◇清水昌子さん(出水市)「合歓の花」
◇吉井三男さん(肝付町)「名言」
◇門倉キヨ子さん(鹿屋市)「成長見っけ!」
はがき随筆8月度の入選作品が決まりました。出水市明神町、清水昌子さん(58)の「合歓(ねむ)の花」(4日)▽肝付町前田、吉井三男さん(69)の「名言」(11日)▽鹿屋市串良町上小原、門倉キヨ子さん(75)の「成長見っけ!」(17日)--の3点です。
8月のせいか、敗戦の記憶や過去を回顧する文章がかなりありました。まだ8月15日は日本人にとって一つの区切りのようです。同じように3月11日が、私たちの心に与えた影響の大きさは、果たして消える時がくるのかどうか。
清水昌子さんの「合歓の花」は、おれんじ鉄道の沿線の景色を堪能するなかでも、阿久根市の合歓の花に、幼児の晴れ着を連想し、その連想から大災害で亡くなった幼児たちに思いを馳(は)せた文章です。合歓の花を鎮魂の花という美しい見立てです。
吉井三男さんの「名言」は、病院で置き引きを注意する看護師の、生活に困っているというより、働く意欲がなく、間違った意志と知恵があるだけだという「名言」に感心したという文章です。どうしても、思いは福島での空き巣の横行に走ります。人間の救われなさが悲しくなります。
門倉キヨ子さんの「成長見っけ!」は、ジュニアパイロットで帰省した孫娘に、家庭菜園の野菜の料理を食べさせると、敵もさるもの、節電節水のエコライフを熱心に語り、帰りは野菜類を持ち帰ってくれたという、微笑ましい内容です。
以上の優秀作の外に3編を紹介します。
姶良市加治木町錦江町、堀美代子さん(66)の「メタボ症候群」(7日)は、夫婦そろって検診に引っかかったので、食事を減量して、その節約額を震災地の募金にしている。効果が現れ、一石二鳥と喜んでいるという内容です。
出水市下知識町、塩田幸弘さん(63)の「泣いたトロンボーン」(10日)は、50年前集団就職の先輩たちをトロンボーンの演奏で見送った思い出です。現在の豊かさを実感するにつけても、関門海峡を越えるまで、すすり泣きが聞こえたという話を悲しく思い出すという内容です。
同市上知識町、年神貞子さん(75)の「万華鏡」(14日)は、美しい文章です。こどもの時から万華鏡を作ってみたいという願望が、小学低学年生のサンデイ・サイエンスに参加して、やっと実現した。昔の色紙の小片のと異なる、光の屈折で起こる多彩な模様を楽しみ、かつ、時の流れを感じたという内容です。(鹿児島大学名誉教授・石田忠彦)
◇係から
入選作品のうち1編は24日午前8時半過ぎからMBC南日本放送ラジオで朗読されます。「二見いすずの土曜の朝は」のコーナー「朝のとっておき」です。
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◇投稿規定◇
だれでも投稿できるミニ随筆です。日常生活の印象的な出来事を日記がわりに、気楽に書いて下さい。作品は文章部分が250字前後(14字×18行)。他に7字以内の題。住所(番地まで)、氏名、年齢、電話番号を明記し、〒892-0847 鹿児島市西千石町1の32 鹿児島西千石町ビル 毎日新聞鹿児島支局「はがき随筆」係へ。はがき、封書など書式は問いません。新人の投稿を歓迎します。
9月16日朝刊
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