この物語は【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅の続編です
[導き手はゼラニウム]
調査はまだ終わった訳では無い
我々は いつまでも傷心している場合では無い
シルベチカの死因を特定する為に精密検査をせねばならない
まだ亡くなってから間もないのか遺体がほぼ無傷なのが不幸中の幸いだ
調査隊員の一人がシルベチカが埋葬されていた下を直感で更に掘り進めて居た
すると
「何だこれは…?」と
何かを発見した様だが様子だった
ゼラニウム「何だこれは?」
調査隊「形は斧の様ですがサイズが大き過ぎます」
ゼラニウム「寸法は?」
調査隊「3mは有ります」
ゼラニウム「······こんなふざけたサイズの斧を誰が何の為に作って埋めたと云うのか······」
更に掘り進めた調査隊はシャベルの先にコツンと感じたモノを確認に土を丁寧に取り除いた
「ゼラニウム様!!遺骨です!!」
「埋葬時代が極端に古い一際大きな白骨遺体が出て来ました」
ゼラニウム「うむ!!
確かにデカイな!!
この斧の持ち主かも知れぬぞ!!」
ゼラニウム「そして桁違いの絢爛豪華な装飾に彩られて埋葬されているご遺体は
相当な地位を築いた王で有る事は間違いない」もしかしたら永遠の命を持っていたとされるリスラム初代のキコリの王かも知れない
そんな事を思いながら調査指示を出した
ゼラニウム「この遺体は誰の者か特定せよ
登録されてる歯形と副葬品の鑑定を急げ
この城の或主(あるじ)の御遺体かも知れぬぞ」
「御意」
そうしてる間に城の周囲の花壇の発掘調査は進み
広大な庭園に設けられた遺体安置所には何百体もの白骨化した遺体が一面に並べられていた
そして巨大な遺骨の所有物で副葬品の鑑定結果が届けられた
調査隊「登録されてる歯形のデータベースとや装飾品の記録等と多角的に照合した結果
リスラム初代王にして永遠の命を持っていたとされる
【ゼフィルス-リスラム王】と95%以上の合致致しました」「やはりか」
ゼラニウムは城に散らばり作業を行って居る調査隊を集め
急遽弔いの集会を行った
「我々は伝説のキコリの初代リスラムの王の正真正銘の居城を見付けたのだこのお方はこのリスラムの地を永遠の命で護り
血の戦争で焦土になった里を自らの血で森を再生させた
最も誉れ高い王の中の王である
そしてリスラムの地を愛し祝福された者達の骸に敬意と哀悼の意を
彼等の魂の無念を鎮め成仏を願い弔う為に祈りを捧げる」
「一同、黙祷!」
長い黙祷の後
彼等の遺体は元有った花壇を墓として改めて整地埋葬し
草花を絶やさない美しい霊園墓地として後世に語り継いでいこう
それがこの件に関わった者の責任だ
[続く]
この物語は【一人ぼっちのリリー】のシリーズです
ストーリーの伏線等ございますので
①【一人ぼっちのリリー】から
②【TORMP外伝】百合子のソフィの話
③【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅
④【SOPHIA勿忘草】シルベチカの物語
⑤【SOPHIA裏切りの花】
の順にお楽しみ下さい