
 ちなみにA870形は脱線事故を起こしたのが原因だったのか1972年には休車となり、1974年には廃車。A871+A872がラーメン屋に再利用されていたのですが、閉店となって写真の姿となっていたようです。


 でもまだA830形には出会えていない。雑誌によるとまだ現役で所属しているけど団体列車にしか使用されていないらしく。どうやら車庫に行くしか方法はなさそうという結論に。でも市電の車庫ってもっとも自宅から離れた位置にあるので、なかなか行く機会がないまま月日が経って行きました。果たして連接車に会うことができるのでしょうか?