『可能性溢れる、中高生へ。序文』より
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君は今、どんな本を読んでいるだろうか?
つい先日、『永続敗戦論 ー戦後日本の核心』(白井聡、太田出版)という本を読んだ。
ここ数年、いわゆるビジネス書、自己啓発書を読むことが多かった。
ここ数年、いわゆるビジネス書、自己啓発書を読むことが多かった。
仕事において読んでおく必要があったこと、上京して以来たくさんのビジネス書著者の方と会う機会があったこと、そして自分自身がそれらの本を渇望していたこと。この3つが主な理由だと思う。
うってかわって、今回読んだ本は、戦前戦後を中心とした歴史、政治的な背景、日中•日韓関係、外交などの側面を持つ、論文のような書籍だ。
歴史と政治に明るくないぼくには少々難しかったが、その内容にのめり込んだ。
それ以降、近代史や外交に関わる本を読み漁っている。
君は、今どんな本を読んでいるだろうか?
本を読むことと、表現の幅の関係
ぼくは最近、論文や多少難しい表現が含まれている書籍を読むことの意義を感じている。(昔は好きではなかった…)
人は、自分の好きなジャンルや著者の本を読みたくなる。もちろんそうだと思う。
しかし、小説だけではなく専門書を、ビジネス書だけではなく論文を読むことで、新たな表現に出逢う。
人は、出逢ったことのない表現を使うことはできない。
もし君が、大学に進学して卒業したいと思うなら、たいていレポートや卒業論文を書かないといけない。
もし君が、新聞記者や雑誌の編集者になりたいなら、毎日何かを書くということになる。
もし君が、会社で働くことになったら、メールや企画書を書くことになるだろう。
つまり、君が「書く」という表現をする場面がきっとくる。
どれだけ新しい本に出逢い、どれだけ新しい表現に出逢えるか。それが君の表現の幅を広げる一つの方法だと思う。
国語力を伸ばす。伸ばすだけではなく使う。
とはいえ、難しい本は読む気にならないよ、ということもあるだろう。
君は、国語の勉強をしっかりしているだろうか。もし馬鹿にしてるなら、今すぐ考えを少し変えたほうがいい。
たとえば、テストでよく見る、「文中の〝それ〟は何を指すか。15文字以内で答えよ」という問題。「そんなの知らねー」と思うかもしれないが、馬鹿にしてはいけない。
このトレーニングを少しずつ積むことで、文脈を追えるようになるし、読み進めていく一つ一つの内容が、一つのストーリーとして自然につながっていく。本は、ぶつ切りではないのだ。
つまり、いわゆる「国語力」をつけることで、本は読みやすくなる。
本の旅にでよう
国語の勉強を大切にして、文脈を読む力をつける。
すると、本が読みやすくなり、いろんな本が読める。
いろんなジャンルの本を読むことで、表現の幅が増える。
表現の幅を存分に活かして、何をするか。何を書くか。何をつくるか。何を表現するか。
それはもちろん、どこまでも君の自由だ。
さあ、今すぐ、本の旅にでよう。