35(202)木蓮発見【SOPHIA裏切りの花】 | (注)†LILIUMの秘密の花が綻ぶログ†妄想小説は伏線を張り巡らせているのでテーマから①から投稿順にお読み下さい

(注)†LILIUMの秘密の花が綻ぶログ†妄想小説は伏線を張り巡らせているのでテーマから①から投稿順にお読み下さい

このブログではTRUMPシリーズの気になった点や
妄想を交えた仮説を中心に書いて行きたいと思います

この物語は【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅の続編です


[導き手はゼラニウム]



ゼラニウムの元にエキナセアから「ダリアが裏切ったかも知れない」との報告が入った


伝令の行き違いなのか

ソフィはダリアの下へ旅だった


もし、ダリアが人間達に永遠の命を持つ吸血種としてソフィを生贄に差し出すのならば

一刻も早く駆け付けて救出しなければならない



ゼラニウムはソフィを救出すべく先ずは木蓮を探す事になり

椿家の者に木蓮の行方の手がかりが無いか訪ねると


もしかしたら木蓮が発見された監獄クランに居るのでは無いか?

そう情報を手に入れ捜索した






木蓮が東の監獄クランで発見された?

何故そんな所に居たのか?


木蓮が記憶喪失障害と何か関係が有るのか?


ゼラニウムと調査隊は木蓮が発見されたと云う東の監獄クランへ赴いた


かつて東のクランと呼ばれて居たそこは廃墟と化して監獄として再利用された


クランとは名ばかりの正に地獄

著しく問題を起こして捕縛された繭期のヴァンプや

犯罪を侵したヴァンプ

そしてダンピールのヴァンプ等が多數収監されている


地下はもう迷宮の如く入り組んだ構造で

しかも木の根が縦横無尽に張り巡っていた

道を知らない者が迷えば二度と出られない


管理者の椿家の案内人が居なければ迷い混む様な複雑さで危ない所だ




そこは椿家が神として在る者を繋ぎ安置していたと云うその場所にたどり着くと暗闇の最奥の空間だった


その場所に誰かが居る
うずくまってブルブル震える黒い人影が有ったのだ


「誰か居るのか?」



黒いかげも近付くに連れて段々姿が見えてきた

「木蓮か?」



自暴自棄になる木蓮は頭を抱えてうずくまり

「シルベチカ シルベチカ」と呟いていた


「こんな所で何をしている?」

木蓮はビクッとして顔を上げた

「ゼ、ゼラニウム様····どうしてここへ?」


しかし見当通りの場所に居てくれて助かった見付かって良かった


「処で木蓮よ、君の探し求める神は見付かったのか?」


「·······何故それをご存知で?」




「椿家のお前の主人の睡蓮殿に木蓮の部屋の拝謁を許されたからだ」


「そうですか······御館様が·····」




木蓮は不明な自らの出事を探し求め

この監獄クランに行き着いたのだ

「ここは かつて東のクランと呼ばれた跡地です

監獄で神が繋がれていたとするその場所に·····

  ここに触れると雷が堕ちたような衝撃と共に

  過去の全ての記憶が流れ込んで全てを知る事になりました

  そして自らの脳中に流れ込む夥しい量の【誰かの記憶】

しかし僕はシルベチカを守れなかった記憶が再び繰り返し繰り返し巡り迫ってくるのです」


再び自暴自棄になる木蓮は頭を抱えてうずくまり




「シルベチカ ····シルベチカ·····」と呟き泣いていた


[続く]


この物語は【一人ぼっちのリリー】のシリーズです 


ストーリーの伏線等ございますので

①【一人ぼっちのリリー】から

②【TORMP外伝】百合子のソフィの話

③【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅

④【SOPHIA勿忘草】シルベチカの物語

⑤【SOPHIA裏切りの花】

の順にお楽しみ下さい




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