●難陀龍王(なんだりゅうおう) ・ 跋難陀龍王(ばつなんだりゅうおう)
(※画像はwikipediaから)
天龍八部衆に属する八大龍王の一尊。
八大龍王は、元は豊穣と疫病を齎す水神であり、
難陀龍王と跋難陀龍王は兄弟である。
『法華経』では上記の呼び名であるが、『瑜珈論
(ゆがろん)』に於いては、其々「持地」、「歓喜欣喜」
と呼ばれる。
※ちなみに他の龍王は「沙伽羅(しゃから、瑜珈論では{馬騾:
まら})」、「和修吉(わしゆきつ、{目支隣陀:もくしりんだ})」、
「徳叉迦(とくしゃか、{意猛:いみょう})」、「阿那婆達多(あなば
だった、{持国:じこく})、「優鉢羅(うばら、{伊羅:いら})」。
水天法の際には、先ず八大龍王を勧請することが
諸々の経典には書かれてあり、『陀羅尼集経』では
八大龍王を馬頭観音曼荼羅に加えるという。また
『大日経疏(だいにちきょうしょ)』には
「よく雨を降らして衆生に利益を与えるように、如来の
慶喜の徳をもたらして衆生を歓喜させることが、この
龍王の本誓である」
とある。
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おそらく広目天の眷属になるだろう(言及はされてない)
八大龍王に於いて唯一の兄弟です。
ウルトラ兄弟で言うところの、レオとアストラみたいな
ものですかね。
兄弟であるためか真言は同じです。
ですので、本にも一まとめにして書かれています。
当然の如く、印も同じなんですが、この兄弟に限らず、
龍王は全部同じ印を結ぶのだとか。
――ま、そんな感じなので、本にはこの兄弟以外の
龍王の詳細は書かれてません。四天王や天部十二天と
同様、八大龍王でまとめて祀るのが普通のようですので
そんなものでしょう。
ともあれ、
御利益ですが、
兄弟のみでの御利益は不詳ですが、八大龍王での
御利益は多めでして、
「出世栄達」・「商売繁盛」・「勝負運向上」・「五穀豊穣」・
「除災招福」・「恋愛成就」などなど。
『大日経疏』にある文言そのままといった感じです。
真言は、難陀兄弟のものは、
「オン・ナンダ・バナンダ・エイ・ソワカ」
八大龍王真言は、
「オン・メイギャシャニエイ・ソワカ」
印は水天(縛魯拏龍王)と同じですが、
親指だけこの状態にして、掌を拡げたものの方が一般的のよう。
唱えて頂いている動画は無いので、「八大龍王大祭」の動画。
――また、神道とは関係ないとは思いつつも、
龍つながりで『龍神祝詞』を唱えて頂いている動画。