美術館が入る「帝劇ビル(1966年9月竣工)」の建替計画に伴い、2024年12月をもって、しばらくのあいだ休館~と聞いた亭主、
「出光って そういえばわしはまだ行った事なかったわ」(中略)
~という訳で 行ってきました。


(帝劇ビルの方も「よっく見ておかなくちゃ」です。)


この日掛かっていたのは「ドリームボーイズ」。(今後の予定としては11/8~29が堂本君の「SHOCK」(ザ・ラスト)、その後は「レ・ミゼ」が12/16~19プレビュー公演 本公演12/20~2025年2/7(千穐楽)~ だそうです。)
美術館に入ります。


エレベーターで9Fへ ぴゅう。
鑑賞するのは_



↑「物、ものを呼ぶ / 伴大納言絵巻から若冲へ」という企画展。(9/7~10/20)/ 所蔵品を大切にする真心が 良い物をお持ちの人の心に届き~ 良い連鎖 を生む、という話_。/ 具体的には日本画の収集家として有名なJ・プライス氏が2019年にコレクションの一部 190点を出光に譲った~そうで_
今回も酒井抱一の「十二か月花鳥図貼りつけ屏風」(←出光所蔵)と 同じ画家による「十二か月花鳥図」(←元・プライス所蔵)が 向かい合わせ に飾られ 観覧者は二つを詳しく見比べられる~ という(ありえないレベルの)有難い展示がなされていました。
抱一の「風神雷神図」もありました。
不勉強で 彼の筆になる風神雷神がある事すら知らなかったのですが・・・
オリジナルの俵屋宗達の筆になる風神雷神(←国宝)を、百年後に尾形光琳が写し(←重文)、更にその百年後に抱一が写した~ のだそうでして_ 宗達の凄み、光琳の重厚さから見ると 「あれ?」って感じの どこか「ぽっぷ」な風神雷神で 面白かったです。
「国宝-伴大納言絵巻(平安時代/ 866年の応天門の火災が描かれている)」は 今回は「上巻」が展示されていました。(上中下巻 全て出光が所有していますが、デリケートな作品だからでしょう オリジナルが全て揃う展示会は極めて稀_らしい)
比較のため「重文-橘直幹申文絵巻(鎌倉時代/ 954年の御所の火災が描かれている)」も近くのケースに置かれていました。
(正直に言うと 伴大納言絵巻の方が ところどころに傷みや欠損があるにもかかわらず 色んな身分の人物の表情や衣装の描き込みに優れ 美しく面白く資料としても価値も高そう に見えましたね。 とそんな風に思ったのも 比べる対象があったから_)
他にも 並べて展示されたからこそ 鑑賞も深まった~ だったもの、色々ありました。/ 与謝蕪村と池大雅の屏風絵、 祇園祭礼図屏風と江戸名所図屏風、 など。 ただ 仙厓の「双鶴画賛」と 若冲の「群鶴図」は 並べる意味が遠くて(?)笑ってしまいました。(でまた仙厓さんの画の賛(←文字部分)が「鶴ハ千年 亀ハ万年 我れハ天年(=天寿)」とかで脱力~^^;)))
さて 今回の企画展は 学芸員さんの「ガイドつき」で鑑賞したのですがー
最後に学芸員さんが語られた話、忘れるのがもったいないので 備忘録的にカキトメておこうと思います。
「抄// 当館もついに建て替えの時期を迎えました。
かつては この 天井の低すぎる造りを 悲しく思ったものです。(たとえば軸を吊るす時 尺が合わず 難儀をしたり 不本意な展示スタイルになる事が少なくなかった。)が この環境も 無くなると思うと寂しい。 逆に この環境だから映えた作品も少なくなかったはず~ などと思われます。_」
建て替え後の出光美術館は どんな空間になるのかな? (学芸員さんの話からは 少なくとも天井は今より高くなりそうですが_) / 新しい建屋を訪ねる時 上の話を思い出しながら 展示を鑑賞したく思います。


↑正面に桜田門が見える休憩室。
(_撮影禁止エリアなのでカメラが向けられませんが、休憩室の右手に陶片コレクション(←私的にとても好きなカテゴリー)の部屋があった事も せめて文字に打って残そう。)
↓これまでのポスターの展示。

↓「Internet Museum」のYouTube動画
さよなら、ありがとう、またね、出光美術館。

(↑勝手な予想ですが 建て替えなって最初の企画展は 出光美術館の出発点_「仙厓義梵」ではありますまいか? 美術館のマスコットキャラも仙厓和尚の指月布袋ですし~^^)
でこの後は同じビルのB2で鰻を~ / つづく