●水天(すいてん)
(※画像は文化遺産オンラインから)
(奈良国立博物館所属「十二天像 水天」)
密教に於いて西方を守護する十二天の中の一尊で、
元は古代インドの聖典『ヴェーダ』を発祥とする、
天地を保持し天界と人界の両方を統べる王にして
最高神である「ヴァルナ」。
『大日経』などでは、水神の長として龍族を統括する
存在の「縛魯拏(ばろだ)龍王」とされる。
後世に於いて、大洋・河川・水の神と観念され、
密教では如来の大悲・大智を司る存在とされた。
一般的には亀に乗った姿で描かれ、右手に宝剣、
左手に星雲を持って、髪には龍が巻き付いている。
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水天――以前にあげた風天・火天などの事象の人格化
ではないのみならず、神話の最高神を元とする天部です。
しかも龍の王様ですからね。
ただその所為で、昨日まで九州を襲っていた大雨もあって、
この天部のことを書くことが躊躇われるということにも
なりましたけれど・・・。
日本では「アメノミクマリノカミ(天之水分神)」及び
「クニノミクマリノカミ(国之水分神)」とも習合されています。
で、元々日本の水天宮は、この水天を祀ったものでしたが、
今はほぼ「アメノミナカヌシノカミ(天之御中主神)」を
祀った宮になっているそうです。
御利益は、
「子供守護」・「子授け」・「安産」
何故に子供関係が多いかと言うと、水分神の「ミクマリ」が
「みこもり(御子守)」と解されたから
・・・・というのは本になく、wikiに書いてあって知りました。
他にも「水難除け」・「芸能向上」など。
芸能向上は、河川の神格化である弁才天と同一視
されたからではないかと思われます。
真言は
「オン・バロダヤ・ソワカ」
印は、中指以外は内側に巻き込みます。
唱えて頂けている動画は無かったので、
久留米水天宮さんの春大祭の動画。