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(2017-12-18 13:04 投稿のブログ参照)

 

『ロゴスドン』Web

連載小説「甦った三島由紀夫」

第51回 

中国人留学生C(その一)         

鈴木康央

 

 今回からしばらく、中国から留学生として日本で生活している男性C氏(25歳)と話してみることにした。

 

M もう日本に来てどのくらいですか。

C 3年目に入りました。

M 今はどこで、何の勉強をしているんですか。

C 都内の某私立大学で日本文学を専攻しています。面白いですが、やはり難しいです。

M 日本語は来る前に、お国である程度は勉強していたんですか。

C はい、向こうの大学の日本語学科で。それで日本に来て、日本語学校で2年間勉強して、なんとかN1に合格できました。それで大学に入学しました。

M N1というと、日本語能力検定1級試験でしょう。先日過去問を見たけど、かなり難しいですよ。今の日本の中学生・・・いや、高校生でも不合格になるのがけっこういるんじゃないかな(笑)。大学生でも苦しむかもしれない。まあ、1級の免状を取るというのは、何であれかなり困難なことです。Cさん、よく頑張りました。それに流暢な日本語です。

C 有難うございます。でも発音がまだ不完全だと、時々指摘されます。

M いや、それも時間の問題でしょう。何しろ発音の種類にかけちゃ、「四声」を初め、中国語は頗る豊富ですからね。日本人が中国語を話すよりずっと楽だと思いますよ。それより平仮名やカタカナを覚えるのに苦労したんじゃないですか。

C いいえ、仮名を覚えるのはそんなに難しくなかったです。むしろ漢字の方が厄介でした。ええ、今でも一番困難なことかもしれません。今の中国では漢字はとても簡略化されていて、日本の漢字の方がずっと複雑です。また読み方を覚えるのも大変です。訓読、音読、重箱読み(苦笑)、それに意味も。中国語と同じ漢字で意味が違うのがあるし・・・例えば「手紙」は中国ではトイレットペーパーですし・・・そういうのは面白いけれど厄介なものです。ひょっとしたら漢字圏でない国の留学生、ベトナム人やスリランカ人の方がかえって素直に頭に入るかもしれませんね。

M なるほど、そんなもんですかな。しかし日本に漢字、仮名、それにローマ字表現があるってのは、あなた方留学生には大荷物でしょうが、これは非常に理にかなった、覚えてしまえば誠に秀でた書き習慣だと思いますよ。それに関して前から気になっていたんですが、中国では表記手段が漢字オンリーでしょう。では外来の固有名詞、例えば「トランプ大統領」の「トランプ」はどのように書くのですか。

C 「特朗普」と書きます。

M ほー、これで「トランプ」ですか。しかし、どうしてこう決定されるんですか。つまり、ラジオか何かで「トランプ」と発音された時、中国人は皆この「特朗普」という表記が頭に浮かぶわけですか? 中国内でも離れた地方の二人では、筆談はできても会話は困難だと聞いています。ということは「トランプ」・・・別に何でもいいんですが、要するに新しい外来語を表記する際に何かルールでもあるのですか。

C そうですね、面白い御指摘です。中国政府の、つまりは北京が発表する新聞やテレビ等の表記に従うのがルールと言えばルール、慣例ですね。あまり気にかけなかったことです。音で聞いても、すぐにそれを頭の中で文字化しようという作業はなかったですね。というより新聞ですぐ表記されたのを目にするので、そのまま何の抵抗もなく音と文字が結びついて記憶されていました。

M ということは、別の漢字による表記もあり得るわけですね。納得しました。でも日本ではカタカナのおかげで公共メディアに頼らずとも、全国いたる所の日本人が共通して文字化できます。この多種の文字を日常的に使いこなす日本人、これが即ち日本文化の基盤ともなるわけです。

                       (つづく)

 先日、弊社のパソコン(Mac)が急に故障してしまい、関係者の皆様方には大変ご迷惑をおかけいたしております。

 弊社は創業して24年になりますが、今のパソコンは4台目で、1台目からずっとMacを使用し、新しいものに変える時は故障したからというのではなく、ソフトのバージョンや容量等の問題からでした。

 今回のように、急に故障するという事態は創業以来初めてのことで、全くの想定外でした。とはいえ、私の危機管理の甘さ故に招いた事態であり、心より反省いたしております。

 すぐにパソコンショップに持ち込み診断してもらうと、「大変深刻な状態で、修理には数日かかり、その費用は新しいパソコンを購入するのと変わらないくらい」と言われました。しかし、弊社では経費削減のため、版下制作(DTP)やホームページ制作等は全て社内で行っています。つまり、そのためのソフト(Adobe)が新しいパソコンにすると全て使えなくなるわけです。そのようなことなどを総合的に判断して、修理を依頼しました。

 パソコンショップの技術者の方々の懸命な復旧作業によって、見事、弊社のパソコンは回復いたしました。

 ただ、ホームページの保存データは破損しており、ソフトをインストールし直して1から制作しなければなりません。そのためには、しばらくの日数が必要で、更新出来るのはそれ以降になってしまいました。

 それまでは、Facebookとブログを弊社のホームページの代行として、告知や『ロゴスドン』Webとして使用させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 関係者の皆様方には、ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。心より、お詫び申し上げます。

     ヌース出版 宮本

『ロゴスドン』Webの連載「「裏日本」文化論」を更新しました。

 

第33回

〈青谷上寺地遺跡〉


 前回述べたとおり、鳥取県の青谷上寺地遺跡は、古代の絹織物に関する重要な事実を示している。また、その他の点においても、近年この遺跡からは大変興味深い発見がいくつかあったので、ここで紹介しておきたい。 
 例えばここからは、弥生時代後期後半(約1,800年前)の人骨が多く発見されており、その中の頭がい骨3点に奇跡的に脳の一部が残っていた。遺跡から古代人の脳が見つかる事例は珍しく、これらは日本最古の出土例だという。この脳の鑑定は、井上貴央・鳥取大学医学部教授(現在名誉教授、解剖学)が行なった。3点の内、2点は壮年の男性と女性で、脳全体の4分の1~5分の1が残っていると推定されている。他の一体の壮年男性分は残存量が少なく、細胞化していた。このうち、約5分の1が残っていた壮年男性の脳は、大脳の左右前頭葉の部分で、残存量は10センチ×8センチ×4.3センチ×5センチ大で重さは約230グラム。スポンジ状になっていたが、脂質は残っていた。壮年女性の脳は、10センチ×13センチ×5センチ大と4分の1が残り、重さ約300グラム。部位は不明。いずれも現代人の脳と比較して、形態学的な相違は認められないという。(「青谷上寺地遺跡で弥生人の脳出土」『山陰中央新報』2001年4月17日参照) 
 普通、腐敗してしまう脳が残存していたのは、気温の低い季節に死亡し、粘土質の土や水(湿地)の中に急速に埋没したため酸欠状態となったためではないかと考えられている。

 

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