この物語は【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅の続編です
[導き手はゼラニウム]
人間のヴァンパイアハンターの長老は語る
《永遠のヴァンプは確かに存在するかつて東のクランと呼ばれた永遠の命の実験場で生み出された永遠の吸血種が確かに存在した事は事実だ
記録に残る時系列では【血の戦争】の末期の頃
つまりクラウスによるFALMPを消滅させていた時期と被るのだ
FALMPを殺し損ねた生き残りが居たと云う事は今も生きている
故に金武厳魁の契約違反のヴァンプ狩りを咎められても反論出来る訳だし
如何にヴァンプに寛容なヴラド機関の我々でも
【ヴァンプ根絶派】を封じ込めるのは不可能だ》そのクラウスが殺し損ねた生き残りのFALMPはどうしたかを訪ねると
《【人間達が命懸けで捕縛して幽閉した】
と記録には有るが…》
「やはりか
我々吸血種が作り出した不死者では無く
人間が作り出した不死の吸血種の責任を我等に負わせる気か?」
《不死者はその一人だけとは言っては居ない
金武厳魁が脅迫に使った者とは別に
複数の不死者がまだ存在している様だが?》
「まさか…我々が把握していない不死者がまだ居ると云うのか?」
《ほほほ不死者の存在を何人か把握している様じゃの?》
「違う、我等はクラウスが行方不明になった事以外は何も知らん」
《ほう、クラウスが行方不明ですか
それこそ契約違反じゃろうが?
クラウスの監視役にピエトロを貸し出した300年前も200年前の臥萬里も帰って来ぬし
さあ、どうしたモノかの?》ぐ、何も言い返せない…
「って云うかピエトロは人間のヴァンプ狩りで巻き添えになったのだが」
《それはアレンとか云う吸血種の小僧が不可侵条約を破り人間の娘に子を作らせた事で呼び寄せた災厄じゃよ
我々に落ち度は無い
それ処か
このままでは不可侵条約は破棄して再びヴァンプ狩りを再開するがどうする?》
駄目だ…勝てん…
「どうすれば回避出来る?」
《勿論FALMPの全員の死亡を確認じゃ》
…中々厳しい条件を言ってくれるじゃ無いか…
[この厳しい交渉はまだまだ続く]
この物語は【一人ぼっちのリリー】のシリーズです
ストーリーの伏線等ございますので
①【一人ぼっちのリリー】から
②【TORMP外伝】百合子のソフィの話
③【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅
④【SOPHIA勿忘草】シルベチカの物語
⑤【SOPHIA裏切りの花】
の順にお楽しみ下さい
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