この物語は【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅の続編です
この物語は千年続く吸血種と人間との間に起こった
血で血を洗う血の戦争の時代の末期での出来事
ここでシルベチカとその兄の凛々が標部家の養子として迎えた
標部家の血脈と歴史の話を少ししたいと思う
血盟議会設立創立時にリスラム初代の王が
血盟議会最初の最高幹部の一人として選ばれた時に
リスラムの道標として予言で導いた予言者の一族の超名家
それが標部家だ
実は その標部家には養子の凛々と千歌とは別に
預言者の力を強く引き継いだ実の娘が居る
彼女の名前は真璃愛(ﾏﾘｱ)
標部真璃愛と謂う
(ﾏﾘｰｺﾞｰﾙﾄﾞの前世)
慈愛に満ちた聖母マリアの花のマリーゴールドが象徴の花の彼女の名前とは裏腹に
養女となった二人には辛く当たるのだ
その理由はまだ分からない
ある日、真璃愛はある啓示を受けた
ﾏﾘｱ｢怖い 何よこの黒い塊は
このままではこの標部家が
異いえ！！
リスラムが破滅に向かうわ！！
私にはそんな胸騒ぎがするのよ！！｣
過過しい空気を纏った一人の少女が震えながらそう叫んだ
或る朝
標部家のお館敷にリスラム王城から使いの者がやって来た
千歌の発作的に起こる謎の喘息が収まる薬を届けに来たのだ
凛々は渡された薬を早速千歌に飲ませてみた
すると見る見る内に顔色が良くなり
半日程で咳が治まった
そして三日程の投薬で元気を取り戻しクラン学校に通える様に回復した
「どうしてお父様はあんな疫病神に優しくするのよ」
標部父「リスラムの吸血種は困ってる者
助けを求める者には
何者で有っても救いの手を差し出さなければならない
それがリスラム王国国民の慣わしだ
それに10年前の人間との激しい戦争で戦死した親友の子供達だ
我が家で養う事が当然だろう」
納得が行かない真璃愛は部屋に篭り
ぶつぶつと愚痴をこぼしていた
「お話に成りませんわ
お父様ったら何も分かってらっしゃら無いんですから
こうなったら私がこの標部家を護るしかないのよ
何としてもあの忌ま忌ましい兄妹をここから追放しなくっちゃ」
標部家の者は
未来を予見する能力を持った者が出現するが
成長期の真璃愛の能力の鋭敏さはずば抜けている
クランの皆んなは
そんな真璃愛を気味悪がって避けて居た
[続く]
登場人物
ｼﾙﾍﾞ ﾏﾘｱ
標部真璃愛 ♀18歳
標部家の正真正銘の長女
慈愛に満ちた聖母マリアから名前を戴いています
予知予見の能力が有る故に災いをもたらすビジョンを養子の千歌に見て嫌悪感を抱く
象徴の花 マリーゴールド
花言葉 予言 絶望
(ﾏﾘｰｺﾞｰﾙﾄﾞの前世)
ｼﾙﾍﾞ ﾘﾘ
標部凛々 ♂17歳
標部家の養子
シルベチカの兄 厳格でクソ真面目だがオッチョコチョイで転びやすい
象徴の花 [百合]
花言葉 純潔
舞台LILIUMのリリーの前世
ｼﾙﾍﾞ ﾁｶ
標部千歌 ♀15歳
シルベリリの妹 歌う事が好き おっとりだが病弱
5歳の時に兄と共に血の戦争難民でリスラムの里に疎開する
象徴の花 [忘れな草]
花言葉 [私の事を忘れないで]
亀井エリア ♂17歳
象徴の花 [キャメリア(椿)]
花言葉 理想の愛] [完璧な魅力] [女性らしさ
[慎ましい愛情] [おしゃれ]
「誇り」
舞台のLILIUMのキャメリアの前世
吹雪桜子 ♀17歳
象徴の花 桜
琳瞳美月 ♀23歳
象徴の花 月下美人
花言葉 [艷やかな美人][儚い恋]
裏の花言葉 [媚態][危険な快楽]
舞台のLILIUMの竜胆の前世
マロニー ロンド
摩呂新 輪舞 ♂30歳 主に剣術指南のティーチャー
解説 熱血漢の天才剣士
象徴の花 [マロニエ]
花言葉 [天才] [博愛] [豪奢] [健康] [贅沢]
舞台のLILIUMの紫蘭の前世
この物語は【一人ぼっちのリリー】のシリーズです
ストーリーの伏線等ございますので
①【一人ぼっちのリリー】から
②【TORMP外伝】百合子のソフィの話
③【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅
④【SOPHIA勿忘草】シルベチカの物語
⑤【SOPHIA裏切りの花】
⑥【或庭絵師ｷｬﾒﾘｱ千年の恋物】
の順にお楽しみ下さい
