日本人の道具
鈴木眞哉著
『刀と首取り』
平凡社新書
剣豪小説、時代小説が剣術と刀の関係を描く世界とすれば、対する本書は日本刀という道具を文献から眺めた実証です。 チャンバラの幻想から、一気に現実に引き戻される訳です。
私はPCゲームの類は一切知らないので比較できないのですが、ドラクエやファイナルファンタジー、モンハンなどやはり戦う道具は特別な能力を持つ刀が中心なのでしょうか。
もし、そうだとすれば日本人の刀に対する幻想…神話や憧憬と言い直すか…現代でも息づいている証明になるんですが…。
本書の論に従えば、日本刀は実戦に不向きな道具であり、使うには熟練が必要でした。槍や弓、鉄砲や鉄棒が優先されで、刀は緊急時の場合のみ使う、あるいは暗殺用の道具…しかし、明治のある時期から、そうした実際の例証が半ば無視されて、再び昭和の戦時中まで戦いの象徴的存在になってしまったようです。
しかし、日本人の道具に対する意識は、現在でも利便性や運用面でも欧米の道具と異なるのは確かです。この個性的で独創に富む道具を巧みに操る術こそ、日本人の特質であると思います。
そういう視点から、日本人の文化


