祇王寺・・・
京都市右京区にある真言宗大覚寺派のお寺。
法然の門弟 良鎮が創建した往生院の旧跡。
寺号は『平家物語』に登場する白拍子 祇王に由来する。
5月14日(日)~16日(火)、京都へ旅してきました。
二日目は、嵯峨野と呼ばれるエリアの大覚寺と天皇陵を回り、当初の観光先目標を達成・・・
その後、最後に回った後亀山天皇陵の近くのお寺を回りました。
まずは祇王寺・・・
苔庭で有名なお寺です。
そういった意味では、5月で苔のきれいな良い時期に行ったと思います。
苔の庭だけでなく、建物の窓も良かったりします。
なお、寺号は『平家物語』に登場する白拍子 祇王に由来するわけですが、その祇王と母の刀自のお墓があります。
祇王は平清盛の寵愛を得た白拍子ですが、清盛の前で舞いたいと申し出てきた仏御前という若い白拍子を取りなしたことで、その地位を取って代わられ、清盛邸を追われることになります。
追われた祇王は、妹の祇女、母の刀自と共に尼となり、庵を結んだのが往生院になるそうです。
その後、いつか自分も同じ運命に合うであろうと悟った仏御前も尼となり、ここに加わったそうです。
まさに日本人の好きな文学的な場面ですよね。
往生院自体は荒廃してしまい、ささやかな尼寺として残り、祇王寺と呼ばれるようになったそうです。
その後、お隣りの滝口寺へ・・・
もともとは往生院の子院 三宝寺というお寺だったようです。
こちらも『平家物語』に描かれた話があるようで・・・
清盛の家臣の滝口武者 斎藤時頼は清盛邸で横笛という女性の舞姿に見惚れ、結婚を申し出ますが、時頼の父が身分の違いの結婚を反対し、そのため時頼は出家して往生院に入寺したそうです。
出家した時よりは、訪ねてきた横笛と会うことを拒み、横笛も尼になって法華寺に入寺したそうです。
こちらも文学的な話ですね。
そして、この二寺院の近くの檀林寺・・・
嵯峨天皇の皇后 橘嘉智子(檀林皇后)が創立したお寺で、12の塔頭・子院を持ち、平安初期の仏教文化の一中心地だったそうです。
後年廃絶したが、昭和39年に現在地に再建されたそうです。
ちなみに、この三寺院はこのようにご近所です。