東北電力、東京電力管内で大口の利用者を対象に行われてきた電力の使用制限令が9日に終了した。これに伴い、首都圏の鉄道各社は「節電ダイヤ」を終了。また、全国清涼飲料工業会は震災直後から自粛していた自動販売機の「夜間点灯」を順次再開すると発表した。「節電の夏」にひとまずピリオドが打たれた格好だ。
政府が設定した15%の節電目標を達成するため、様々な対策が講じられた今夏。百貨店や大型商業施設はもとより、個人経営の飲食店、オフィスビルのエントランスといった場所でも照明を落としていることが多かった。また、日本マクドナルドやセブン-イレブン・ジャパンなどを筆頭に、店舗照明をLEDに置き換える動きも加速。節電効果はもちろんコスト面でもメリットは大きいようで、今後も取り組みを続けるという声が上がっている。
直営40店舗で、屋外看板の照明消灯やエアコン温度を上げるなどの対策を実施してきた居酒屋チェーン「養老乃瀧」グループ。店舗だけでなく本社オフィスでも様々な節電に取り組んだ結果、大幅なコストカットを実現した。
「本社オフィスで7月は15.93%、8月は23.62%の使用電力を削減できました。もともと節電に対する社員の意識は高い方でしたが、今年はさらに徹底的にやりましたね。電球も間引きましたが、仕事に支障はありませんでした。節電は今後も続けていく予定です」
都内の老舗焼肉店では、客の入っていないフロアの電気を小まめに消灯するよう心がけた。明るさは半減したが、評判は悪くないという。「ムーディーな雰囲気でむしろ良くなったと言う常連客も多いし、しばらくはこのまま営業していくつもり。もともと明るすぎたのかもしれません」
少しずつ震災前の風景に戻りつつある首都圏だが、電力不足がもたらした個々の節電習慣は今後もしばらく続きそうだ。
(榎並紀行)
(R25編集部)
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