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ヌース出版のブログ

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本文【第六章】の「リストラからの始まり」前半部分をご紹介いたします。

 

 

 私は会社をリストラされたことで、一九九三年一二月九日に有限会社ヌース出版を設立しま した。資本金は三百万円で、社員は私一人だけです。弊社を設立した年はバブルが弾けてリス トラが頻繁に行なわれた時期でした。リストラされた会社は、バブル期には儲かっていた編集プロダクションでした。3Kと言われていた出版業界の編集制作会社ではありますが、それ程、給料は悪くなかった。主な仕事は月刊誌と季刊誌の編集で、その他に予備校の機関誌や書籍の編集などがありました。私がリストラされる半年くらい前に、主な仕事だった月刊誌と季刊誌の休刊が立て続けに発表され、社員同士でこの会社も危ないという憶測が飛び交いました。憶測通り、その秋口には四名のリストラが言い渡され、私もその中に入ってしまったのです。私にとっては、雑誌の編集という仕事がとても面白くなっていた時期でした。特に、月刊誌の取材で学者や評論家や芸能人などの著名人に会って話を聞くことが好きでした。仕事にやり甲斐というものが感じられ、この道でやっていけるという自信も出始めていました。

 そんなころ、仕事の途中にサボって立ち寄った書店で手に取った本が、鷲田小彌太先生の書かれた『哲学がわかる事典』(日本実業出版社)でした。その書店は、後に『ロゴスドン』を直で販売してくれることになる芳林堂書店・高田馬場店です。私の心の片隅に潜んでいた「哲学」というものに、その時の私の感情が敏感に反応して、鷲田先生の本のタイトルに目がとまったのだと思います。しばらく立ち読みしていましたが、「これは買わなければならない!」という衝動にかられて購入しました。その衝動を導いた主な文章は、「記憶魔という秀才たちの時代の終焉」と、「幾何学を知らざるものは入るべからず」でした。この本を読み終えて、何となく哲学が少し分かったような気分になりました。そして、哲学に関わって生きていきたいという思いが芽生えてきました。そして、リストラで会社を退職する二カ月くらい前までには、ヌース出版を設立する意思が固まっていました。この社名に決めたのは正兼のオイサンの魂に導かれたのか、私の哲学への思いが高じたためです。鷲田先生の本を読み終えた後に購入した、『哲学入門 哲学基本事典』(富士書店)に出ていた「ヌース」という用語の解説が最も私の心をとらえました。社名を決めた後は、『初めての人でもすぐわかる有限会社のつくり方』という本を購入し、その本に書かれてある通りに作業を進めていきました。するとリストラされて無職になるはずの私が、一転して出版社の社長になることができたのです。(以下、省略)

 

 

近刊『時空探訪・奇譚集』(鈴木康央 著)がアマゾンで予約販売中になっています。

 

 

(内容)

『名曲奇譚』『超短奇譚』の二編から成る世にも珍しく面白い物語集。本書には「月光桜」「月」と、月そのものを主題としたものの他にも月が関与する作品がいくつかある。古今東西月には不思議な魅力があり、その光、引力など人体及び心に多大な影響を与え、奇譚の通奏低音となるのはもっともなことだと著者は振り返る。前編の「ヴァイオリン協奏曲第八番」のパガニーニは、容姿風貌からヴァイオリンを手にする姿が似合い、最も悪魔に近い存在だという思いから考えられたストーリー。後編は見開き2頁で完結する32作品から成る短編集。「備前の窯」は30枚位の小説を4枚に削って仕上がった作品。「プレデターの就職」は上方落語風の気楽なノリで読め、プレデターという凶暴な生物が大阪のハローワークで職を探していたらという発想から生まれた作品。「山小屋にて」は著者一押しの作品で、実体験ではないが山小屋でああいう状況に頗る恐怖を覚えるという。著者独自の探訪心が紡ぎ出した作品集は、まさに日常を離れて「奇」を楽しめる奇譚集となっている。最後の作品「空中浮遊」では、著者自身の超人的な驚天動地の実体験が明かされている。(『ロゴスドン』Webの連載を単行本化)

 

(著者紹介)

鈴木 康央(すずき やすおう)
1955年大阪生まれ

信州大学人文学部心理学科卒

著書 

『北の人 グレン・グールド』(鳥影社)

『フルトヴェングラーとハーケンクロイツ』(鳥影社)

『ぐーるど先生の怪異譚』(鳥影社)

『甦った三島由紀夫』(ヌース出版)

 

 

(目次)

名曲奇譚

第1話 「月光の曲」
第2話 「蚤の歌」
第3話 「ヴァイオリン協奏曲第八番」
第4話 「ロマンチック」

第5話 「コリオラン序曲」
第6話 「弦楽四重奏曲第六番」
第7話 「幻想交響曲」
第8話 「失われた小銭への怒り」
超短奇譚

第1話 「歯痛」
第2話 「お化け列車」
第3話 「ドラキュラ」
第4話 「竜宮城」

第5話 「鏡の相棒」
第6話 「栗太郎」
第7話 「仇討ち」
第8話 「月光桜」

第9話 「プレデターの就職」
第10話 「お留守番」
第11話 「抱腹絶倒」
第12話 「ウサギとカメ」

第13話 「昭和の駄菓子屋」
第14話 「備前の窯」
第15話 「山小屋にて」
第16話 「マッチの嘆き」

第17話 「闇の雪」
第18話 「雪女」
第19話 「因縁」
第20話 「イヌとネコ」

第21話 「万華鏡」
第22話 「親孝行」
第23話 「月」
第24話 「里帰り」

第25話 「夢」
第26話 「あるコンサートでの事件」
第27話 「共感」
第28話 「犠牲者」
第29話 「闇バイト」
第30話 「左手」
第31話 「入眠幻覚」
第32話 「空中浮遊」

あとがき

 

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本日発行『八代のチョウ博士』の著者・田島実さんは、以前に日テレ『所さんの目がテン!』に出演されていました。

「後世に残すべき日本の文化や風景を再発見!<いかちゃんの残したい〜トコロ!>」というコーナーです。

 

詳細は、下記webページをご覧ください。

 

 

 

https://www.ntv.co.jp/megaten/oa/20221002.html