クリスマスイブ
何より、他人に気を使うのは苦手だ。
あるいは空気を読め…などと言われようものならば、私は、『お前が支配したい空気って、いったい何だ!』…とキレて怒鳴り散らす。
マイペースという名の我が儘か。
昨日、朝。仕事場に向かう途中、道すがらに私の目の前を、男の子が小走りに走り抜けてゆく。
彼は、急に振り向いて『こんにちは…僕、今から子供会の集まりにゆくんだよ…』で、また走り始めた。
彼は…軽度の身体障害があるようで足の運びが覚束ない。
『ほら、慌てると危ないよ…』と、思わず私。
『はい~!』笑顔で走る少年。だか、あまり早くないから私の歩調と大差ない。
そのうち、寒さのためか鼻水が彼の顔を…袖口でグチュグチュ拭いている。
ぁあ、そんな事したら台無しだ。
『ほら、使いなさい』
私はポケットティッシュを彼に渡した。
『ありがとう~~!』
立ち止まりに鼻を拭く少年を後に、急ぐ私。
後ろから、父親とおぼしき男性が懸命に彼に走りよっているのが見えた。
ふと…彼にあげたのが、パチンコや金融系が配っているティッシュでなく、ちゃんとした小売りの物で良かった…と安堵した。他人に与えるものは、自らが代価を払って得たものを手渡すべきだ…それこそが報恩ではないか…と思ったり。
いや…違うのか。
どうなのだろう。
そんなクリスマスの夜。部屋に引きこもり、一人酒。
帰ってきた酔っぱらい
グニャグニャになりながら帰宅。
部屋に帰るなり、ギンガムを歌う。
いや、夜道も歌っていた。
夜歩きしながら、ギンガム…?
そう言えば…片想いしている彼女の指輪がどうしたとか、誰かが言っていたような。
んな、ワシは知らん…。俺に聞くな。
だいたい、二人で会っているときに意味不明な指輪を付けてくるような女は…、時間と銭の無駄だ。
報われない努力だから、止めておけ!
と…言ったはずだ。
っか、他人に気を配れないやつは男、女に限らず…信用がおけない。特別に心を開く必要はないな。
目の前にいる女の、右手の薬指、小指、左手小指にチェックしろ…!
お前と会っている時に、そんな輪っかがついていたら、『バーカ』って捨て台詞して、帰るべきだな。
暴言を吐いて帰宅したようだ。
目を見て話さないやつは、脳内フルボッコ。
嫌だね…全く.


